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寒さが厳しくなるなか、新型コロナウイルスの猛威が再び押し寄せている。冬季は今まで以上にウイルスのまん延が懸念されているため、乾燥対策が重要だ。冬の乾燥対策でさまざまな不安を撃退しよう。(文 / 菅礼子)
※掲載情報はいずれも12月11日現在のものです。
11月17日号でも既報の通り、全米において現在進行形で感染者が急増している。ニューヨークタイムズ紙によると、ニューヨーク州では10月から徐々に感染者が増え始め、寒さと共に爆発的に増加した。12月4日の新規感染者は1万1274件で、今までで最も感染者の多かった4月4日の1万2274件を突破した。
冬の到来と感染者の急増は想定の範囲内だったが、乾燥した気候とウイルスのまん延には関連がある。ウイルスは低気温、低湿度で活発化することが分かっているのだ。
毎冬流行するインフルエンザ同様、新型コロナウイルスも皮膜に包まれた「エンヴェロープ型ウイルス」とされ、空気が乾燥するとウイルスが活発化し、マイクロ飛沫(ひまつ)となって空気中を浮遊するといわれている。
ニューヨークとその近郊では冷え込みがグッと厳しくなったが、小さな小屋にストーブを設置してアウトドアダイニングを継続中の店舗もある。乾燥した気候によってマイクロ飛沫が浮遊しやすい状況になっているので、レストランはもちろん、人の往来が多い場所では、マスクの着用に加え、換気と加湿が絶対的に必要となることを、覚えておいてほしい。
保湿と加湿で
心身ともに健康に
2020年の冬は例年に比べて乾燥対策が鍵を握ることになりそうだ。マスクの常用によって乾燥・肌荒れに悩まされている人も少なくないだろう。保湿・加湿はウイルス予防だけでなく、乾燥肌対策にもなる。まずは正しい知識を知り、室内の加湿に務めたい。
日本の厚生労働省によると、ウイルス対策に適した室内の湿度は50〜60%とされている。加湿が必要と言っても、やりすぎはNG。多湿状態はカビが発生しやすく、カビがアレルギーを引き起こしたり、肺に悪影響を及ぼすこともあるため、60%以下に保つことが必要だ。
実際の加湿方法としては加湿器の設置に加え、お湯を沸かす、浴室のドアを開けっ放しにする、部屋干しをする、霧吹きを使う、観葉植物を置く、などが挙げられる。
換気も併用して行うことが奨励されるため、湿度を一定に保つ設定のできる加湿器が便利だ。ヒーターを使用すると室内も非常に乾燥しやすい状態になるため、日頃からできる加湿方法を取り入れたい。
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