春のアップステート おでかけ企画 シャロンスプリングス ってどんなところ?

歴史と街並みが魅力のシャロンスプリングス

シャロンスプリングスは、州都オールバニから西にわずか1時間、ニューヨーク市内から3時間半、ユティカから東に1時間の場所にあり、ニューヨーク州のレザーストッキング地域の美しい田園地帯の真ん中に位置している。

ショーハリー郡にあるシャロンスプリングスは、アウトドアレクリエーションと自然を基盤としたウェルネスツーリズムの長い歴史を持つ。鉱泉に加えて、この地域には、カヤックやパドルボードなどの水上スポーツの中心地となっているエリー運河や、国内で最も魅力的な長距離ハイキングコースの一つであるロングパスがあることでも知られている。また、シャロンスプリングスから車ですぐの所には、世界最大の現代イロコイアートのコレクションを所蔵するイロコイ博物館と自然公園が広がる。

古き良き米国の歴史を感じさせる趣のある建物が並ぶ

〜 温泉の町 〜

シャロンスプリングスは 農業と田舎のルーツを持つ家族と、リゾートやスパのビジョンを持つ訪問者や経営者の両方が住む場所として2世紀にわたり二重のアイデンティティーを持ち続けてきた町でもある。エリー運河が開通してから約40年後、デラウェア・アンド・ハドソン鉄道がこの町を通る支線を開通し、温泉の時代が本格的に始まった。古くから先住民が鉱泉を利用していたこともあり、1800年代中盤にはリゾート地として開発されてにぎわいを見せていた。しかし、1900年代に入って航空機での旅行が盛んになると同時に観光地として衰退していった。それでも、治癒効果の高いミネラルウオーターがあるこの町に、各地から人が訪れ、鉄道王一族のバンダービルト家やフランクリン・ルーズベルト大統領もこの温泉に入浴に訪れたそうだ。ルーズベルト大統領は1929年にジョージア州で行った演説でこの天然温泉について語ったと言われている。

時が経つにつれ、町の人口は減少。多くの建物が放置され、中には何十年も放置されたままの建物もあるそうだ。しかし、ここ20年ほどで、シャロンスプリングスの住民は町の復興に貢献し、多くの建物が復元されている。

<地元の人の声 Nさん>

アジアのホテルブランドが新しいリゾートをオープンするという話を聞きましたが、それが日本のホテルブランドだなんて、本当にうれしいです! この町は、90年代に建設される前の古い高速道路「ルート20」から少し外れた美しい場所です。ショーハリー郡は「ニューヨーク州の洞窟の地」としても知られ、北東部最大の洞窟であるハウ洞窟やシークレット洞窟があり、その数マイル東にこの町があります。すてきなレストランやホテルもいくつかオープンしているので、ぜひ訪れてみてください。


シャロンスプリングスの街歩きに欠かせないスポットはここだコブラー&カンパニーアンティークや個性的な品揃えがキュートなギフトショップ

歴史ある靴修理店を改装して作られた雑貨屋店。建物自体は1898年のオリジナル設計のままで、2階の増築部分は1911年に建てられた。しかし建物はほぼ当時の状態のまま残されており、何世代も前の世代から受け継がれてきたアンティークの靴修理用品や、階段の壁にあるサインは博物館顔負け。店内は2フロアに12室あり、それぞれテーマによって商品の陳列が分けられている。

Cobbler & Co.

189 Main St., Sharon Springs NY 13459/TEL: 518-284-2067
cobblerandcompany.com

 

ビークマン1802

ヤギのミルクから生まれた優しいスキンケアブランド

ビークマン1802は、100頭のヤギの群れと近隣住民のコミュニティーから始まったヤギミルクのスキンケアブランド。シャロンスプリングスにある同社農場の100頭のヤギに加え、複数世代にわたる農家が所有する25の米国の個人農場からヤギミルクを調達し作られている。動物実験を行わず、リサイクルプログラムを導入しているとあって、地球にも優しい企業として知られている。

Beekman 1802

187 Main St., Sharon Springs, NY 13459/TEL: 888-801-1802
beekman1802.com

 

シャロン・ヒストリカル・ソサエティー・ミュージアム

2世紀にわたるシャロンスプリングスの歴史アーカイブが所蔵された博物館

1900年代初期の装飾が特徴的な同博物館は、博物館と校舎、離れ、納屋、墓石の展示で構成されている。博物館の建物は、もともと住居を備えた雑貨店だったそう。博物館には地元の興味深い品々が展示されており、多くの遺物は鉱泉浴場や初期のホテルに関連している。

Sharon Historical Society Museum

238 Main St., Sharon Springs, NY 13459/TEL: 518-860-5513
sharonhistoricalsocietyny.org

 

ブリムストーンベーカリー

毎日焼きたてのパンやケーキが店頭に並ぶ町のパン屋さん

ニューヨークとサンフランシスコに店舗を構えるベーカリー。種類豊富なパンやペストリーや焼き菓子が所狭しと並び、中でも同店人気のスコーンやレモンケーキを求めて遠方から買いに来る客も少なくないそうだ。併設されたかわいらしいカフェでは、ランチを楽しむこともできる。手作りの季節の食材を使ったスープや、地中海風サラダ、サンドイッチが人気で地元客の憩いの場となっている。

Brimstone Bakery

922 Chestnut St., Sharon Springs, NY 13459/TEL: 518-284-6093
brimstonebake.com


クリンカートホールの修復活動を応援しようKlinkhart Hall Arts Center, Inc.

この町の芸術センター、クリンカートホール・アーツ・センターは、1世紀にわたり舞台芸術や視覚芸術、教育などの分野で質の高いプログラムを提供している由緒ある文化ホール。現在は、非営利団体クリンカート・ホール・アーツ・センター・インクが老朽化の進む同建物の修復と、アートギャラリーの併設を目指し寄付を募っている。この町の文化と芸術のために寄付をしてみてはいかが。

klinkharthall.org

               

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Vol. 1330

新世代グラフィックノベル

ニューヨークの書店で見かけることも多い、大人向けの長編ビジュアルコミック「グラフィックノベル」。その世界の最前線で活動する作家たちの言葉を通して、グラフィックノベルがいま何を問い、どのように読者と向き合っているのかを見つめていきたい。

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ニューヨーク発の洗練された洒脱な視点で、調査報道から小説や批評、コミックやイラストまで、多彩な記事を掲載する老舗週刊誌『ザ・ニューヨーカー』。昨年は創刊100周年を迎え、その節目を祝う企画やイベントが相次いで開催された。ニューヨーク公共図書館本館では記念展示が行われ(2月21日まで開催中)、それに連動した名物編集者らによる座談会形式のトークショーが9月に実施。さらに先月には編集部の舞台裏に密着したドキュメンタリー番組がネットフリックスで配信されるなど、同誌は改めて世界中から大きな注目を集めている。本特集ではその歴史と編集哲学に迫りたい。