歴史的名盤レコードを掘る! 今週の1枚

第36回 今週のレコード:ゆめ(Lamp)

今、米国の若い世代の間で1970年代後半から80年代にかけて日本で大流行したシティーポップを中心に熱狂的なファンが増えている。ブルックリン区に店を構え、レアものを揃えるフェイスレコードの間宮さんが選ぶ名曲を通して、その魅力を探ってみたい。


ニューヨークで熱狂的人気の
日本のドリーミーポップに注目

今回ご紹介するのは、日本国内ではすでにLPが激レア化している、Lamp。ここニューヨークでも若者を中心に、WANTが絶えないアーティストである。染谷大陽(ギター)、永井祐介(ボーカル)、榊原香保里(ボーカル)の3人組で、2000年に結成された。これまでに10枚の公式アルバムをリリースしているが、特に『ランプ幻想』と『ゆめ』は米国でも大人気である。 Lamp史上最もドリーミーな響きを持つ一枚が『ゆめ』。プログレッシブでスリリングな演奏の『A都市の秋』や、初期ランプを想起させる跳ねるリズムの『渚アラモード』。また『6号室』では、男女ボーカルのコーラスワークのドリーミーな響きに魅了される。メンバーの染谷、永井それぞれによる渾身の楽曲『シンフォニー』と『さち子』も魅力的で、米国で人気盤なのも頷ける。ちなみに米国のお値段は6、7万円前後と良心的だ。しかし、今後はさらに高騰するでしょう。


フェイスレコード

2018年にウィリアムズバーグ地区にオープン(営業は木曜日から日曜日の午後1時〜7時)。シティーポップをはじめ、山下達郎、竹内まりや、坂本龍一、YMOなどに代表される日本の音楽を中心に、ヒップホップや日本盤のジャズロックなども豊富に取り扱う。在庫数は8000枚、新入荷は毎週金曜日。レコードの買い取りも受け付け中。1994年に東京で創業し、現在は日本全国に全6店舗展開中。


間宮祐一

横浜市出身。脱サラし、2015年からニューヨーク在住。18年に同店をオープン。自身も筋金入りのレコードコレクター。また、ヒップホップの楽曲制作も行い、2020年に客演に『Freddie Gibbs』(グラミー賞ノミネーター)を迎えたシングルレコードを発表。座右の銘は「NO VINYL NO LIFE」。

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