ハートに刺さるニュース解説

バイデン氏勝利に導いたBLM運動 鍵を握ったのは若者層と黒人層

ユニオンスクエアで7日出会った、マイノリティーの子供支援を行うNPOで働くジェシー・マクナスさん(23)は、「デモクラシーでつかもう(=取り戻そう)」という段ボールの看板を掲げていた。これはトランプが05年、テレビ番組出演前に「女性性器をつかむんだ。(金持ちなら女性に)何でもできるんだ」と発言したのをもじったもの。発言は、16年の大統領選挙中に米紙ワシントン・ポストがテープを入手し報じた。

マクナスさんは、「トランプの存在は、民主主義に完全に反していた。投票で不正があったから、集計をやめろというけど、全ての票が重要。彼は人種差別主義者だけど、一人一人の命が大事。それこそがアメリカ。私たちは、今こそもう一度民主主義をやり直す。革命を起こす準備はできている!」と語った。

マクナスさんによると、ミレニアルとZ世代には、生まれた時からインターネットがあり、世界の出来事をよく学習しているという。Z世代は半分が同性愛者を含むマイノリティーで、学校や大学で上の世代に比べ、多様性のある人間ネットワークを形成してきた。それがバイデン氏に投票し、より包括性があるリベラル派に肩入れしている理由でもある。

トランプは訴訟を準備

選挙人の数としては、バイデン氏勝利で終わったが、トランプ氏は激戦州での訴訟などを準備している。最終的な決着は、まだまだ時間がかかりそうだ。

しかし、今年の選挙が70歳代の白人男性が両党の候補者だったにも関わらず、若者の参加など大きな変化を引き起こしたのは、歴史に残るだろう。ビル・クリントンやバラク・オバマ元大統領が引き起こした、「チェンジ」につながるものだった。

津山恵子
ジャーナリスト。
「アエラ」などに、ニューヨーク発で、米社会、経済について執筆。
フェイスブックCEO、マーク・ザッカーバーグ氏などに単独インタビュー。
近書に「教育超格差大国アメリカ」(扶桑社)。2014年より長崎市平和特派員。元共同通信社記者。

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1088

新型コロナ時代のサバイバルエクササイズ

2021年を迎えても新型コロナウイルスの猛威はなかなか鎮まらない。寒さも合間って自宅での巣ごもりが続くが、ここで運動不足になって抵抗力が落ちてしまうと本末転倒。そこで、今回は自宅でできるエクササイズと、その補助ツールやティップを紹介する。

Vol. 1086

まだまだ激動のコロナ渦教育

ニューヨーク市内の再度のシャットダウンも、いよいよ現実味を帯びてきた。リモート勤務に慣れてきた大人がいる一方、子供、そして親は、対応が二転三転する学校教育に戸惑いを覚えっぱなしだ。今、何が起こっている?

Vol. 1085

冬の乾燥対策で不安を撃退!

寒さが厳しくなるなか、新型コロナウイルスの猛威が再び押し寄せている。冬季は今まで以上にウイルスのまん延が懸念されているため、乾燥対策が重要だ。冬の乾燥対策でさまざまな不安を撃退しよう。