巻頭特集

連載インタビュー企画「私たち、こんなことやってます!」

脳神経研究の知見を活かした鍼治

 

Dr. Zhou’s Neuro Acupuncture
医学博士・鍼灸師・神経科学者 周震宇さん

20年の研究経験が支える独自の治療法

私は中国の医学部で東洋医学と西洋医学を並行して学んだ後、20年近く日本とアメリカで脳神経科学の研究に携わってきました。研究を始めたきっかけは大学5年生の時に父が脳梗塞で倒れたことです。神経系の病気を見ていると治療方法があまりないことを痛感し、科学的に解明したいという思いで研究を続けてきました。

18年からアメリカで本格的に鍼治療を再開し、チャイナタウンの総合病院での勤務を経て、24年1月に独立開業して一年が経ちました。私の治療の特徴は、従来のツボの位置だけでなく、その下にある神経の解剖学的な位置を正確に把握して鍼を打つことです。神経科学の研究で得た知識を活かして、より効果的で精密な治療ができます。また、患者様には必ず事前に「(神経があるので)ここは少し痛みがありますよ」と説明します。いきなり刺されると誰でもびっくりしてしまいますので、説明してからだと患者様も安心して治療を受けていただけます。

文化の違いを考慮した治療アプローチ

中国とアメリカで治療経験を積む中で、患者様の文化的背景に応じたアプローチの重要性を学びました。アメリカ系の患者様、特に鍼が初めての方は怖さが先に立ちます。そのため「なるべく優しく、怖くなく、でもしっかり効く」治療を心掛けています。私の患者の皆さまは「とても気持ちよく、怖くない」と言ってくださいます。これは長年の経験で身に付けた技術の一つです。

電気鍼や筋膜リリースのような少し痛みや実感を伴う治療を施す場合、もちろん事前に「痛みを感じるかもしれませんが、効果的だと思います」とご提案して、ご理解・ご承認の上で施術を行います。

最新技術への積極的な取り組み

現在は保険適用の痛み治療が中心です。美容鍼、不妊治療、脳梗塞後遺症のリハビリなど、幅広い症状にも対応しています。

また、私の美容鍼の特徴は顔だけでなく、全身の状態を診断することです。日本発祥の美容鍼技術に加え、マイクロニードリングなどの最新技術も取り入れています。LEDライトセラピー(フォトセラピー)は特にニキビ治療で青い波長の光が持つ殺菌・抗炎症効果で良い結果が出ています。鍼の後に光治療をすると、さらに効果的です。今後も患者様が鍼への恐怖心なく、しっかり効果が得られる方法を研究していきます。

健康を守るお手伝い

加えて私が大切にしているのは、患者様へ診療以外での健康管理のご案内です。「炭水化物を控えると炎症があまり起こりません」「こういう食事をすれば、来院回数が減るかもしれません」など、家でも実践できる情報をお伝えしています。時には「この病院に行った方がもっと完全に治ります」と他の医療機関を紹介することもあります。

私のクリニックは鍼だけの場所ではありません。ビジネスではなく、人の健康を助けることが目的です。毎日私の所に通わなくても健康になれる方法をお教えするのも、私の大切な役目だと思っています。

開業してから、紹介やオンラインのレビューを見て、来てくださる方が増えています。これからも皆さまの健康のお手伝いができるよう、努力を続けていきます。

 

周震宇先生

Dr. Zhou’s Neuro Acupuncture
150 E. 56th St., #1E
TEL: 917-843-1716(日本語)
neuroacuny.com

               

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