世代を超えて&#
NYセメタリー巡り
知っておきたい見ておきたいニューヨークの代表的なお墓をぐるっと紙上ツアー!
高峰譲吉や野口英世も眠る
ウッドローンセメタリー
(国定歴史登録財および国定歴史建造物)
Woodlawn Cemetery Conservancy
4199 Webster Ave., Bronx, NY 10470/woodlawn.org
マンハッタン区から容易にアクセスできる墓地を作ろうと有力者たちが計画し、南北戦争中の1863年に設立された非宗派墓地。31万人以上が埋葬され、毎年世界中から10万人以上の人々が訪れる。同戦争後に流行した景観と古典建築の関係を強調し芝生を多用したデザインが特徴で、当時ニューヨークで活躍した著名建築家が設計した大掛かりなモニュメントは米資本主義が急速に発展を遂げたギルテッドエイジ(金ピカの時代)の見本のようなものともいえる。タイタニック号犠牲者の記念碑やアミラーゼやアドレナリンを発見した高峰譲吉、黄熱病の研究で知られ自身も罹患し51歳で客死した野口英世の墓もある。
●著名な住民(一部)
ロバート・モーゼス(都市計画家)、ハーマン・メルビル(小説家)、アービング・ベルリン(作曲家)、マイルス・デイビス(音楽家)、デューク・エリントン(音楽家)、フランク・W・ウールワース(ウールワース創立者)

1912年、氷山に衝突して沈没したタイタニック号犠牲者の記念碑

野口英世の墓。日本人医師会(JMSA)が2008年に修復、13年に発足したニューヨーク野口英世記念会主催の墓参会が毎年行われている
カタコンベもある桜の名所
グリーンウッドセメタリー
(国定歴史登録財および国定歴史建造物)
Green-Wood Cemetery
500 25th St., Brooklyn, NY 11232/green-wood.com
1838年に設立された、米国最初の田園墓地の一つ。57万人以上が眠る。ゴシック様式の門に象徴される壮大な美しさで1860年代初頭までには世界的な評判を獲得し憧れの埋葬地に。豊かな自然の中で馬車に乗ったり、ピクニックがてら彫刻や霊廟を鑑賞するために年間約50万人が訪れ、ナイアガラの滝に次ぐ全米最大の観光名所として人気を集めた。セントラルパークやプロスペクトパークはグリーンウッドセメタリーの成功が契機となって計画・造成されたとされる。桜の名所としても知られ、ウォーキングツアーやトロリーツアーの他、演劇やコンサートなどのイベントも積極的に開催。敷地内にはカタコンベや独立戦争の史跡、1960年のパークスロープ飛行機空中衝突事件の犠牲者134人の追悼碑もある。
●著名な住民(一部)
レナード・バーンスタイン(作曲家、指揮者)、ジャン・ミッシェル=バスキア(画家)、ルイス・コンフォート・ティファニー(芸術家)、チャールズ・ファイザー(ファイザー共同創立者)、9/11の犠牲者50人

巨大な墓地の入り口に聳える威風堂々の門

春には172本の桜が満開になる
金融街のオアシス
トリニティ・チャーチ・セメタリー
(国定歴史登録財)
Trinity Church Cemetery
74 Trinity Place (near Wall Street and Broadway)/trinitywallstreet.org
金融街のど真ん中にある歴史的墓地。トリニティ教会はオランダ人によるニューヨーク開拓の約70年後の1697年、英国王ウィリアム3世から勅許状を授与され設立(現在の建物は1846年建造。最初の建物は1776年のニューヨーク大火で消失)。同教会の第2墓地は数ブロック北のセント・ポール・チャペルにあり、1766年に建造。同チャペルは、同時多発テロによりワールド・トレード・センターが崩壊した際にファーストレスポンダーの休憩所や炊き出しの拠点となったことでも有名。ともにダウンタウンのエピスコパルコミュニティーの要として現在も活動が盛んだが、現役の埋葬地ではない。教会同様、墓地も一般に公開しており、木陰のベンチに座りくつろぐ人たちの姿もよく見受けられる。
●著名な住民(一部)
アレクサンダー・ハミルトン(政治家、米憲法の起草者)、ロバート・フルトン(発明家、技師、蒸気船の開発者)、フランクリン・ウォートン(米海兵隊第3代司令官)、ジョン・ピーター・ゼンガー(ニューヨーク・ウィークリー・ジャーナル発行人、ジャーナリスト)

半分朽ち果てた墓石が並ぶ。すぐ先にオキュラスが見える

時が止まったような墓地内



