巻頭特集

各業界のプロたちが2023年の各トレンドを予測

各業界人に聞く!来年はどんなトレンドが来る?

各業界のKOL(キー・オピニオン・リーダー)にそれぞれの業界で気になる動きやトレンドについて聞いた。


婚活

Q.2023年、NYCエリア(大都市圏)での婚活はどう変わっていきますか?

対面による婚活パーティーやお見合いの復活が予想されます。また一方でオンラインお見合いがこれまで以上に盛んになる見込みです。弊社でも今年はZoomお見合いをされ、その後対面でお会いされてご成婚に至ったカップルがかなりいらっしゃいました。

Q.国際結婚に対する日本人の意識に変化はありますか?

ありますね。日本の円安や低賃金に危機感を覚えた方、海外ではコロナで家族の有り難みを痛感した日本人が海外婚活・海外結婚にもっと積極的になったと思います。「国際結婚」とは「日本人x日本人」カップルもあり得ます。弊社ではアメリカ在住日本人と海外在住(日本含む)日本人のカップルが多数生まれております。また最近では40歳代、50歳代の方が多く成婚されており、海外ならではの年齢に拘らない幸せ探しをされる方が増えています。

Q.女性の中で人気の男性像はどう変化していますか?

女性が求める男性像は根本的にはさほど変化はなく、経済力が重要です。物価高騰のせいもありますが、経済力があれば男性が激務でも家事外注、食事外注、ファミリーサポートなどを利用する事が出来るからです。経済力がそこまで高くない男性は家事育児能力が求められています。その次に、同じ趣味を有するなど、価値観の近い男性が人気となっています。

Q.男性の中での人気の女性像はどう変化していますか?

こちらも従来のものとあまり変化はありません。容姿と年齢が重要になりますが、以前のように現実離れした年下女性を希望する男性は少なくなりました。それよりも教養がある、仕事を頑張っている、お相手のことを労ることができる女性が人気です。コロナ禍で家で過ごす時間が多くなったため、外で見せびらかすことの出来る女性よりも、賢い、相性の良い女性を選ぶようになったと考えられます。

Q.オススメの出会いの場や婚活トレンドはなんですか?

20代後半までなら積極的に外に出掛け、デーティングアプリも良いと思います。そこで沢山の失敗と少しの成功を経験するでしょう。30歳辺りからは仕事も忙しくなりますし、社会的な地位もあるのでデーティングアプリなど不特定多数の他人が閲覧出来るものはお勧めしません。昨今ロマンス詐欺も多いため、身分証明書IDと年収証明の提出が義務付けられている相談所への入会が結婚への早道といえます。なお、賢い方は20歳代から相談所を併用でご活動されています。言わずもがな、良い条件の男性を選ぶ側になれるからです。

Q.その他何でも、婚活業界においてトレンドになりそうな情報はありますか?

昨年、世界で暮らすグローバルな日本人同士(と、日本人と結婚したい外国人)を応援する国際派仲人たちを繋げる国際結婚連盟が設立され、弊社も加盟しております。ここでは世界中の婚活者に出会えますし、加盟相談所・仲人は日系のみなので詐欺やぼったくりなどの被害の心配がありません。日本と海外での結婚で大変大きな成果をあげています。(ATOMOS国際結婚連盟 japaneseglobalmarriage.com)

 

Tomoko Sugawara
ニューヨーク結婚相談所 Founder

 

nykekkon.com

 


Q.2023年、トレンドになるであろう食のジャンルは何ですか?

トレンドになるであろうジャンルはモロッコや中東料理で独特の調理法、食材、ミックススパイスをモダンな形で提供することだと思います。理由は先日のニューヨークミシュラン2つ星を獲得したレストラン「SAGA」が象徴しているからです。

Q.食の業界においてトレンドになりそうな情報はなんですか?

食に関わるものとして間違いなくトレンドになると思うものは、日本の高いレベルの食器だと思います。今は使える器は限られていますが、たくさんの方々の努力によって素晴らしい器がニューヨークにも入るようになりました。今後たくさんの店やニューヨーカーに使われていくと思います。

Q.最近NYエリアで気になっているレストランはありますか?

大都会ニューヨークで農場から食卓まで安全な食材を届けるという“farm to table ”のテイスティングコースを提供している「Honey Badger」です。

 

Tomohiro Urata
MIFUNE New York Executive Chef

Instagram: @Tomo_urata

 


不動産

Q.2023年、NYCエリアにおいて、不動産価格はどのように変動すると予想されますか?

インフレによりニューヨークの売買・賃貸物件も本年は高騰しましたが、2023年は不景気や雇用減少のサイクルにあたることが予測されています。第4四半期からは空室率が顕著に上昇しており、不動産価格高騰のペースにも限界が伺えます。また、マンハッタン市内への人口流入も同時に鈍化していることから2023年の賃貸市場は一旦は安定から小幅な下落傾向にあると想定されます。

Q.2023年、不動産トレンドになるであろうトライステートのエリアはありますか?

リモートワークが通常化しマンハッタンから広さを求めて、郊外(ウエストチェスター、ニュージャージー、ハンプトン)に移動するトレンドも2020年〜2022年までは見受けられました。2023年は個人的にハドソン川沿いやイーストリバー沿いの人気が上がると予想しています。また、ペンステーションの大型改装後、周辺地域の不動産価格に影響が出ることに期待してます。

Q.最近(NY付近で)気になっている不動産物件はありますか?

ヘリポートや屋上がある物件が気になります。今後、ドローンでの配達が始まった際にとても便利で、災害などの非常時の際にもヘリポートから移動できることを考えると不動産への価値観にも変化が出て面白いと思ってます。

 

 

Hitoshi “Zin” Mori
Living Quest Real Estate, Inc.Director

www.livingquestny.com

 

               

バックナンバー

Vol. 1312

秋到来! 週末のプチお出かけ ワシントンD.C.博物館を巡る旅

ニューヨークに負けずとも劣らない美術館や博物館の宝庫、ワシントンD.C.。今週はトランプ政権のD.E.I.政策に揺れるスミソニアン協会運営の博物館の中で、今のうちに訪れたい五つの施設を紹介する。

Vol. 1311

映画の街・NYを味わい尽くす フィルムカルチャー最新ガイド

映画が日常に溶け込む街・ニューヨーク。『ティファニーで朝食を』や『ゴッドファーザー』といった名作の舞台であり、今も『プラダを着た悪魔2』をはじめ数多くの作品の制作が続いている。世界中から映画ファンやクリエーターが集まり、大規模な国際映画祭から街角の小さなインディペンデント上映スペースまで、あらゆる映画体験の場が点在している。そんなニューヨークの映画文化(フィルムカルチャー)の最前線を探ってみたい。

Vol. 1310

私たち、こんなことやってます!

事業発展に伴う税務を全米対応でサポートするAA&TC, Inc. 代表・税理士のナムさん、日米の複雑な国際案件にも対応するGIIP 日米国際会計事務所マネージングパートナー・公認会計士の佐藤さん、パートナー・税理士の伊東さんに話を伺った。

Vol. 1309

夏の夜にレコードを  〜響き続けるアナログの魅力〜

今、日米でレコード人気が勢いづいている。特に若年層を中心に音楽配信とは異なる魅力で、特別な体験や満足感を得ようとする傾向が主流になりつつあるようだ。いつまでも大人たちを魅了してやまないレコード。こよいは夜風に吹かれながらレコードで音楽鑑賞を楽しんでみては。