巻頭特集

ビジネス企画「私たち、こんなことやってます!」

最新技術で睡眠時無呼吸症候群を治療

 

パーク・アベニュー・メディカル・センター

院長・耳鼻咽喉科専門医 ジェフェリー・アンさん

いびきは深刻な健康問題

私は耳鼻咽喉科専門医として、ニューヨークとニュージャージーでパーク・アベニュー・メディカル・センターを運営しております。耳、鼻、喉に関するあらゆる治療を提供していますが、特に鼻副鼻腔疾患とアレルギー治療、そして睡眠時無呼吸症候群の治療に注力しています。

コロンビア大学で 20 年以上勤務し、睡眠障害外科のディレクターという立場で数多くの患者さまを治療してまいりました。その経験を活かし、日本人コミュニティーの皆さまに最新の治療技術をご紹介したいと考えております。

多くの方は「いびきはよくあることで、ちょっとした問題に過ぎない」と考えていらっしゃいますが、実際には極めて深刻な医学的問題です。単なるいびきだと思っていても、検査をすると睡眠時無呼吸症候群であることが判明するケースが非常に多いです。

放置すると早期高血圧、脳卒中、心筋梗塞といった循環器系の疾患、糖尿病などの代謝障害、早期白内障、男性の場合は勃起不全との強い関連性も証明されています。さらに不整脈などの心臓疾患、仕事や学業でのパフォーマンス低下も引き起こします。これら全てが寿命を縮める要因となるのです。

簡単にできる睡眠検査

重度のいびきがある方は、まず検査を受けることをお勧めします。以前は病院に一晩泊まって検査する必要がありましたが、現在は「テイクホーム睡眠検査」という便利な方法があります。当クリニックから小型の装置をお渡しし、ご自宅にお持ち帰りいただきます。額に装着して、ご自身の寝室で普段通りお休みいただくだけです。翌日装置をお返しいただき、データを解析して睡眠時無呼吸症候群の有無を判定します。

この装置は睡眠パターン、酸素レベル、いびきの重症度、無呼吸の有無を継続的に記録し、さらには不整脈のチェックまで行います。仕事のスケジュールを妨げることのない検査です。

毎晩、規則的にいびきをかく方もぜひ検査をお受けください。特にパートナーがいらっしゃる方は、その方に確認してみてください。いびきだけでなく、いびきの合間に呼吸が止まり、その後息を吸い込むような症状があれば、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いです。一人暮らしの方でもいびきを指摘されたことがあれば、一度検査をお勧めいたします。

二つの革新的な最新治療

重度の睡眠時無呼吸症候群の第一選択治療はCPAPという機械です。夜間にマスクを装着し、呼吸が止まると自動的に空気を送り込む仕組みです。いびきはすぐに消失し、朝の目覚めもすっきりし、日中の眠気もなくなります。重度の睡眠時無呼吸症候群の方全員にお勧めしています。

しかし、この機械を継続使用されるのは約半数の患者さまのみです。寝つけない、寝ている間に無意識に外してしまう、また、一生使い続けるのは嫌だというのが理由です。そういった患者さまのために、私のクリニックでは二つの画期的な治療法をご提供しています。

一つ目は最新のロボット手術です。私は 15 年以上ロボット手術を行ってきまし たが、最近「daVinciSP」という小型ロボットシステムを導入しました。口腔内から挿入できる細い管状のロボットで、従来より安全、より体への負担が少ない手術が可能になりました。

二つ目は新しいインプラント治療「Genio 」です。顎の下への小さなインプラントで舌につながる神経を刺激し、呼吸が止まった時に喉の奥に落ち込んだ舌を前方に動かして気道を開く仕組みです。バッテリー交換の手術も不要で、ソフトウェアの更新も外部装置を交換するだけです。日帰り手術が可能で、回復も非常に楽です。この9月にFDA承認を取得し、アメリカでも使用可能になりました。

患者さまに合わせた選択肢

患者さまによって希望は異なります。「何も装着したくない、インプラントも嫌だ、口腔内手術がいい」という方にはロボット手術を、「大きな手術は避けたい、入院したくない」という方にはジェニオをお勧めします。重要なのは、検査を受けて、必要な治療を受けることです。

当クリニックには日本語を話すスタッフが常駐し、完全サポートいたします。睡眠時無呼吸症候群は健康寿命に直結する重要な疾患です。ぜひ早めの検査と治療をご検討ください。


ジェフェリー・アン先生

Park Avenue Medical Center

 

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