本場の北京料理をニューヨークに広めたい、そんな思いの詰まった中華料理店「チャイ」が9月にオープンした。街のあらゆる場所に中華の店はあるが、北京料理に特化しているのは珍しいそう。
写真の炸醤麺「Beijing Zha Jiang Noodles($16)」は全ての具材をまんべaんなく絡めて食べるべし。真ん中にある豚肉を使った濃厚なタレは、しっかりとした味付けなので少しずつ入れて混ぜてみて
炸醤麺(ジャージャンミェン)は代表的な北京の伝統料理で、こってりとした豚の肉味噌にキュウリや枝豆、ラディッシュなど季節に応じて新鮮な野菜が添えられる。もちもちとしたコシのある太麺に具材をしっかり絡めて食べると、肉味噌のうまみが口の中にじゅわっと広がる。
餅米の中にゴマやクルミなどを包んだ「Snow Balls」、餅に餡(あん)を挟んで巻き、きな粉をまぶした「Rolling Donkey」など北京伝統の宮廷菓子の詰め合わせ。どれも口当たりが良く、甘さ控えめで食べやすい
五香粉(ウーシャンフェン)の香り漂う揚げ肉団子は塩気がしっかり効いており、小ぶりなのも相まってつい箸が進んでしまう。丁寧に並べられたキグチという魚の干物には、鶏肉のエキスがたっぷり染み込んだ黄金色のスープが目の前でかけられる。盛り付けや演出にも細やかな配慮がなされ、味はもちろんのこと見ているだけでも十分に楽しめてしまうのだ。
北京ダックなど高級な宮廷料理のイメージを持つ北京料理。そんな敷居の高い料理をカジュアルに味わい、身近に感じてみてはどうだろうか。
All Photos by Aya Kishimoto
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