巻頭特集

真夏に食べたくなる魅惑のアジアン料理

市内で唯一のビーガンベトナム料理店
人気メニューを食レポ!

ローワーマンハッタン地区にある飲み物やデザートも含めメニューが全てビーガンというベトナム料理店。わずか16席ほどの店内は昼夜問わず若い世代の客で混み合う。肉の代替となるものが、豆腐だけはなく植物性のハムやソーセージ、豚バラの層状の食感を模した、外側はカリカリ、中は柔らかく弾力があるビーガン豚バラなど種類が豊富だ。新鮮な野菜やハーブ、スパイスをたっぷりと使用し食べ応えもバッチリ。今回は16品あるメニューの中からランチタイムに人気のあるバンミーと麺料理2品をレポート。

価格は14ドル75セント

「ビーガン・ハム・バンミー」

バンミーはベトナムの屋台などで売られているサンドイッチ。同店のバンミーは、うまみたっぷりの自家製の植物性ハムと香草のバランスがよく、外はサクッ、中は柔らかな食感。かぶりつく度においしさが口の中に広がる。

価格は17ドル50セント

「バーミチェリヌードル」

続いて人気の「バーミチェリヌードル」は、メーンのビーガンリブを囲むように7種類の具材がびっしりのった汁なし麺。やや甘めのしっかりした味付けで満足度が高い。お好みでスイートチリをプラスするのがおすすめ。

程よい甘さのベトナミーズコーヒー。価格は6ドル50セント

Sen Saigon

150 E. Broadway
TEL: 347-969-3727
sensaigon.com


プチ旅行気分が味わえるナイトマーケットの人気屋台

4月から10月末まで毎週土曜日に開催されている恒例のクイーンズ・ナイト・マーケットでは、世界各国のエスニック料理屋台が70以上軒を並べる。 フードは全品6ドル以下。ライブ音楽も楽しめるとあり、毎回2万人近い集客を記録している。

2015年の創立以来参加してきた古株の「バーミーズバイト」はビルマのストリートフードが専門。鉄板の上でダイナミックに焼くサクサクの薄皮(パラータ)をチキン・カレー・ソースでいただく名物や、具だくさんの麺料理が人気だ。店主のミョーさんは、米国の大学で工学を専攻後、宝飾店の技師として働く高給取りだったが、従業員生活に飽き足らず、妻の反対を押し切って屋台を開業。家族総出で働いて、今やショッピングモールに実店舗を持つまでに成長した。「ビルマの本当の味を伝えるのが使命。ゆくゆくは高級ビルマ料理店の開業も含めもっと幅広く故国の味をニューヨークに紹介したい」と抱負を語る。

一方、昨年から出店しているベトナムサンドイッチ専門「タイビンドゥオンバンミー」の屋台にはいつも長蛇の列ができる。「一晩で300〜350食は出ます」と満面の笑みを浮かべるオーナーのテリー・タイさん。ブルックリンの大学卒業後、持ち前の運動神経(元バレーボール選手)を生かして体育教師となり市内の公立小学校で生徒を指導していたが、故国ベトナムに里帰りした時に、バンミー屋台のアイデアがひらめき、迷わず開業。

バンミーは具材とパンの絶妙な相性で味が決まる。前日に徹夜で作るパリパリのローストポークやビーフ、チキンなどは本格的な南部ベトナム家庭の味。ニンジンとダイコンの酢漬けが作るほのかな酸味は日本人にも懐かしい。そして、大事なのがパン。ニューヨークの既存バンミー店ではもっぱら長いイタリアンブレッドで代用するが、本場はフランスパンが鉄則。テリーさんは、わざわざロングアイランドのベーカリーにバゲットを注文している。屋台とはいえ、ナイト・マーケット・オーナーたちのこだわりと情熱は市内の本格レストランに引けを取らない。テリーさんも、今夏から、モールに実店舗出店が決まったそうだ。(最寄駅は地下鉄7号線111ストリート)


東南アジアで夏バテを防ぐ食材とは?●中国、台湾、香港の「仙草」●

中国、台湾、香港では、ゴーヤやナス、ヘチマなどの野菜が夏バテに効くと言われている。その中でもシソ科の植物である「仙草(せんそう)」、米国ではグラスジェリーは煎じて飲むと効果が高い。最近では仙草デザートというゼリーのあんみつ風デザートが香港やシンガポールで人気だ。仙草ゼリーは、独特の苦味があり、シロップやミルクをかけて食べることが多く、爽やかな風味が特徴。

●東南アジアの人々が通年で食している「マンゴスチン」●


日本の夏に相当する期間が年間を通じ半年以上となるタイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピンの6カ国では、スイカやマンゴスチンなどのトロピカルフルーツが常に市場で売られる。特に、フルーツの女王といわれているマンゴスチンの果皮には滋養強壮の効果があり、またビタミンCや食物繊維、カリウムなど、夏バテ対策に役立つ栄養素が多く含まれている。

               

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