ジャズの聖地・ニューヨーク。毎晩この街のどこかで、ベテランから新人まで多くのアーティストが熱いセッション繰り広げる。老舗や隠れた名店などがひしめき合うこの街で、ジャズが聴けるおすすめスポットをジャズドラマーの三上麟太郎さんが案内する。
ニューヨークのジャズシーンを牽引した有名クラブ
記念すべき連載第1回目に紹介するジャズクラブは、ビレッジバンガード。
グリニッジビレッジ地区に1935年から変わらず営業を続ける老舗中の老舗。ジャズの歴史を築いてきた数々の巨匠達が演奏してきた場所で、現代を生きるジャズプレイヤー達にとっても重要なジャズクラブの一つ。
音楽に集中できる空間で、緊張感のある雰囲気の中、素晴らしい演奏にどっぷり浸ることができる。前の席を取ることができれば(先着順)、ミュージシャンとの距離もかなり近い。月曜日はビックバンドの演奏があるが、基本は1組のバンドが火曜から日曜まで公演を繰り広げ、また次の週から別のバンドが公演を行うというサイクルになっている。
初日と最終日を両方観に行き、バンド内の変化を感じ取るのもこの場所ならではの楽しみ方の一つ。飲食はドリンクのみの提供。
/三上さん注目のライブ情報/
Billy Hart Quartet
4月9日(火)〜14日(日)
1部:午後8時〜/2部:午後10時〜
60年以上のキャリアを誇るドラムの巨匠ビリー・ハートが実力派メンバーと共に至高のカルテットで登場!
Village Vanguard
178 7th Ave. S.
TEL: 212-255-4037
villagevanguard.com
三上麟太郎/rintaro-mikami.com
1995年、東京都生まれ。ジャズドラマー、パーカッショニスト、作曲家。21歳で渡米し、ニュースクール大学を卒業後はニューヨークを拠点に活動。2023年9月には自身初となるリーダーアルバム『First Fish』をリリース。Canopus Drumsのエンドーサーを務める。