クラフトビール好きの輪が広がる乾杯コラム

今日もビールがうまい! クラフトビール好きの輪が広がる乾杯コラム<Vol.4>

本場アメリカのブルワリー&ビア・バー巡り

米国にはブルワリーと呼ばれるクラフトビール醸造所が多く存在する。国内においてブルワリーの数は9,200以上(※1)、ニューヨーク州だけでも440以上あり、大手ビールメーカーにまで成長した醸造所もあれば、地元の人々に長年愛されているような小さな醸造所もある。そんなビールの歴史と奥深さを探求し、ニューヨークを中心に注目のブルワリー&ビアバー紹介していく。

(※1)アメリカ・ブルワーズ・アソシエーション調べ/www.brewersassociation.org


マンハッタン区にある唯一のブルワリー「トーチ&クラウン」。ソーホーの9,000スクエアフィートある敷地内に醸造所とタップルーム、レストラン、アウトドアスペースを構える。シグネチャービール「Almost Famous」は、同ブルワリーで初めて生産された商品になる。ニューイングランドIPAで、ピーチとパイナップルのフレイバーが詰まった滑らかで芳香豊かな味わい。フレッシュなビールと共に楽しめる料理は抜群に美味しく、カクテルやワインなども揃い、欲張りなニューヨーカーの心を満たしてくれる。

創業者であるジョー・コレイアさんとジョン・ダンツラーさんがビール業界へ入るきっかけとなったエピソードが実にユニーク。16歳のある日のこと、イーストビレッジのバーで偽IDを没収されビールを買う手段を失った2人は自分たちの手でビールを造ることを決意。その後、自家製ビール造りを続けながら、互いの人生経験値を積むためにジョーさんは化学を学び、ジョンさんは金融を学び、満を持して2019年にオープンした。

夏限定のサマーエール「Share House Season」。爽快な口あたりで飲みやすいリフレッシュビール

 

(写真左)シグネチャービールのニューイングランドIPA「AlmostFamous」。喉越し抜群のジューシィーでアロマティックな一杯 (写真右)ウエスト・コーストIPA「ColdboxTetris」は程よい苦味とドライな口当たりが特徴

「今や市内だけでも凄い数のブルワリーがあり、競争が激しい。だからこそ常に初心を忘れず、自意識過剰にならず、自分たちにできる最高のビール造り、美味しい料理の提供、常にベストな状態を心掛け、お客さんに心から信頼してもらえるようなブルワリー作りを目指しているよ」とジョンさんは話す。20分毎に行われる化粧室の清掃や快適に過ごせるよう心配りされたホスピタリティなど、その意識の高さは随所に感じられる。

肉厚のステーキやバーガー、ヴィーガンやグルテンフリーなどメニューのラインナップも幅広い

 

この春、ユニオンスクエアとハンプトンに新しいレストランをオープン予定。 夏に向けてビールが美味しくなる季節、彼らの勢いに目が離せない!

Torch & Crown Brewing Company
12 Vandam St
TEL: 212-228-700
torchandcrown.com

 

               

バックナンバー

Vol. 1323

ホリデーを彩るワインの魔法  ─クリスマス・年末年始・大切な人と集う時、 “美味しい”を超える体験を、ワインと─

ホリデーシーズンは、家族や友人と集まる特別な季節。そんな時間をより豊かにしてくれるのが「ワイン」である。 今回は、ワインのスペシャリスト監修のもと、基礎知識からフードペアリング、ギフト選びまで幅広く紹介。初心者から上級者まで堪能できる、“ホリデーを彩るワイン”の楽しみ方をお届けする。

Vol. 1322

私たち、こんなことやってます!

睡眠時無呼吸症候群の治療に注力する、パーク・アベニュー・メディカル・センターのジェフェリー・アン院長と、保険対応も万全の総合ヘルスケアを提供するE.53ウェルネスの川村浩代さんに話を聞きました。

Vol. 1321

サンクスギビング特集 ニューヨーカーに愛される手作りパイ 〜ケーバーズの舞台裏〜

ウエストビレッジの一角に、どこかノスタルジックな空気をまとったパイ専門店「ケーバーズ」がある。ロングアイランド地区で生まれたこのブランドは、“農場から都会へ” をテーマに、素朴な焼き菓子をニューヨークの街へ届けている。季節のパイはもちろんビスケットサンドなど魅力は尽きない。今回は同店のミシェルさんに、人気の理由やホリデーシーズンの舞台裏について話を聞いた。

Vol. 1320

どんどん変わる、ますます面白い ゴワナス探訪

ニューヨークの最旬スポットとして  ニューファミリーやレストラン業界、不動産開発業者から熱い視線が注がれるブルックリン西部の中心地ゴワナス。今週はゴワナス入門編として、その楽しみ方を紹介する。