先月14日(日)
大阪万博で未来体験
米国パビリオンを徹底レポート
大阪万博の人気パビリオンの一つである「米国パビリオン」。事前予約不可で、夏休みは待ち時間が2〜3時間に達することも珍しくない。五感で米国の未来と創造性を体感できるインタラクティブな構成で注目を集める同パビリオンを訪れてみた。
同パビリオンは、「つながり」「イノベーション」「旅」「宇宙」という四つのテーマに沿って展開。来場者はグループに分かれ、ツアー形式で各展示を順番に巡るスタイルで、所要時間はおよそ30分。パビリオン内では、想像と創造のひらめきを象徴した公式キャラクター「SPARK(スパーク)」が随所に登場し、小さな子供も楽しめる展示となっている。
最初のテーマ「つながり」では、米国が世界中の人々と教育・文化を通じて交流しているプログラムを紹介。続く「イノベーション」では、スパークとユースアンバサダーによる案内で、米国発の最先端技術を紹介。環境に適応した次世代の食料システム、革新的な新素材、生活を向上させる医療技術など、米国がいかにして世界の課題に対しソリューションを提供しているかを学べる。「旅」のセクションは、巨大スクリーンによる没入型体験が魅力。グランドキャニオンなどの国立公園から、活気あふれる都市(もちろんニューヨークも!)、フェスティバルやスポーツ、各地のローカルフードまで、米国全土の魅力が次々と映し出され、「美しき米国」の多様な物語に引き込まれる。クライマックスとなる「宇宙」では、アポロ計画など米国が宇宙開発で果たしてきた役割をダイナミックに紹介。特に、キューブ型シアター内部で展開されるロケット打ち上げのシミュレーションは圧巻。没入型の映像と音響、そしてシネマティックな照明演出により、まるで本当にNASAの発射施設にいるかのような高揚感が味わえる。展示はケネディ宇宙センターに着想を得ており、発射の瞬間に向けて高まる緊張感と期待感を周りの来場者と共有した。そして最後は、アポロ17号が持ち帰った本物の「月の石」の展示。人類が成し遂げた偉業の記憶が、静かに語りかけてくるのだ。
未来の可能性を感じ、地球と宇宙の広がりを体験できる米国パビリオン。ぜひ大阪万博に訪れた際は足を運んでみてほしい。