巻頭特集

NY話題のビジネスパーソン vol.5

安田デビン龍さん | ニューヨーク州弁護士(D5法律事務所)

日系企業や投資を親身にサポートする敏腕バイリンガル弁護士

D5法律事務所は、米国進出を目指す日系企業や、すでに米国でビジネスを展開している日系企業に対して、ワンストップでのリーガルサポートを提供している。取り扱い分野は法人設立、会社法全般、M&A、不動産売買、ビザ、労務関連等。日本語と英語が堪能なバイリンガル弁護士とスタッフが、丁寧な法律サポートを提供しているとあり、個人から企業まで多くのクライアントを抱えている。今回は、代表の安田デビン龍さんにインタビュー。

─貴事務所は三拠点おありになるそうですね?

ニューヨークのオフィスがD5法律事務所で、私はニューヨークオフィスの代表として仕事をしております。そして、グループ事務所という形で、私のビジネスパートナーの小林がハワイオフィスのGo法律事務所の代表を務めております。そしてもう一つ、来年1月よりロサンゼルスにオフィスを構えます。どちらも主に日系のクライアントにリーガルサービスを提供しております。

また、ハワイとニューヨークは距離的には離れていますが、案件がつながるケースも少なくありません。まずは日本から近く日本人も多いハワイで不動産投資を始める方や、ビジネスを展開してみようと考え、その後ニューヨークに進出を検討されるクライアントもいらっしゃいます。私もいずれリタイアしたら、ハワイに行きたいなと思います(笑)。

ハワイオフィスのゴー法律事務所

─貴事務所の強みは?

弊所の弁護士とスタッフは全員バイリンガルで、また語学が堪能なだけでなく、日米両方の文化やビジネスを熟知しているので、その部分はクライアントから高い評価を受けております。

私は米国生まれですが、10歳まで岐阜県で育ち、そこから父の仕事の関係でシカゴ、高校はニューヨーク、大学は日本で卒業し、ロースクール時代はミシガンに住んでおりました。日米両方の文化的な部分を理解しているので、クライアントの求めていることを汲み取ることができますし、米国において必要とされるビジネス要素や交渉力なども弊所の強みだと思います。

─最近、多い相談は?

円安で日本からの進出のハードルが高いにもかかわらず、米国でビジネスを始めてドルで収入や資産を得たいという考えをもつ企業や、個人の方が少し増えている感じは致します。また、弊所では不動産の売買に力を入れております。日本の投資家さんにとってニューヨークの不動産はキャピタルゲインや賃貸収入が期待でき、また、日本の法人で不動産を購入すると、減価償却によるタックスメリットがありますので、多くのお問い合わせをいただいております。

─ニューヨーク歴は?

弁護士としては12年になりますが、高校時代はニューヨークで3年間を過ごしたので、合計15年になります。高校時代から、いつかニューヨークで仕事をしてみたいなという気持ちがありました。

─バスケットボールがお上手のようですね。

昔ほどではありませんが、今も時々プレーしています。若い時は社会人になってからでも週3、4日はプレーしていましたが、最近は週1、2回くらいのペースでプレーしています。ブルックリン・ネッツやニューヨーク・ニックスの試合を時々観に行くこともありますが、特にバークレーセンターは弊所からアクセスが便利なのでネッツ戦を観戦しにいくことが多いです。

チームメートと練習後にて

─癒しの時間は?

犬と戯れている時間は癒しです。プードルとコッカースパニエルのミックスなんですが、本当に可愛くて自宅に帰ると仕事の疲れも吹き飛びます。

─今後の展望は?

会社としては良質なサービスを提供するために、今後は人員をもっと増やせたらと考えています。今はニューヨークオフィスには弁護士が4名、スタッフが3名おります。ハワイのオフィスは弁護士が7名、スタッフ6人いるので、いろいろなクライアントのニーズにお応えできるよう体制を整えています。

─読者へ一言お願いします。

弊所は法人設立のお手伝いをしておりますが、クライアントの中には、駐在員の配偶者や、永住している主婦もいらっしゃいます。法人設立のハードルは高くありませんので、ビザ上、問題がない場合、挑戦したいことがあったら、やってみるとよいのではないでしょうか。在庫を抱えたり、オフィスや店舗を借りる場合は費用もかかりますが、そういったことなく自宅で起業するという場合は、法人設立の費用が必要になるくらいで、特に大きな費用はかかりません。

法人を設立すれば、有限責任になりますので、もし訴訟問題に発展した場合でも、基本的には訴訟の対象がビジネス(会社)だけになります。その一方で、法人ではなく個人でビジネスをしていた場合、もし訴訟問題になれば、個人の資産も訴訟の対象になるケースがあります。そこは法人を設立するメリットの一つになります。起業をご検討の方は是非、ご相談していただければと思います。

安田デビン龍さん

ニューヨーク州弁護士。日本人の父と日系米国人の母を両親にもち、日米それぞれの語学と文化に触れながら育つ。 慶応義塾大学法学部(政治学科)、ミシガン州立大学法科大学院卒業。ニューヨークの法律事務所を経て、2017年「D5 Law Office」を設立。ニューヨーク進出を目指す日系企業や個人に総合的な法律サポートを提供している。


D5 LAW OFFICE PLLC(ニューヨークオフィス)

222 Broadway, 22nd Floor

TEL: 248-497-8887

d5law.com

Go Law Office LLLC(ハワイオフィス)

1441 Kapiolani Blvd #910, Honolulu, HI 96814

TEL: 808-679-2049

golaw-hi.com

               

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