巻頭特集

一味違う!「第93回 アカデミー賞授賞式」

アカデミー賞の行方

新型コロナの影響で、劇場公開がほとんどなかった。ノミネートされた作品、俳優、監督など、例年と違う今年ならではのノミネートの傾向とは?

作品賞

ノミネート作品は、すでに全てストリーミングで鑑賞できるという点が今年ならでは。莫大な予算で制作された大作もなく、話題を呼んだ作品もないが、どの作品も評価は高い。アカデミーの好きな、実話、伝記ものもあるが、オリジナルストーリーの小作品も選出されている。

※一部作品は、別料金がかかる場合もある


「ファーザー」

©︎ Sony Pictures Classics

戯曲の映画化。認知症の初老男性を演じた、アンソニー・ホプキンスの演技が絶賛されている。


「Judas and the Black Messiah(原題)

 

© Warner Bros. Pictures

ブラックパンサー党にスパイとして潜入した、ある黒人男性の実話を映画化。


「Mank/マンク」

 

©︎ Netflix

映画「市民ケーン」の共同脚本家である、ハーマン・J・マンキーウィッツの伝記映画。


「ミナリ」

©︎ A24

韓国からアメリカへやってきたある一家の苦労と成長を、監督自身の物語を基に描いている。


「ノマドランド」

©︎ Searchlight Pictures

原作「ノマド: 漂流する高齢労働者たち」を基に、現代社会の低所得高齢者たちの姿を描いている。


「プロミシング・ヤング・ウーマン」

©︎ Focus Features

平凡な主人公には、実は別の顔が…。予想を覆す仕掛けアリの復讐劇。


「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」

© Amazon Studios

突然、耳が聞こえなくなる主人公と、障害者の交流を描く感動作。


「シカゴ7裁判」

©︎ Netflix

ベトナム戦争反対の抗議運動を企て起訴された、7人の男たちの裁判を豪華キャストで描いた実話。


監督賞

  • トマス・ヴィンターベア  「Another Round(原題)
  • デヴィッド・フィンチャー   「Mank/マンク」
  • リー・アイザック・チョン   「ミナリ」
  • クロエ・ジャオ   「ノマドランド」
  • エメラルド・フェンネル  「プロミシング・ヤング・ウーマン」

女性監督、アジア系の監督など、例年に比べバラエティーに富んだ選出となっている。鬼才、デヴィッド・フィンチャーは本作で3度目のノミネートだが、一度も受賞していない。他4人は、今回が初のノミネートとなる。

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