スノーピーク流＊ファッションはアウトドアとタッチポイントの作り方
日本発のアウトドアブランドとしてニューヨークでも存在感を見せている「スノーピーク」。ブルックリン区ウィリアムズバーグ地区の店舗では定期的にイベントを開催し、キャンプを始めとするアウトドアへの啓蒙を深めている。ファッション性も高いアパレルウエアを販売していることでお洒落なブランドのイメージが強い「スノーピーク」だが、現在の取り組みについて伺った。
─先日行われたイベントは？
冒険家のブランディー・リー・ジョンソンさんを招いてブルックリン区の店舗でホットチョコレートを飲みながらニューヨーク拠点のアウトドア愛好家たちが集まり、彼女に講演をしてもらいました。冬はなかなか簡単にキャンプには行けませんが、冬のキャンプの知識やアウトドア好きが集まることでコミュニティーを構築していくという意図があります。
イベント時の様子
─どれぐらいの頻度でイベントを行っていますか？
２０２２年のブルックリン店のオープン以来、月に2回のペースでイベントを行っています。店内でのイベントも多く、スピーカーに専門家を招いてデモンストレーションをするなど教育的な要素も持たせています。昨年はハドソンバレーで「スノーピークウェイ」というキャンプイベントを行い、２００人以上の人が集まりました。オレゴン州やユタ州でもこのキャンプを開催しています。
ブランディー・リー・ジョンソンさん（左）とスタッフ
─ブランドにとってイベント を開催する理由は？
店舗でのイベントは通りすがりのお客さんも参加してくれるので、まだ「スノー ピーク」を知らないお客さんに対して認知度をあげたり、ブランドとの接点を作るものになっています。そして、すでに「スノーピーク」を知っている人たちに対しては、コミュニティーの構築が目 的です。
「スノーピークウェイ」な ど我々が開催するキャンプイベントでは「スノーピーク」の商品を実際に使用しながらキャンプをすることができるので、体験を通してブランドの魅力を知ってもらい、関係構築をするいいきっかけになると思います。
─スノーピーク流のキャンプとは？
「スノーピーク」が開催するキャンプには「キャンプに行きたいけど、どうしたらいいか分からない」という人や、私たちが主催することで安心して子供も参加させられるというファミリーでの参加者も多いです。キャンプを通して子供にも素敵な体験をさせてあげられると人気です。
また、他のブランドに比べて、都市にいながらも身近に自然を感じられる暮らしを再現するアーバン・レクリエーション・アウトドアの要素も強く、実際に商品を使ってもらうキャンプでは、タフなキャンプというよりは、テントを出たら自宅のリビングにいるような居心地の良さや、自然があなたの家になったように感じてもらえるのも特徴です。普段のキャンプを快適に、そして質を高めた感覚を味わってもらえると思います。
─アパレルも人気だと聞いています。
「スノーピーク」のアパレルに興味をもってくれるお客さんが多いので、タッチポイントとして入ってもらい、そこからキャンプに関心を抱くというような流れもあります。また、アーバン・レクリエーション・アウトドアに興味がある方も多く、ファッション性も重要視していると思います。
オリジナルのアパレルウエアはユニセックスで着心地のいいものを取り揃えています。リサイクルコットンやアップサイクルの生地を使い、アウトドアというよりはシンプルで色味も落ち着いたものが多く、ライフスタイルブランドのような雰囲気です。
パンツのシルエットもワイドにしたり、ファッション性も持たせているのですが、機能性もとことんこだわっています。これからの季節はウォータースポーツに対応した乾きやすい素材を使ったアイテムや、キャンプの焚き火の火の粉が服についても大丈夫なようなに難燃性に優れた素材を使った「ＴＡＫＩＢＩ」シリーズのジャケットなども揃えています。
アパレルだけでなくギアも充実している
夏場は大きく開けられる窓が開放的だ
人気のアパレルウェア
シンプルでタウンユースしやすいデザインが人気のアパレルライン。日本の藍染や素材を使用するだけでなく、サステナビリティーにも力を入れている。機能性にも優れているため、幅広いシーンで着用できる。
アパレルウエアのコーナー
薄手のダウンジャケットの入ったシャツやプルオーバーは人気の商品。秋冬よりも薄手の春夏バージョンは夏場でも冷え込む朝晩に重宝する
リサイクル生地を使用し、軽さと速乾性もある素材を用いたシリーズはウォータースポーツに適している
ワイドシルエットでお洒落感を持たせたボトムスは「スノーピーク」ならでは
Snow Peak Brooklyn
76 N 6th St., Brooklyn, NY 11249／TEL: 212-226-8640
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