古くて新しい、とっておきのブルックリンへ

再開した新スモーガスバーグ

ブルックリンのガイドブックの著者が、本で書ききれなかったことや、まだまだあるお気に入りスポットを紹介する当コラム。新型コロナウイルスによる経済活動再開移行中は「番外編」をお届けします。今週はウィリアムズバーグの「スモーグ・トゥ・ゴー」の紹介です。


Smorg To Go(スモーグ・ゴー)

スモーガスバーグは誕生から9年、ブルックリンを代表する食文化の一つです。毎回区内各所を巡回しながら開催されてきた屋外フードマーケットですが、新型コロナの流行でしばらくクローズしていました。しかしニューヨーク市内の経済活動再開がフェーズ4となった7月20日、ウィリアムズバーグに戻ってきました。ウィズコロナ仕様「Smorg To Go」として!

10店が週替わり

スモーガスバーグも「Smorg To Go」も屋外には変わりないのですが、「Smorg To Go」は敷地内には入れません。オンラインで予約をして、時間になったら敷地外でテークアウト用に封がされたフードを受け取るスタイルと、感染防止策が徹底しています。

スモーガスバーグは広大な敷地に約100の屋台が週末のみ出店していましたが、「Smorg To Go」はウィリアムズバーグの以前の場所から1ブロック南にある、こぢんまりとした場所で週6日、全10店の屋台が週ごとに変わります(更新日は毎週月曜日)。

オーダーはウェブサイトで簡単にできます。店、フード、ピックアップ時間を選んで、支払いをします。オーダーの準備ができるとテキストメッセージで知らせてくれます。

オーダーしたものは入り口の外側にある棚に並べられるので、そこでテキストメッセージを係員に見せ、ピックアップします。

 

敷地外でのピックアップスタイル。威勢のいい掛け声や来場者のにぎわいはないけど、屋外が気持ちいいこの季節にはありがたい存在

 

近くには広大な公園

米系、南米系、中華、日系など世界中のグルメがそろっています(週による)。私がオーダーしたのは南米系「Voyalo! Cocina」のサンドイッチ。外側がカリッと香ばしいトウモロコシのフラットブレッドに、マヨネーズ味のチキン&アボカドが挟まれていました。

食べる場所は1ブロック先のマーシャ・P・ジョンソン州立公園がおすすめ(まさにスモーガスバーグが以前あった場所)。広大な敷地にテーブルがいくつか置かれていて、人はガラガラ。イースト川とミッドタウンの景色が臨めます。

営業時間は午前11時30分から午後8時まで(月曜日休み)。状況が大きく変わらない限り、10月までこのスタイルだそうです。

 

「Voyalo! Cocina」のArepa Reina Pepiada(チーズ入り、12ドル)

 

予約時間になるとオーダー品は右側の棚に置かれる

 

ここで食べよう! ミッドタウンを一望できるマーシャ・P・ジョンソン(別名イーストリバー)州立公園

 

 

All Photos © Kasumi Abe

 

               

バックナンバー

Vol. 1318

私たち、こんなことやってます!

患者さまの歯を一生涯守り抜く、高品質で長持ちする歯科医療を目指すDental Serenity of Manhattanのチャン院長と、人と人とのつながりを大切にし、お客様に寄り添ったサポートを心がけるCOMPASS不動産エージェントの石崎さんに話を聞きました。

Vol. 1317

ソーバーオクトーバー 一カ月の休肝がもたらす静かな変化

お酒をやめることは、意志の強さの証しではなく、自分の調子を取り戻すためのセルフケアの一つ。世界中で広がる「ソーバーオクトーバー(禁酒月間)」は、心身のバランスを見つめ直す、穏やかな一カ月の習慣。飲まないことで見えてくる「自分」を、少しの勇気と共に体験してみませんか。

Vol. 1316

知りたい、見たい、感じたい 幽霊都市ニューヨーク

ハロウィーンまで残すところ3週間。この時期なぜか気になるのが幽霊や怪奇スポットだ。アメリカ有数の「幽霊都市」ニューヨークにも背筋がゾッとする逸話が数え切れないほど残っている。こよいはその一部をご紹介。

Vol. 1315

ニューヨークの秋 最旬・案内

ニューヨークに秋が訪れた。木々が色づきはじめるこの季節は、本と静かに向き合うのにぴったり。第一線で活躍する作家や編集者の言葉を手がかりに、この街で読書をする愉しさを探ってみたい。