巻頭特集

心も体も温まる燗酒の楽しみ方と魅力、そして自宅で作れるホット酒カクテルを紹介

お燗にぴったりの日本酒はこれだ!

前ページでは燗酒に向くタイプのお酒について解説したが、ここでは実際にニューヨークで買えるものの中から、おすすめのお酒を新川ヘルトン智慈子さんに選んでもらった。


大七生酛造りの優雅なうま味「大七」

写真の「大七生酛梅酒」は冷やでもお燗、カクテルでも楽しめる

「お燗にして絶対に間違いがないのは大七酒造のお酒。純米大吟醸、本醸造、梅酒など、大七のお酒はどのお酒も全て生酛造りなので、ラベルに『大七』という文字を見たら、全部燗にしても大丈夫だと考えていいですよ。燗にしてウイスキーをちょっと垂らしてみたり、トリュフ燗やお茶割りにしたり。どんな温度帯でも、何をやってもお酒の芯が崩れないのが大七です。純米大吟醸は冷たい温度でワイングラスに注ぎ、手の平で温めて常温にして優雅にその変化を楽しんでいただきたいです。」

■大七酒造
www.daishichi.com


八海山すっきりと熱々で楽しむ「八海山」

米を45%まで磨いて醸した「八海山純米大吟醸45」は透明感のあるきれいな味とキレの良さが特徴

「すっきり系の燗酒を楽しみたいなら、新潟の『八海山』ブランドのお酒が失敗知らずでおすすめです。大吟醸から貴醸酒までいろいろな種類の八海山がアメリカでも買えますが、全部お燗にしてOK。特に『中途半端な温度帯ではなく、熱々が好き』という人には八海山をおすすめします。中でも『八海山純米大吟醸45』は、純米大吟醸で燗にしてもいいもののトップの例といえます。うっかり熱々にし過ぎてもおいしく飲めますので、ご心配なく!」

■八海醸造
www.hakkaisan.co.jp


天明ふんわり柔らかな「天明」

「今、アメリカのマーケットに出ている天明シリーズのお酒は純米と純米吟醸で、どちらも燗酒には最適です。特にオレンジ色のラベルの純米は、味わいが柔らかくてほんのりバナナのような香りがします。燗にすると、ふんわりとそれが軽快な感じになり、それでいて味にレイヤーが出てくるのが特徴です。飲み飽きしないですし、食事にも合わせやすいです。」

■曙酒造
akebono-syuzou.com


天狗舞クラシックな山廃「天狗舞」

「車多酒造の『天狗舞』ブランドは山廃の代表格。その中でも『天狗舞山廃純米』が燗酒には王道ですね。炭のろ過を一切せず、2~3年熟成しているので、ヨーグルトを思わせるような、山廃らしい乳酸の酸味があります。これがお燗をすることによってマイルドになって、すごくうま味が増すんです。BBQやステーキ、焼き魚、キノコ系のお料理やチーズにも合います。」

■車多酒造
tengumai.co.jp


庭のうぐいす上品「庭のうぐいす・ぬるはだ」

「山口酒造場の『庭のうぐいす・純米吟醸ぬるはだ』はお燗にして飲むためにデザインされたお酒で、アメリカでも今人気上昇中の注目株。ぬる燗から上燗ぐらいの間で、すっきりと楽しんでほしいです。このお酒の上品な味わいは、塩系の焼き鳥などに特に合いますよ。燗酒におすすめのお酒ですが、冷酒として飲んでもキリッとしておいしいです。」

■山口酒造場
niwanouguisu.com


パーティーやギフトにも大活躍

お燗にしても抜群、そして秋冬のパーティー&ギフトシーズンにも最適なのがこの3本!1. 南部美人・糖類無添加梅酒

日本酒ベースで、砂糖を一切使わずに作った優しい味の梅酒。自然の甘みと酸味が爽やかで、「梅ロゼ」という愛称もあるぐらい。お燗にするとふわっと梅の香りが広がるとともに、ふくよかな甘みが際立ってくる。「コーシャー、グルテンフリー、ビーガンのサーティフィケートを取っているので、いろんなタイプのお客さまに安心して楽しんでもらえ、プレゼントにもぴったりです」と新川さん。

株式会社南部美人
nanbubijin.co.jp


2. 仙禽・無垢クラシック

アメリカのパーティーシーンの主役といえばローストチキンやターキー。これに最高に合うのがこのお酒。「仙禽(せんきん)シリーズにはクラシックとモダンというタイプに分かれていますが、クラシックは生酛造りなのでお燗にしてもいいですし、しっかりしたボディーがローストチキンにぴったり。純米大吟醸なのにリーズナブルですし、香りもフルーティーでお酒の初心者にもトライしやすいお酒です」と新川さん。

株式会社せんきん
senkin.co.jp


3. 柚子想い

アメリカではゆず酒が大人気。中でも新川さんがおすすめするのが「柚子想い」。「お燗にしても味がぶれずにおいしく飲めます。ショウガの絞り汁を少しだけ垂らしてから温めたり、ハチミツを入れたりすると、レメディー(薬)としてもいいですよ。少し肌寒くて風邪をひきそうだなっていう時に、寝る前に飲むと体も温まります!」とアドバイス。

株式会社 山本本家
yamamotohonke.jp

               

バックナンバー

Vol. 1328

雑誌『ザ・ニューヨーカー』世界

ニューヨーク発の洗練された洒脱な視点で、調査報道から小説や批評、コミックやイラストまで、多彩な記事を掲載する老舗週刊誌『ザ・ニューヨーカー』。昨年は創刊100周年を迎え、その節目を祝う企画やイベントが相次いで開催された。ニューヨーク公共図書館本館では記念展示が行われ(2月21日まで開催中)、それに連動した名物編集者らによる座談会形式のトークショーが9月に実施。さらに先月には編集部の舞台裏に密着したドキュメンタリー番組がネットフリックスで配信されるなど、同誌は改めて世界中から大きな注目を集めている。本特集ではその歴史と編集哲学に迫りたい。

Vol. 1326

レストランからアート、本、音楽まで 今年のニューヨークベスト

2025年も年の瀬を迎える。米国の各メディアでは、この1年を総括する「ベストオブ2025」が出揃いつつある。本特集では、そうしたベストリストを手がかりにしながら、今年のニューヨークを映し出す「ベストオブベスト」をさらに厳選して紹介し、今まさにこの街で生まれつつあるトレンドに迫りたい。

Vol. 1325

冬のニューヨークを心地よく生きるメンタル&フィジカルスキル

寒さが深まり、心も体も揺らぎやすい冬のニューヨーク。そんな季節に役立つ、心と体を整えるシンプルなケアを紹介。マインドフルネスで気持ちを整え、ピラティスで巡りを高め、冬アイテムで心地よさをプラス。冬を快適に過ごす、心と体のヒントを見つけてみませんか?