巻頭特集

街着で取り入れるスポーツ&アウトドアファッション

春も目前になり、春夏ものが店頭を賑わせるこの季節。タウンユースも出来るスポーツ&アウトドアブランドはお洒落で着心地も良く、機能的。本号では街着でも取り入れられるスポーツ&アウトドアブランドを紹介する。(取材・文/菅 礼子)


なぜ?スポーツ&アウトドアブランドが街着としてお洒落なの?

近年スポーツブランドやアウトドアブランドをタウンユースしているお洒落な人々が増えている。街着としても利用できるデザインに仕上げているブランドも多く、いつものカジュアルスタイルにスポーティーな要素を取り込んで新鮮味を加えるのに適している。お洒落と機能性を兼ね備えたスポーツ&アウトドアブランドがなぜ人気なのかを紐解いてみよう。

コロナ以降広がるアウトドア志向

米国はお国柄、雄大な自然に囲まれた都市も多く、ニューヨークにおいてもちょっと足を伸ばせばアップステートなど、気軽に自然を楽しむことが出来る。自然が身近にあることからアウトドアに触れ合ってきた人も多いことだろう。それが新型コロナウイルスの3密回避によってアウトドアブームに拍車をかけ、売上は右肩上がりとなった。アウトドアブランドは普段のコーディネートとも相性が良く、カラフルなカラーリングは取り入れることによってスタイリングのスパイスにもなるため、タウンユースも出来るとなるとコストパフォーマンスも良い。

スポーツウエアも同様で、ジムに行く服装で街中を動き回る米国ではジムに行ってからジム着に着替えるという概念がない。スポーツウエアに対しても機能性だけでなく、お洒落が備わっていることが好ましいわけだ。また、「パタゴニア」を初め多くのブランドがサステナビリティーの企業理念を掲げ、こうしたステートメントに共感し、ウエアの購入に繋がるケースも多い。

機能面だけでない、お洒落なデザインが増加

スポーツブランドやアウトドアブランドは本来の目的のためにそれぞれに合わせた機能が充実しているのは言うまでもないが、ひと昔前は機能のみでファッション性が伴っていないブランドも多かった。「ナイキ」を筆頭に、「アディダス」や「プーマ」など、大手ブランドは近年ファッション性を持たせたアイテムも多く、街着として取り入れるだけでお洒落に見える。またこれらのブランドが、ファッションブランドとコラボレーションし、限定商品を販売する動きが活発化している。

最近では「ナイキ」が宝飾ブランド「ティファニー」と、アディダスは「プラダ」や「グッチ」とコラボレーションし、バッグやスニーカーを限定販売するなど、ラグジュアリーブランドもスポーツブランドやアウトドアブランドと組むことがトレンドの一つとなっている。

ブランドだけでなく、「キス」や「ノア」など、トレンドのアイテムを取り扱う若い世代に人気のセレクトショップも同様のコラボレーションを定期的に行っており、こうした動きは話題性を持たせることで市場を活性化させるための起爆剤になっている。

 

ナイキとティファニーのコラボレーションスニーカー

 

ヨガブランドが街着として台頭

女性たちの街着として売上を伸ばしているのが「ルルレモン」や「アロ」に代表されるヨガウエアブランドだ。「ルルレモン」のヌール素材(Nulu™)️を使用したアラインシリーズlululemon Align™)のレギンスは軽くて肌触りが良く、丈夫で通気性や吸汗発散性にも優れているため、その履き心地の良さはお墨付きで、ヨガウエアとしてだけでなく、街着として着用している女性たちを多く見かける。

ヨガウエアの「アロ」もカリフォルニアのリラックスした空気感が人気で、ヨガウエアだけでなく、ラウンジウエアも街着として着るとお洒落だ。ヨガ愛好家たちは質の高いライフスタイルを求める傾向が強く、彼らのコミュニティーから発信されたお洒落なイメージと着心地の良さが波及し、今では押しも押されもせぬ大人気ブランドとして脚光を浴びている。

アロのラウンジウェア

ルルレモンのアラインシリーズ

               

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ニューヨークの書店で見かけることも多い、大人向けの長編ビジュアルコミック「グラフィックノベル」。その世界の最前線で活動する作家たちの言葉を通して、グラフィックノベルがいま何を問い、どのように読者と向き合っているのかを見つめていきたい。

Vol. 1328

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ニューヨーク発の洗練された洒脱な視点で、調査報道から小説や批評、コミックやイラストまで、多彩な記事を掲載する老舗週刊誌『ザ・ニューヨーカー』。昨年は創刊100周年を迎え、その節目を祝う企画やイベントが相次いで開催された。ニューヨーク公共図書館本館では記念展示が行われ(2月21日まで開催中)、それに連動した名物編集者らによる座談会形式のトークショーが9月に実施。さらに先月には編集部の舞台裏に密着したドキュメンタリー番組がネットフリックスで配信されるなど、同誌は改めて世界中から大きな注目を集めている。本特集ではその歴史と編集哲学に迫りたい。