巻頭特集

今年もやってくる! NYCマラソン2022

今年で51回目を迎えるニューヨークシティーマラソン(以下、NYCマラソン)。昨年は新型コロナウイルス対策のため多くの規制ルール下での開催となったが、今回はコロナ禍を経て初めて完全復活するため、大いに盛り上がることが期待される。(取材・文/伏見真理子)


世界中から5万人のランナーが集結!
NYCマラソンの魅力を大解剖

NYCマラソンは、世界最大規模のワールドマラソンメジャー大会の一つ。世界中から5万人ものランナーが集まり、それぞれの想いを胸に走破する。大会前後一週間は「マラソンウィーク」と呼ばれ、花火が上がる豪華な開会式をはじめ、各所でイベントが開催される。ランナーだけでなく一般の人も参加できるのが魅力だ。

午前8時からレースが開始し、26・2マイル(42・195キロメートル)のコースはニューヨーク市5区全てを通過する。スタート地点のスタテンアイランドから、ブルックリンを北上しレースの中盤となるプラスキー橋を渡りクイーンズへ、その後クイーンズボロー橋を渡りマンハッタンへ入る。ハーレムを通過し、ブロンクスへ、そこから折り返して終盤は再びマンハッタンへ入り、ゴールのあるセントラルパークを目指す。

日本からは先日、ニューイヤー駅伝の出場を発表した陸上男子マラソンの前日本記録保持者であり、プロランナーの大迫傑(すぐる)選手もNYCマラソンに出場するとあり、日米双方から注目を浴びている。

NYCマラソンのコースマップ

当日は交通規制も多く、かなりの混雑が予想されるので、時間に余裕を持って移動するといいだろう。

ブルックリンでの応援で人気のスポットは、ショップやレストランが数多く立ち並ぶウィリアムズバーグからグリーンポイントを抜けるコース。マンハッタンでは、クイーンズから入りブロンクスを目指す1アベニュー沿いだ。応援は1カ所だけでなく、何ヵ所か計画しておくと予想外のアクシデントや混雑にも対応できる。

ゴールのあるセントラルパーク西側ではランナーしか通れないエリアや、特設のトイレ、また入口や出口も指定されているので、訪れる際はあらかじめマップを参考に行動ルートを決めておこう。


NYCマラソンウィークに参加してみよう!

市内各所ではプレイベントも開催される。走る人も応援する人もみんなで楽しもう! (WEB: nyrr.org

11月3日〜5日
NYCマラソンエキスポ

【場所】ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンション・センター
ゼッケン受取所として有名だが、ランナーでなくとも訪れて楽しむことができる。

11月4日 
オープニングセレモニー

【場所】セントラルパーク
市長のスピーチや豪華な花火による演出はオリンピックさながらの迫力といえる。

11月5日 
ダッシュ・トゥ・フィニッシュ・ライン5K

【場所】国連前からスタート
国連広場からスタートし、42丁目を東から西へ抜け、6アベニューをセントラルパークに向けて北上し、ゴールを目指す。

11月6日
NYCマラソン本大会

【場所】市内5区
コース付近ではバンドによる演奏や、さまざまなイベントが予定されている。

11月7日、8日
マラソンマンデー&チューズデー

【場所】セントラルパーク
「マラソンマンデー&チューズデー」と呼ばれる大会後の月・火曜日に、パーク内に設置されたマラソンパビリオンにメダルを持参するとランナーは自分の名前を彫ってもらうことができる(有料)。


NYCマラソンのエントリー方法って?

日本からは公式旅行代理店を通して応募ができるが、在住者は「9プラス1」と呼ばれる出走枠をゲットすべく日々走っている人も。出場を目指してトライしてみよう!

①NYRRのメンバーに加入する。
②NYRRが開催する年に約50本ある大会のうち9大会に出場する(距離は大会により選べる)。
③NYRRが主催するイベントにボランティアとして1回以上参加、またはボランティアの代わりに1000ドル以上を団体に寄付する。
このステップを経ると、出走枠をゲットすることができる(別途要参加費)。

               

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