巻頭特集

日本人の舌にも合うギリシャの味を探訪、併せてギリシャ人街の成り立ちにも迫る

おすすめの店3選

メディア絶賛の店や行列ができるトラックなど、アストリアに来たら必ず寄ってほしい店をご紹介!


パンデミックもなんのその! 移転拡張した人気店タベルナキクラデス

地元住民イチオシ、メディアでも高評価の店がここ。取材に訪れた週末のランチタイムは極寒にもかかわらず満席で、席待ちの人が入り口に並ぶほど。

前菜はタラモサラタ(魚卵とニンニク、ジャガイモを練り合わせたディップ)やスコルダリア(ニンニクを練り込んだマッシュポテト)、サガナキ(ハロウミチーズ=P5参照=のパンフライ)など伝統的メニューが18種類。メインコースの魚介もスズキ、メカジキ、エビ、イカ、ホタテなど18種類ある。

白と青を基調にした爽やかな内装

調理法は、客の好みに応じて直火で焼く、油で揚げる、フライパンでソテーするといったシンプルなもの。キクラデススペシャル(2人分で48ドル=写真一番上)は、ヒラメ、ホタテ、ロブスター、カニ肉を詰めたクラムとエビをオーブンで焼いた豪華版。サイドにはオレガノ、レモン汁、オリーブオイルでマリネしたレモンポテトを注文しよう。

ギリシャ風カスタードパイがサービスで付く

Taverna Kyclades

3307 Ditmars Blvd., Astoria, NY 11105
TEL: 718-545-8666/tavernakyclades.com


週末はカオス状態? 魚屋とレストランが合体アストリアシーフード

ビニール袋に食べたい魚を入れ、好みの調理法(グリル、フライ、ソテー)を伝えて支払いを済ませるファストフード形式の店。鮮魚店としても利用でき、店頭で調理してもらう場合は魚の値段に調理代が上乗せされる仕組みだ。

この日は30センチほどのヤリイカをフライに、イワシをグリルに、付け合わせにアスパラガスとブロッコリーを注文し、締めて27ドル(写真一番上)。食べ切れずに持ち帰ったヤリイカのフライは、しっかりと味が濃く、冷めても外はカリッとクリスピー。リピート確実の旨さだ。

三代続く鮮魚店が経営

簡素で鮮魚店特有の生臭さが漂う店内にもかかわらず、いつも大にぎわい。週末は地元住民のみならず、観光客や遠方から来た客で立すいの余地がないほどのカオスとなる。BYOB(Bring your own bottle= 酒類の持ち込み可)なので、事前にワインやビールを買って行くべし。

週日の隙間時間が狙い目

Astoria Seafood

3710 33rd St., Long Island City, NY 11101
TEL: 718-392-2680/astoriaseafoodnyc.com


胃袋を刺激する匂いが辺り一面に漂うキングスブラキ

スブラキとは、食べやすい大きさに切った肉(主に羊肉)を串焼きにしたギリシャの代表的ストリートフード。トルコのシシケバブや日本の焼き鳥と同様、肉の鮮度と、シーズニング(調味料)の妙、焼き加減で味が左右される。

「キングスブラキ」は、地下鉄Nラインの高架下で午前11時から深夜(週末は午前3時)まで営業するフードトラック。1ブロック先から胃袋を刺激する匂いが漂う、行列のできる人気店だ。

自家製フライドポテトにもファンが多い

肉はマトン、ポーク、ビーフ、チキンの中から選べるが、ポークが断然おすすめ。ボリュームたっぷりのプラッター(13ドル、写真一番上)は、串焼き2本、自家製フライドポテトまたはライス、サラダ、ピタ、ザジキ(P5参照)が付く。

棒に薄切り肉を重ねたものを炙り、そぎ落としてピタに挟んで食べるギリシャのソウルフード、ジャイロも試してみよう。

ベイサイドやマンハッタンにも支店あり

King Souvlaki

31st St. & 31st Ave., Astoria, NY 11106
TEL: 917-416-1189/kingsouvlakinyc.com

               

バックナンバー

Vol. 1300

ガチなニューヨーカーには、必ずお気に入りのアイスクリームがある NOアイスクリーム、NOニューヨーク!!

ようやく初夏の陽気になってきたニューヨーク。メモリアルデーには冬場クローズしていたプールや野外イベントもオープンしました。昔からなぜかアイスクリームが大好きで、必ず地元に一軒はお気に入り店があるニューヨーカーたち。とっておきの新旧名店をご紹介していきます!

Vol. 1299

6月はイベント盛りだくさん ブラックカルチャーを体感しよう!

6月19日は米国の奴隷解放を記念する祝日「ジューンティーンス」。1865年の同日、テキサス州で奴隷として扱われていた人々に自由が告げられたことに由来し、19世紀後半からアフリカ系米国人のあいだで祝われてきた。2021年には米国の新たな祝日に制定。毎年この時期のニューヨークは、パレードやカルチャーイベントが目白押し。この機会にブラックカルチャーに触れてみよう!

Vol. 1298

私たち、なことてま

気になるビジネスを深掘りする連載企画。今回は、新たなプロジェクトに取り組むTICレストラングループ代表のボン八木秀峰

さんと、治療だけではなく健康維持のためのイベントも開催する

FuncPhysio(ファンクフィジオ) の理学療法士小崎裕也さんに話を伺った。

Vol. 1297

今話題のプランタンニューヨーク

今年3月下旬に、160年の歴史を持つフランスの百貨店プランタン(PRINTEMPS)が、ウォール街に米国初出店を果たした。「百貨店ではない」をコンセプトにした小売りの新時代を切り開く新しいリテールモデルを目指す、今号ではそんな話題のプランタンニューヨークの魅力を探ってみた。