お洒落を楽しむ秋 ニューヨークのメンズファッション
秋の気配が漂ってきた今日この頃、ワードローブも夏物から秋物へと入れ替える時期。本号ではニューヨークのメンズファッション情報を紹介。季節の変わり目のお買い物に役に立つトレンドや最旬メンズブランドをチェックしよう。
アメリカで市販されている胃薬は、胃酸を抑えるものが主流です。食べ物の消化を助ける胃酸ですが、食べ過ぎ、飲み過ぎ、疲労、ストレスなど、何らかの理由で必要以上に分泌されると、胃の粘膜が傷つき、胸やけ、むかつき、胃もたれ、胃痛などの原因になります。市販の胃薬は、このように胃酸過多が原因の症状の緩和に効果があります。
胃薬には、分泌された胃酸を中和してその影響を抑えるものと、胃酸の分泌自体を抑えるものの大きく2種類があり、分泌を抑えるタイプは、そのアプローチによってさらに2つに大別されます。いずれも薬が効果を出す仕組み(作用機序)が違います。
参考までに、処方せんがなくても薬局で買える一般用医薬品、俗にいう市販薬を、アメリカではOTC薬(Over the Counter Drug)といいます。
胃酸過多による胸やけや胃もたれに、最も安全で即効性もあるのがこのタイプです。出過ぎた胃酸をアルカリ性の薬剤で中和することから、制酸剤とも呼ばれます。
アメリカでは「タムス(Tums)」「ペプトビスモル(Pepto-Bismol)」「アルカセルツァー(Alka-Seltzer)」などの商品がよく知られています。タムスは噛んで口の中で溶かしてから飲み込むタイプで、有効成分は炭酸カルシウムです。アルカセルツァーは水に溶かして飲むものと、噛むタイプがあります。作用はタムスに似ていますが、水に溶かすタイプには抗酸化剤とアスピリンが含まれます。
ペプトビスモルは、液体、錠剤、噛むタイプの3種類で、胃壁を覆う成分が含まれています。胃壁を荒らす鎮痛剤などと一緒に飲むなら、胃を守るこのタイプがいいでしょう。
胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカー「ペプシッドAC」と、胃酸を中和する「ペプトビスモル」
胃酸の分泌を抑える2種類の薬のうちの一つです。
胃酸は、体内で作られるヒスタミンという物質が胃粘膜にある「H2受容体」を刺激し、さらにプロトンポンプという物質が働くことで生成され、胃の中に分泌されます。H2ブロッカーは、そのうちのH2受容体を阻害します。
代表的な商品に、「ザンタック(Zantac)」や「ペプシッドAC(Pepcid AC)」などがあります。薬の箱や添付文書に書かれた有効成分を見て、成分名の末尾に「〜ジン(dine)」が付いていればH2ブロッカーです。例えばザンタックの有効成分はラニチジン(Ranitidine)、ペプシッドACの有効成分はファモチジン(Famotidine)です。
ザンタックは発がん性物質が検出されたとの報告を受け、昨年秋に商品が自主回収されました。人体に影響のある量か、もしくは実際に発がん性があるかは現段階ではまだ不明で、引き続き安全性の調査と原因究明作業が行われています。
H2ブロッカーと同じく、胃酸の分泌を抑える薬です。市販の胃薬の中で作用が最も強く、胃の痛みや胸やけが強い人、他の種類の胃薬で十分な効果が得られない人向きです。
名前の通りプロトンポンプ阻害剤は、胃酸を生成するプロトンポンプという物質を阻害する薬です。英語表記の頭文字を取って、「PPI(Proton Pump Inhibitor)」と呼ばれることもあります。
「プリロセック(Prilosec)」や「ネキシウム(Nexium)」が代表的商品です。有効成分の名前の末尾に「〜ゾール(zole)」と付くものがPPIです。PPIは市販薬ではありますが、作用が強く、日本では今も処方せんがなければ入手できません。安易に飲み続ける薬ではなく、特に妊婦や子供が服用する際は事前に医師に相談してください。
市販薬は比較的安全とされていますが、副作用が全くないわけではありません。説明書をよく読み、用量・用法を守って正しく服用することが大事です。胃薬の場合、中和型から飲み始め、十分な効果がなければ推奨範囲内で用量を増やすか、作用が強い種類の薬に変えると安全です。薬の特徴を知り、自分に合ったものを選びましょう。
※次回は、風邪薬と薬の飲み方についてです。
後編はこちらから↓
樋口聖先生
Sei Higuchi, PhD
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薬学博士、薬剤師(日本の免許)。
城西大学大学院で薬学研究科修士課程修了後、福岡大学大学院で薬学研究科博士課程を修了。
京都大学医学部博士研究員を経て、2015年からコロンビア大学博士研究員。脂質代謝と食欲の関係を解明し、新規の肥満・糖尿病治療法の提案を目指す。
米国日本人医師会(JMSA)主催「NYライフ・サイエンス・フォーラム」運営委員など。
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