巻頭特集

近所のメキシカンレベルを越え、遠出してでも行きたいメキシカンレストランを紹介

おすすめデスティネーション

オアハカ料理をNY流に再現味、雰囲気ともにワンランク上

 

 

ブルックリンのグワナス地区にある「クラーロ」は、メキシコの「食の都」オアハカ地方の味を、シェフのT・J・スティール氏がニューヨーク風に再現し、見事ミシュラン星を獲得。

素材にこだわり、肉は全てオーガニック。主な野菜もシェフ自ら農場を訪れて選ぶ。トウモロコシ粉はオアハカの契約農家から仕入れるほど。

絶品の「ホタテのアグアチレ」はパリパリの自家製トルティーヤと一緒に

季節の野菜を使った「アグアチレ」(シーフードをライムベースのソースでマリネした料理)は、ホタテのうま味をメロンの自然の甘みとライムの爽やかさが包み、キュウリが食感にリズムを、そしてセラーノチリがアクセントを加える。「モレ・ロホ」(写真上)は深みとコクのあるモレ(オアハカ地方発祥のソース)がチキンの上にたっぷり。そこに新鮮野菜をトッピングしてバランスを取る。

雨さえ降らなければ迷わずバックヤードのテーブルを! ブドウの木が頭上一面に自然の屋根を作り、葉の間から漏れるまだら模様の光がテーブルを照らす。別世界で極上メキシカンを楽しもう。

デザートはチュロスで決まり! 素朴でかわいい器はオアハカの陶芸家に特注

 

ブドウの木の下で食事するぜいたく。取材時は小さい実が色付き始めていた

Claro

284 3rd Ave., Brooklyn, NY 11215
clarobk.com


素朴でエレガントシェフの郷土の味を追求

メキシコ最南端でグアテマラに国境を接するチアパス。この地方出身のシェフ、コズメ・アギラル氏が故郷の味をファインダイニングにアップグレードして提供しているのが、「カーサ・エンリケ」。2012年にオープンしてから瞬く間に人気が出て、14年にはミシュラン星を獲得し、その後はミシュランの常連だ。

 

具だくさんのタコス。自家製タコシェルは厚みと歯応えがあり、ごろっと大きい具をしっかり包む

 

フランス料理のベテランのアギラル氏が、奇をてらわずにあえてストレートにメキシコの味を表現しながら、ファインダイニングのフレームに収めているところがすごい。どっしりと重くリッチなワカモレは3段階の辛さから好みのものを選べ、自家製のトトポスと一緒にいただく。

チアパス地方の郷土の名物「骨つきポークのチアパス風」(写真上)をぜひ! 同地では大鍋で作る、豪快なストリートフードだが、エンリケでは小ぶりのポークを使い上品にアレンジ。肉はほろりと崩れるほど柔らかく、アンチョチリを利かせたソースは深みがあると同時に爽やかだ。予約を取らないので、早い時間に行くのがポイント。

「ビーツとヒカマのサラダ」はケソフレスコをトッピングして、味も色もバランスよく

 

入り口こそこぢんまりしているが、中は広々。アウトドアスペースもあり

Casa Enrique

5-48 49th Ave., Long Island City, NY 11101
henrinyc.com/casa-enrique


トレンドコンシャスな人気プラントベース・メックス

 

イーストビレッジの人気メキシカンレストラン&バー「バーベルデ」は、プラントベースをうたったベジタリアンの店。しかもグルテンフリーかつソイフリーとくれば、健康志向のミレニアルを引きつけないわけはない。またメスカルバーが充実しているのも、トレンドコンシャスなニューヨーカーに受けている理由だ。

うま味が凝縮した「ワイルドマッシュルーム・カニタス」のタコス

どの料理も食べ応えがあり、「ベジタリアンはヘルシーだけど物足りない」という概念を覆される。カシューナッツのチーズをフィーチャーした「エンチラーダ」(写真上)にはサルサベルデで爽やかさをプラス。ナッツのせいか思いの外お腹いっぱいになる。肉の味が恋しい人は「ワイルドマッシュルーム・カニタス」や「舞茸天ぷら」のタコスを頼めば間違いなし。

バーではメスカルを常時50種類以上用意しており、生産地や原料の違いなども細かく表示され、バーテンダーの知識も豊富だ。これからメスカルを極めたいと思っている人には、自分の好きなメスカルを3種類テースティングできるフライトがおすすめ。

メスカルカクテル「ハリスコ・レーザーブレード」はスモーキーでピリ辛、そしてすっきり

 

セカンドアベニューに面したダイニングでリラックス

Bar Verde

65 2nd Ave. (bet. 3rd & 4th Sts.)
barverdenyc.com

               

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