思い通りの人生

<最終回> 今日からできないは捨てて「できる」に変える思考

すべてに意味がある

すべての出来事は、起こるべくして起こっています。偶然のように見える出来事も、何かしら深い意図が働いているものです。私は嫌なことやうまくいかないことも、「自分に何かを伝えるためのメッセージ」だと受け止めています。つまり、すべてに意味があると信じているのです。

すべての出来事をポジティブに捉えることで、今現在起きている問題を自分なりに理解し、解決へと導くことができます。その過程で自分自身と向き合うことで、困難を乗り越える力にもつながります。「あれはだめ」「これは嫌い」「それは気に入らない」「どうして自分だけ」と否定ばかりしていては、その場にとどまるだけで、前には進めません。ネガティブな思考は、今すぐそっと手放してみてください。

また、すごい人やもの、成功している人や人気があるものに対して、尊敬とまではいかなくても、まずは「認める心」を持ってみてください。そうすることで耳のシャッターが開き、良い情報が自然と入ってきます。反対に、認めずに否定ばかりしていると、耳のシャッターは閉じたまま。せっかくの良い情報も素通りしてしまいます。

例えば、食わず嫌いのものを思い切って口にしてみたら、「実はおいしかった」という経験はありませんか? 以前は苦手だった食べ物も、調理方法が変われば食べられるようになったり、時間が経つにつれて好みが変化し、久しぶりに食べてみたら意外とおいしく感じられたりすることがあります。

物事も同じです。とりあえず受け入れて実行してみれば、思っていたことと違う発見があり、「やってみてよかった」と思える結果につながるでしょう。考え方ひとつで、気持ちや状況はいくらでも変わるのです。ただし、考えすぎは禁物。気負わず、無理せず、自分のペースで進めば大丈夫。自分らしく!

とにかく家族や周りを大切に

どんな小さなことでも、「感謝する気持ち」を持つように心がけてみてください。たとえ口に出して「ありがとう」と伝えられないときでも、心の中でそっとつぶやくだけで構いません。「自分の周りには、温かな幸せや思いやりがあふれている」ということに、自然と気付けるようになります。

仕事でも人生でも、喜びや楽しみがあるからこそ、つらい出来事があっても乗り越える力が生まれます。そうした積み重ねがやりがいや生きがいにつながり、前向きなエネルギーを持って、質の高い日々を過ごしていくことができるのです

できない自分を責めないこと

これまでの習慣を変えて新しい習慣を身につけるのは、簡単なようで実はとても難しいことです。習慣化には、ある程度の時間が必要です。毎日ほんの少しずつの歩みでもかまいません。大切なのは「続けること」。それだけで確かな変化につながります。

ストイックになりすぎないことも重要です。自分に厳しくしすぎると、習慣づけるどころか疲れてしまい、逆効果になることがあります。習慣とは「絶対に守らなければならないルール」ではありません。毎日の生活の中で、ふと思い出して意識するくらいが丁度いいのです。「絶対にやらなきゃ」と力むのではなく、肩の力を抜いて気楽に続けてみてください。

幸せな毎日はあなた自身で作っていくもの

「幸せ」は、自分でいくらでもつくっていくことができます。何を幸せと感じるかは人それぞれで、感じ方も、考え方も違っていて当たり前です。

私は誰かに生き方を押し付けたいわけではなく、ただ、自分が大切にしている想いや経験を共有したいと思っています。人はそれぞれ、みんな違って、みんな良いのです。

私は2児の母であり、シンガーであり、先生であり、コーディネーターでもあり、たくさんの顔を持っています。どんな日でも、仕事を終えた瞬間に思うのはただ一つ、「今日も楽しかった! この仕事に関われて良かった!」ということ。一 日の終わりに、「今日も充実して幸せな時間を過ごせた」と思えることに、心 から感謝しています。まだまだ挑戦していきたいことがたくさんあります。人生は、楽しんだ者勝ちです。

・・・・・・・・・・・・

ここまで、私自身のいろいろな経験を書かせていただきました。

ご縁があって、国語が得意とは言えない私が連載を担当させてもらい、四苦八苦しながらも、「飾らず、ありのままの自分を書こう」と決めて続けてきました。そして、この回が最後になりますが、タイトルにもあるように、「人生思い通り」と、思ったもの勝ちです。できないことなんてありません。みんな必ずできます。自分を大切に、常にポジティブで前向きに。周りを大切にして、決して人も自分もジャッジしないでください。

さあ、新たな一歩をふみ 出しましょう! 自分自身 のために。


パフォーマンス情報

Christmas Gospel Concert

【日時】12月21日(日)午後4時〜

【場所】Christian FellowshipCenter

343-359 Van Houten St. Paterson, NJ 07501


窪田 弥生 Yayoi Kubota
アーティスト

奈良県出身。5歳から歌を始める。Ture star Japanオーディションで3000人の中からチャンピオンに輝き、チャンピオン大会出場のため単身ニューヨークへ。その後再び2006年に渡米。大学時代には、ミュージカルや芝居、バックダンサー、CM、レポーター、モデルなど数々の経験を重ね、サザンオールスター、BOA、スガシカオ、本田美奈子など、著名なアーティストとの共演経験も持つ。渡米後、全米トップのMacdonal’s Gospel festで女性シンガーソロファイナリストに選出される。アリシア・キースやダイアナ・ロスのボーカルトレーナーに認められ、コラボレーションしたりハーレム地区の有名なコットンクラブでも歌っている。また、10年にオフブロードウェーミュージカル『Black Nativity Now』に日本人ゴスペルクワイヤーとして出演。14年には、ニュージャージーのニューアーク・シンフォニー・ホールでゴスペル・スーパー・クワイアーでギネスに挑戦し、記録を更新。またベルリン国際映画祭で2年連続オープニングパフォーマーを務めたり、愛知万博に振り付けで参加するなど、日本とニューヨークを中心に世界を股にかけ活動中。直感と縁を大切にしている。

               

バックナンバー

Vol. 1321

サンクスギビング特集 ニューヨーカーに愛される手作りパイ 〜ケーバーズの舞台裏〜

ウエストビレッジの一角に、どこかノスタルジックな空気をまとったパイ専門店「ケーバーズ」がある。ロングアイランド地区で生まれたこのブランドは、“農場から都会へ” をテーマに、素朴な焼き菓子をニューヨークの街へ届けている。季節のパイはもちろんビスケットサンドなど魅力は尽きない。今回は同店のミシェルさんに、人気の理由やホリデーシーズンの舞台裏について話を聞いた。

Vol. 1320

どんどん変わる、ますます面白い ゴワナス探訪

ニューヨークの最旬スポットとして  ニューファミリーやレストラン業界、不動産開発業者から熱い視線が注がれるブルックリン西部の中心地ゴワナス。今週はゴワナス入門編として、その楽しみ方を紹介する。

Vol. 1319

その歴史から最新スポットまで ニューヨークドラァグクイーン

華やかで、挑発的で、どこまでも自由。ドラァグクイーンは、衣装とメーク、そしてパフォーマンスを通じて、性の境界を軽やかに越え、自らの存在を鮮やかに表現する。そしてニューヨークは、世界でも屈指のドラァグカルチャーの都。本特集では、1980〜90年代のアンダーグラウンドシーンの歴史から、最新のショーやクラブまでを紹介し、変化し続けるその魅力に迫る。

Vol. 1318

私たち、こんなことやってます!

患者さまの歯を一生涯守り抜く、高品質で長持ちする歯科医療を目指すDental Serenity of Manhattanのチャン院長と、人と人とのつながりを大切にし、お客様に寄り添ったサポートを心がけるCOMPASS不動産エージェントの石崎さんに話を聞きました。