思い通りの人生

<第5回> 今日からできないは捨てて「できる」に変える思考

言葉には言霊があります。そして言葉には名言もあります。

私の尊敬する人の名言

①思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから
ネガティブな思考は、いつかそれが言葉へと繋がるから。

②言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから
言葉が無意識に行動となって表れる。そして、自分の行動や周囲にすら影響を与えうる言葉に、日頃から気をつけなければいけない。

③行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから
行動の積み重ねが習慣となっていく。逆を言うと良くない行動やネガティブな行動を繰り返していると、それが習慣になってしまう可能性もあるということ。自分の習慣に深く結びついていく、一つ一つの行動に気を配らなければいけない。

④習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから
行動の積み重ねによってできていく習慣は、その後自分自身の性格形成にもなる。思いやりを持った行動が積み重なることによって、行動のたびに相手を思いやることが習慣となる。この習慣は思いやりのある性格であることにつながっていく。

⑤性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから
思考、言葉、行動、習慣によって性格が形成される。文句ばかり言っている人の周りには、不平不満を多く持っている人が集まってくる。毎日何かに一生懸命で思いやりのある人の周りには温かい心の人が集まってくる。まさに、『類は友を呼ぶ』の話と同じ。

子供は宝物

私には高校生と中学生の宝物がいます。私にとって子供とは分身であり、かけがえのないものです。冒頭の名言はノーベル平和賞を受賞したマザーテレサの名言で、私が子育てをする上で大切にしていることです。彼女は思考、言葉、行動、習慣によって性格が形成されると言っています。その環境を作るのも親の仕事(役目)だと思います。ただ過保護にはするのではなく、子供たちが作るレールを見守るのです。

多くの親は子供にたくさんの期待をかけていると思います。だから子供が上手く結果を残せなかった時、子供を叱っている親を見かけることがあります。私は最初なぜ叱っているのか理解できませんでした。だって上手く結果を残せない時もある。でもそれまで頑張ってる姿を見ているから、私ならただただハグをして褒めてあげたい。「また次頑張ればいい! 結果なんてすぐにでたら面白くない」と自分の考えを伝えそうになりますが、子育てに正解なんてないのです。間違った方向に行けば、また道を修正し新たに作ればいい。親でもみんながみんな正しい方向を知っているとは限らないと思います。

私は教科書通りにはできないので、いつもオリジナルです。常に「子供達の笑顔のために」を一番に、子供たちにはありのままの自分でいてほしいと思っています。子供たちが素直に発する言葉が嬉しいです。そして子供たちには、いつも “Gratitude toward those around” “be stay humble” でいてほしいと思っています。

また一方で、自分が教えるより、子供たちから学ばされることも多いです。「親だから子供に舐められないように言わないと」と言われたことが何回もありますが、私には私の子供との関係性があり絆もあります。甘やかしは時に厳禁ですが、今まで通り母だけど親友でもある立場で子供たちをサポートしたいと思っています。子供は原石の固まりです。みんな違ってみんないい。

母からの言葉

先月号でもお伝えした通り、私は夢を掴みに米国に来ました。米国に来てオーディションも合格し、自分の夢を掴みかけた時に、一人目を妊娠しました。カンパニーにも所属し、本当にこれからという時でした。しかし不安は一ミリもなく…いや、正直少しありました。周りの同期がキラキラしているのを羨ましく思ったこともあったかもしれません。でも母と話をした時、次の言葉を聞いて気持ちが吹っ飛びました。

・子供ができたことで、あなはまた一つ素敵に人なった。
・︎子供ができたことで、またたくさんの「できる」が増える。
・︎プレッシャーになることはない。ただ楽しめばよい。
・今まで一人で楽しんでいたことが、一緒に楽しんでくれる人が増える。
・子供ができたことに不安を感じるのではなく、むしろ安心を感じるんだよ。
これらの言葉を聞いた時、全てがワクワクに変わりました。

人生思い通り! 子供がいてもやりたいことはできる! できないなんて絶対にない。「子供がいるから…」と子供のせいにする人もいる。でもそれは違います。本当は自分でもできると分かっているはずです。それをやるには家族や子供の協力が必要だけど、きっと上手くいきます。だって自分の人生は自分のものだから! 「今」自分がいる場所で、「今」自分ができることをとにかく全力で頑張る。自分は自分、人は人。シンプルに考えれば良いのです。

ただ自分時間だけは確保して下さい。ほっと一息する時間を毎日持ってください。目を閉じて深く深呼吸してください。美味しいものを食べるでも、飲むでもよいです。とにかく一息できる時間を作ってください。自分自身のために──。


窪田 弥生 Yayoi Kubota
アーティスト

奈良県出身。5歳から歌を始める。Ture star Japanオーディションで3000人の中からチャンピオンに輝き、チャンピオン大会出場のため単身ニューヨークへ。その後再び2006年に渡米。大学時代には、ミュージカルや芝居、バックダンサー、CM、レポーター、モデルなど数々の経験を重ね、サザンオールスター、BOA、スガシカオ、本田美奈子など、著名なアーティストとの共演経験も持つ。渡米後、全米トップのMacdonal’s Gospel festで女性シンガーソロファイナリストに選出される。アリシア・キースやダイアナ・ロスのボーカルトレーナーに認められ、コラボレーションしたりハーレム地区の有名なコットンクラブでも歌っている。また、10年にオフブロードウェーミュージカル『Black Nativity Now』に日本人ゴスペルクワイヤーとして出演。14年には、ニュージャージーのニューアーク・シンフォニー・ホールでゴスペル・スーパー・クワイアーでギネスに挑戦し、記録を更新。またベルリン国際映画祭で2年連続オープニングパフォーマーを務めたり、愛知万博に振り付けで参加するなど、日本とニューヨークを中心に世界を股にかけ活動中。直感と縁を大切にしている。

               

バックナンバー

Vol. 1317

ソーバーオクトーバー 一カ月の休肝がもたらす静かな変化

お酒をやめることは、意志の強さの証しではなく、自分の調子を取り戻すためのセルフケアの一つ。世界中で広がる「ソーバーオクトーバー(禁酒月間)」は、心身のバランスを見つめ直す、穏やかな一カ月の習慣。飲まないことで見えてくる「自分」を、少しの勇気と共に体験してみませんか。

Vol. 1316

知りたい、見たい、感じたい 幽霊都市ニューヨーク

ハロウィーンまで残すところ3週間。この時期なぜか気になるのが幽霊や怪奇スポットだ。アメリカ有数の「幽霊都市」ニューヨークにも背筋がゾッとする逸話が数え切れないほど残っている。こよいはその一部をご紹介。

Vol. 1315

ニューヨークの秋 最旬・案内

ニューヨークに秋が訪れた。木々が色づきはじめるこの季節は、本と静かに向き合うのにぴったり。第一線で活躍する作家や編集者の言葉を手がかりに、この街で読書をする愉しさを探ってみたい。

Vol. 1314

私たち、こんなことやってます!

全身の健康につながる口腔治療を日本語で対応するHiroshi Kimura DMD院長の木村洋さん、カイロ・理学療法・鍼を組み合わせ早い回復へと導く石谷ヘルスセンターの認定カイロ医師、ロジャー・ミッチェルさんに話を伺った。