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東洋医学の不妊治療+カイロプラクティック (Vol.28) 現代に生きる老若男女が健康でいるための生
米疾病管理予防センター(CDC)によると、2020年2歳以下の子どもの定期健診受診率が50%以上低下したそうです。大人も同じで、20・21年の2年間で全米の成人人口の3分の1が定期健診をスキップしたというデータがあります。
新型コロナのワクチンがなかった時は、医療施設に行くと感染するのではないかという恐怖があったでしょうし、ワクチン接種が始まってからも、その不安は一気には消えませんでした。
米国日本人医師会、日本クラブ共催の医療ウェビナーから
定期健診では血圧と体重を測り、血液・尿検査をします。血圧と体重は自宅でも日々測れますが、きちんと測定している人はまれです。パンデミック中に、運動不足や食べ過ぎ・飲み過ぎで体重が増え、血圧が上昇していても、自分では気付かないもの。主治医による年に一度の定期健診で、基本的な自分の健康状態を把握することは大事なことです。クリニックに来られる患者さんでも、2年ぶりに健診に来て、血圧が上がっていてびっくりされる方もいれば、血液検査でコレステロール値が上がった人もいます。
そうした基本的な検査以外にも、例えばほくろが大きくなっているのが気になるなど、定期健診で主治医に相談できることはたくさんあります。仮にそのほくろが皮膚がんだった場合、主治医に診てもらうことが2年間遅れると、専門医の受診もその分遅れ、発見も治療も遅れることになります。
大腸がんのスクリーニング(コロノスコピー)も、男女とも45歳以上は7〜10年ごとに受けることが推奨されています。ポリープやがん、憩室(腸壁にできる穴状の空洞)の有無を検査するもので、特に大腸がんは症状が出てから発見したのでは遅く、日本人に増えているがんなので、パンデミック中に受けるべきタイミングで、まだ受けていない人は、ぜひ主治医経由で予約を入れてください。
女性の場合、婦人科検診(乳がんと子宮頸部がんのスクリーニング)を2年間受けていない人も多いと思います。ほとんどの保険プランで、婦人科検診は主治医のリファラル不要で、直接婦人科医師の予約を入れることができます。パンデミックで延ばし延ばしにしている人は、なるべく早く予約を入れましょう。
オミクロン株特化の新しいブースターワクチンを、まだ受けていない人はぜひ受けてほしいと思います。また夏以降、サル痘、ポリオなどのワクチン接種も行政が進めていますが、サル痘は今のところ同性愛コミュニティーに限定されていますし、ポリオもほとんどの人はすでにワクチン接種を終えているので、それほど心配は要りません。
それよりも、50歳以上の人は帯状疱疹(「今週の英単語」参照)のワクチンを、65歳以上の人は肺炎球菌のワクチンを接種するよう推奨されています。
帯状疱疹は、免疫が下がっている時に発症しますが、パンデミック中に発症して来院された患者さんは少なくありませんでした。ワクチンを打っていれば発症しなかったかもしれないし、もっと軽症で済んだかもしれません。肺炎球菌のワクチンは「PCV13・23・20」です。
その他、破傷風も10年に一度奨励されています。まずは主治医と定期健診の予約を入れましょう。(後編につづく)
加納麻紀先生
Maki Kano, MD
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内科・小児科専門医師(Board Certified)。
マウントサイナイ医科大学卒業後、同大学とニューヨーク大学医療センター共同の内科・小児科専門医師養成・研修プログラム修了。
米国日本人医師会(JMSA)会長、日本人家族と子供に医療関連教育や健康支援プログラムを提供する非営利団体(NPO)「ニューヨー 会」代表。
東京海上記念診療所
Mount Sinai Doctors Japanese Medical Practice
141 S. Central Ave., #102
Hartsdale, NY 10530
TEL: 914-997-1200
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