演奏会に向けて心を一つに 合唱のプロたちが指導

11 月9日(土)に迫った演奏会に向けて、ニューヨーク混声合唱団(NYMC)が練習を続けている。「年に一度の定期演奏会を目標に、一年掛けて練習を積み重ねています」と話す、団長の遠田礎史(もとふみ)さんいわく、「指揮者、ピアノ奏者、ボイストレーナーと、各分野の専門家3人が指導に当たる、本格的な合唱団です」とのこと。

準備体操と発声練習を終えると、指揮者のコルナ・紗綾(さや)さんの指導で、高田三郎作曲「雨」の練習に入った。ピアノ演奏に合わせて、「降りしきる雨よ〜」と男声と女声が見事に重なり合っていく。「この曲は、最初から最後まで美しく歌いたいですね」と、独特の表現で指導するコルナさん。「よし、やってみよう」と団員たちに声をかけ、パート別に順番に歌った後、全員で通して歌っていく。

 

毎年恒例の定期演奏会の他に、病院や教会、JASSIなどでもボランティアで演奏活動を行っている


武満徹作曲の「島へ」に移ると、女性のコーラスに男性の低音が重なって、美しいハーモニーが響き渡る。コルナさんも「いろいろ、いい感じですよ」と、うれしそうだ。

次の曲「IN TERRA PAX(地に平和を)」では、「カンコンカンコンという感じで、きらびやかにいきましょう」と、またもコルナさんらしい表現が。団員たちはイメージが膨らんだようで大きく頷く。

「そのフレーズの後で息をして」「ここはタタターとしましょう」と細かい注意が入るたびに、団員たちは楽譜の上にペンを走らせている。

ブラームスの「Nanie(悲歌)」をドイツ語で歌い上げた後、女声コーラスによる「もののけ姫」、男声コーラスによるワグナーのオペラ曲「巡礼の歌」と続いて、2時間の練習は終了した。

 

年齢や職業を超えて、歌うことが好きな人たちが集う

 

ミュージックマネジャーとして選曲や練習計画を立てている山﨑千晴さん(ソプラノ)は、育英学園の教師。「うちの学園で、ボランティアで来てくれたのを聞いて私も歌いたくなり、すぐ入団して4年半になります。みんな温かく、自分をしっかり持っているすばらしい仲間です。紗綾先生は、音楽用語を使いながらも感性で教えてくださるのでとても楽しいです」と笑顔で話す。

会社員の岡田昌宏さん(テノール)は、「1年ほど前に先輩に誘われて入団しました。大学時代に合唱団に入っていたので25年ぶり。先生たちがきめ細やかに教えてくれるおかげで、声が良くなったとみんなに言われます」と喜んでいた。

所属歴6年の銀行員の河野(こうの)美果さん(アルト)は、「団員は仕事も考え方も違うので楽しくて、練習後にみんなで食事に行ったり一緒に遊んだりしています。先生たちもすばらしく、続けていると必ず上手になります。私は発声の仕方が変わりました」と練習を心待ちにしている。

遠田さんは「合唱は仲間と作り上げていくものなので、結び付きを強め、家族のように指導しています」と話していた。

男声と女声が重なり合い、美しいハーモニーを紡ぎ出す

 

The New York Mixed Chorus

毎週火曜日の午後7〜9時、日系人会で練習。見学可。
11月9日(土)午後3時〜、ザ・チャーチ・オブ・ザ・ホーリー・トリニティーでコンサートを、
12月7日(土)にニュージャージー州テナフライで演奏会を開催。
【問い合わせ】nymcinfo@gmail.comnymc.net

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