YAチアダンスのポジティブマインド教育学

第10回 頑張りすぎず、自分らしく、自分のペースで

元NFLチアリーダーが、海外に住む子育て世代の読者に向けて、ポジティブなマインドセットを養うメソッドを紹介する連載。


【今週の語り手: 橋詰】

「ネイティブのように英語が話せないから、積極的に発言するのが恥ずかしい。」海外生活を始めてから、何度もこの気持ちに直面してきました。小さい頃から海外への憧れが強かった私は、理想と自身の英語のギャップに悩み、自分らしさを失っていた時期があります。英語力なんて気にしない、と私が私らしくいるために得た気付きを、少しお話したいと思います。

私は日本にいる時は積極的で、友達に対してもぐいぐい引っ張っていくタイプでした。しかしアメリカでは、英語がネイティブみたいに話せないことを引き目に感じ、現地の人に対して自分らしくいることができませんでした。日本語で話す時のように、細かいニュアンスまで英語で正しく伝えられているかが不安だったのです。

YA Cheer Dance講師の私たちも、海外で子育てに奮闘するママです

適度な諦めを持つこと

自分の英語力に自信が持てなかった私は、段々とふさぎ込んでいきました。英語圏で生まれた訳ではない為、ネイティブのように話せないことは仕方ないと思いつつも、完璧を求める自分がいました。

英語をネイティブと同じように話せなくて当たり前だと思えるようになったのは、つい最近のことです。チアリーダーをしていた頃は、準備なく人前で話すことや、初対面の人と会話することで英語力は鍛えられましたが、周りのチアリーダーと同じように話さなければいけないというプレッシャーがありました。

今はチアリーダーを引退して結婚し、子供がいるという当時とは全く違った環境にいることから、英語に対しての完璧主義という考え方がなくなりました。環境の違いもありますが、歳を重ねていくうちに、自分の英語でいい。伝わればいい。という、良い意味で諦めを持つことができたのです。

怖がらずに質問をしてみる

引っ込み思案になっていた私を楽にしてくれた気付きがもう一つあります。「質問をしても良いんだ」ということです。当たり前のことなのですが、中々できないのですよね。英語で話しかけられても、日本人特有の笑顔で誤魔化していました。しかし、こう思ったんです。外国人なんだし、分からない英語があって当然。理解できなかったことを「何それ?」と聞けるか聞けないかで、会話の広がり方が違うと。

アメリカでは、黙って何も言わない人は、何を考えているか分からないと思われる傾向があり、信用を置けないと思われるそうです。空気を読んで何も言わない日本文化とは真逆で、空気を読まない人の方がすごいと思われることがあります。分からないことを聞くことは、海外生活において身の助けになると実感しています。「分からない所が分からない」と意味不明なことを言っても、アメリカ人なら笑い飛ばしてくれるでしょう。

海外で生活する人間としてまだまだ発展途上ですが、海外のどんな国にいても、自分のペースで自分らしく、正直に周りの人とコミュニケーションをとっていけば、生活も楽しくなっていくはずです。海外で暮らす日本人の仲間として、一緒に乗り越えて行きましょう。

 

 

 

 

 

 

講師プロフィール

河田侑子

6歳から新体操、高校からチアダンスを始める。
日本代表として出場した全米チアダンス大会で準優勝。
大学卒業後、NFL Dallas Cowboys Cheerleadersで活動する。現在、夫と息子とアリゾナに在住。

 

橋詰あずさ

5歳よりクラシックバレエを習い、高校でバレエ留学する。
大学卒業後、IBM BigBlue Cheerleadersに在籍。2016年に来米し、NFL Washington Redskins Cheerleadersで活動。
現在、夫と息子とタイで3人暮らし。

 

7月末にYAサマーキャンプを開催しました!

小学校高学年〜中学生向けに、初めてサマーキャンプを行いました。ダンスを学ぶだけでなく、自分たちで実際にチアダンスの振り付けをして1つの作品を作り上げたり、NFLチアリーダーが行なっている社会貢献活動について、学ぶ時間も設けました。最後には、一人ひとりが社会問題や病気に対して何ができるかを考えてもらい、普段のレッスンでは学べない内容に、生徒のみんなも意欲的に取り組んでいました。

海外での子育てに関する相談や、チア教室についてなど、講師への質問を大募集。お問い合わせは editor@nyjapion.comまで。

               

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