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今、米国の若い世代の間で1970年代後半から80年代にかけて日本で大流行したシティーポップを中心に熱狂的なファンが増えている。ブルックリン区に店を構え、レアものを揃えるフェイスレコードの間宮さんが選ぶ名曲を通して、その魅力を探ってみたい。
日本ヒップホップのカリスマ死後15年、さらに増す存在感

日本ヒップホップを代表するプロデューサーNujabes、別名セバジュンのセカンドアルバム。ニューヨークで日本のヒップホップを求められることは、彼を除いてほぼ皆無だ。2004年に公開されたアニメ『Samurai Champloo』の音楽を担当し、広く世界に彼の名が知られた。
当店では、特にこの『Modal Soul』を尋ねられることが最も多い。 Nujabes は渋谷でレコード店を経営しながら音楽制作をしていた。レコードの知識もずば抜けていて、昨今、ローファイヒップホップが人気だが、そのはるか前から彼のサウンドは特別だった。
『Modal Soul』には、彼の代表曲 『Luv (sic.) pt3』が収録され、人気に拍車が掛かっている。シングル盤でも別のバージョンがリリースされ高値で取引されている。2010年2月26日に事故でこの世を去った。あれから15年も経つが、作品は国境を越え、勢いを増しながら世界中に広がっている。
フェイスレコード■

2018年にウィリアムズバーグ地区にオープン(営業は木曜日から日曜日の午後1時〜7時)。シティーポップをはじめ、山下達郎、竹内まりや、坂本龍一、YMOなどに代表される日本の音楽を中心に、ヒップホップや日本盤のジャズロックなども豊富に取り扱う。在庫数は8000枚、新入荷は毎週金曜日。レコードの買い取りも受け付け中。1994年に東京で創業し、現在は日本全国に全6店舗展開中。

間宮祐一
横浜市出身。脱サラし、2015年からニューヨーク在住。18年に同店をオープン。自身も筋金入りのレコードコレクター。また、ヒップホップの楽曲制作も行い、2020年に客演に『Freddie Gibbs』(グラミー賞ノミネーター)を迎えたシングルレコードを発表。座右の銘は「NO VINYL NO LIFE」。



