春到来! 週末のプチお出かけ 〜ハドソン川流域・キャッツキル山麓編〜
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ニューヨーク市に拠点を置く非営利団体で、年間およそ50本以上あるランニングイベントを企画運営しているニューヨーク・ロード・ランナーズ(以下、NYRR)。「ランニングを通して人々をインスパイアさせる」というミッションを掲げ、ランナーたちをサポートしている。
今回は、NYRRが運営するランセンターにてフロントスタッフとして働く日本人スタッフ巌(いわお)真弓さんに話を伺った。
──NYRRのランセンターはどんな場所ですか?
NYRRの会員はもちろん、会員ではない一般ランナーも利用できる空間になっています。毎週のように行われるNYRR主催のレースや、ランイベントの対応窓口になっています。無料で使用できるロッカーや着替えスペースを完備しており、仕事や学校帰り、または観光の合間にここで着替えてセントラルパークを走ることもできます。また、オフィシャルスポンサーのニューバランスのストアも併設しています。
──フロントスタッフとはどんなお仕事ですか?
主な業務はカスタマーサービスです。レースに出場するランナーのゼッケンの配布、ランナーの質問や相談に対応しています。年間50本以上のレースを運営しているので、多い時で1日に3000人ものランナーが訪れる日も。また、週末は現場の運営スタッフとして働くこともあります。
ランナーとして会員登録している方の人種はさまざまで、中にはスペイン語やロシア語のみを話すという方も。そこで私たちの多くは、第二言語を話すスタッフがフロントで対応しています。第一言語が英語でないと、うまく伝えられないこともあります。自国の言葉で対応してくれるスタッフがいる窓口があると知るだけも心強いですよね。私も日本語でお手伝いする機会が多々あります。
──巌さんが走るようになったきっかけは?
旅行関係の仕事で、日本向けにカリブ海の島国・ジャマイカをプロモーションするために、何かキャッチーなネタがないかと探していたところ、見つけたのがレゲエマラソンでした。まずは「自分が体験してみないことには……」とレゲエマラソンの10Kに参加し、「レースを走ること」に魅了されました。美しい海沿いを走るコースは癒やしそのもので、ジャマイカでのバケーションと共にマラソンを楽しんでほしいという願いが込められています。
以後、ランニングに魅せられNYRRの会員となりさまざまなレースに参加して、NYCマラソンも走るようになり、今に至ります。
──「走るガイド」という肩書きもありますが、どのような活動内容ですか?
私は観光業界でも仕事をしており、ランナーとしての目線と観光ガイドとしての目線を併せ持っています。「大好きなNYCマラソンのサポートをしたい」と思うようになり、2016年からは「走るガイド」としてNYCマラソンに出場するために日本からニューヨークへ来られるお客さまのサポートの仕事をするようになりました。
ジャマイカで出合ったランニングレースのおかげで「スポーツツーリズム」の面白さを学び自分の仕事に生かす機会を得たことに大変感謝しています。また、私は「より多くの人にレゲエマラソンの存在を知ってもらいたい」という思いで、レゲエマラソンの親善大使としても活動しています。ただ好きだからという理由で、仕事として誰かに頼まれたわけではありません(笑)。好きで始めて一生懸命取り組んでいると、それがいつか実を結ぶと思うので、そんな日が来るのを楽しみに頑張っています。
All Photos by NYRR
NYRR RUNCENTER featuring the New Balance Run Hub
320 W. 57th St.
TEL: 855-569-6977
WEB: nyrr.org
巌真弓さん
7度のNYCマラソン出場経歴あり。
2011年11月よりNYRRのフロントスタッフとして勤務。
旅行&メディアコーディネーター、編集&ライター、レゲエマラソン親善大使として幅広く活動する。
「365日の中でNYCが最も“New York City”であることを体感できる日」と話す巌さんが、NYCマラソンをより楽しむために耳寄りな5つのアドバイスをくれた。
1. 公式アプリを使ってランナーを応援する
事前にNYCマラソンの公式アプリをダウンロードし、ランナーのゼッケン番号を登録しておくと当日トラッキングができ、アプリでチェックするだけでランナーを簡単に見つけられるので便利。ランナーが進行方向に向かってどのように走るか、どこで応援するかを確認しておくと当日スムーズだ。
2. NYCマラソンのボランティアスタッフとして参加する
ボランティアスタッフを募集しているので、空きがあればスタッフとして参加することができる。間近で見るその醍醐味(だいごみ)はニューヨークならでは!
3. ニューヨークの定番ソングで気分を盛り上げる
レースに参加するランナーはフランク・シナトラの「ニューヨーク・ニューヨーク」を歌えるようにしておくと、スタート地点で気持ちをさらに盛り上げられるかもしれない⁉︎
4. コース内5区の音を楽しむ
音楽を聞きながら走るランナーも多いが、この日はイヤホンを外して多くの声援や街の騒音を楽しみながら走るのもよいだろう。
5. ニューヨークタイムズに載るかも? 5時間以内の完走を目指す
例年5時間以内にゴールした人は、米紙ニューヨークタイムズに名前が掲載される。フィニッシュしたらぜひとも名前をチェックしよう。
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