MTA、新型ガラス式改札導入も不正乗車は依然発生

ニューヨーク市の地下鉄を運営するMTAは、不正乗車対策として新型のガラス式改札ゲートを導入した。21日付けamNYが伝えた。対象はマンハッタンのブロードウェー・ラファイエット駅とブロンクスのサードアベニュー・138丁目駅で、今後数週間でさらに20駅に設置予定だ。

Photo by Dean Moses(amNY記事内から)

新型ゲートは、支払い後にのみ開く透明ドアで、不正入場が試みられるとフォグホーンのような警報音が鳴る。AIとスマートセンサーを搭載し、車椅子やベビーカー、荷物などの通過を自動で検知できる。MTAは、将来的に市内ほとんどの駅に設置する予定で、総額約12億ドルを計上している。

MTA建設開発部長のジェイミー・トーレス=スプリンガー氏は、「スマートで安全、かつアクセシブルなゲートにより、乗客体験を向上させつつ、不正乗車を最小化する」と述べた。また、MTAのチーフアクセシビリティ担当クエムエル・アロヨ氏は、「従来の改札では車椅子やベビーカー、荷物を持つ乗客が通りにくかったが、新型ゲートは真のアクセシビリティを実現する」と説明している。

しかし、導入直後の現場では一部の乗客が扉の下をくぐったり、2人で通ったり、登って乗車したりする様子も確認された。現在の運賃は$2.90で、来月$3に値上げ予定だ。

MTAは、2024年に運賃・通行料で約10億ドルの損失を出しており、今回の新型ゲート導入は不正乗車抑制と乗客の利便性向上を両立させる試みだ。MTAは世界の技術企業と協力し、ニューヨーク地下鉄環境に適した設計を進めており、パイロットプログラム終了後に全システムへの本格導入を検討している。

               

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