ニューヨークで活動する 注目の若手アーティストを紹介

ヘアスタイリスト・北村友香里さん

2023年に渡米し、現在フィラデルフィアを拠点にヘアスタイリストとして活動する北村友香里さん。日本では関西にあるヘアサロンで店長を務めながら、テレビやコンサートでタレントや歌手のヘアセットを担当するなど、幅広く活動していた。そんな彼女に、米国で挑戦する想いを聞いた。


―美容師を目指したきっかけは?

小学5年生の誕生日に、初めて両親に美容室に連れて行ってもらいました。鏡に映る新しい自分が少し可愛くなっている気がして感動し、毎日が楽しくなったのを覚えています。その時から美容師を目指すようになりました。元々美容師になる前から、友達のヘアセットや髪の毛を切らせてもらうことが好きでしたが、その後、関西美容専門学校を卒業して美容師として資格を取得し、関西のヘアサロンに8年勤めました。店長を任され、テレビやコンサート、ミュージックビデオでのヘアセットに携わるなど、幼少期から憧れていた仕事をして、刺激的な毎日を送っていました。

―日本で多方面で活躍されていた中で、渡米したのは?

美容師3年目に、仕事の関係でロサンゼルスに行く機会があったのですが、初めての米国でしっかりカルチャーショックを受けて(笑)。人種がとにかく多様で、ヘアやファッションの自由さや性格の違い、規模のでかさや気候の違いなど全てに衝撃を受けました。その経験がきっかけで、「米国で美容師をしたらどうなるのだろう」と好奇心を抱くようになりました。元々ニューヨークが舞台の映画やドラマが大好きだったので、現地での生活に憧れや興味があり、その後一人でニューヨークを訪れてみました。未知の世界が広がっていて、知れば知るほど面白く、さまざまな文化が混在するニューヨークに魅了され、米国で挑戦しようと決意しました。

―フィラデルフィアのヘアサロンで働くことになった経緯

渡米を決意したものの、コロナ禍もあり、なかなか思うように準備が進まない中で、たどり着いたのがフィラデルフィアにあるヘアサロン『Salon JKU』でした。ニューヨークでスターやセレブリティーを多く顧客にもつオーナーが手掛けるお店で、インスタグラムで見つけた際にメッセージを送り、縁があって採用してもらうことになりました。はじめはフィラデルフィアについて全く知らなかったのですが、タイミングやチャンスを逃したくないと思い、2023年の7月に渡米しました。

 

ドレスブランドの撮影時にヘアメークを担当

 

実際に働いてみると、サロンの人たちの仕事ぶりはとてもかっこよく、刺激的でした。もちろん最初はお客様がいないので、シャンプーやヘルプからスタートし、同時にSNSで自分を見つけてもらえるように投稿したり、街でおしゃれな人を見かけたら髪を切らせてと声を掛けました。次第に口コミでもお客様が来てくれるようになり、嬉しかったです。またモデルやアーティスト、ファッションブランドに声を掛けて撮影を行い、自身の作品作りも行っています。

―ご自身の強みはなんですか?

私の美容師としての強みは、「その人に合う」カラーデザインです。元々ハイライトカラーが得意ですが、お客様の気になるところや、こうしたいという気持ちを汲み取りながら、プロ目線を交えて提案をします。また、周りに「体力おばけ」と言われるぐらい、体力には自信があります。いつも笑顔と元気いっぱいで仕事をしています。

 

柔らかい質感のルーズなアップスタイル。メークはハイライトとリップをポイントにし、ナチュラルに

 

―今後の展望

毎日のサロンワークでお客様が綺麗になって喜んでくれることが嬉しく、私にとって美容師は天職だと思っています。自分が初めての美容室で感じたハッピーな気持ちを、多くの人に感じてもらえるような美容師をこれからも目指していきます。現在オフの日には、ニューヨークで撮影の仕事として、ヘアメイクを担当しています。今後は、引き続きサロンワークをしながら、日本での経験も活かして、ニューヨークでもさまざまな仕事に挑戦していきたいです。


北村友香里 Yukari Kitamura

滋賀県出身。関西美容専門学校を卒業後、8年勤務した関西のサロンで店長を務める。退社後、渡米準備期間の半年間はフリーランスで活動し、2023年7月に単身渡米。フィラデルフィア・センター・シティーにある『Salon JKU』でサロンワークを行いながら、撮影やヘアメークでニューヨークを行き来している。
Instagram: @yukari_120
Youtube: @yukari_120

オフの日はアートを見たり、いろんな文化を感じられるエリアに出かけるのが好きです!

               

バックナンバー

Vol. 1311

映画の街・NYを味わい尽くす フィルムカルチャー最新ガイド

映画が日常に溶け込む街・ニューヨーク。『ティファニーで朝食を』や『ゴッドファーザー』といった名作の舞台であり、今も『プラダを着た悪魔2』をはじめ数多くの作品の制作が続いている。世界中から映画ファンやクリエーターが集まり、大規模な国際映画祭から街角の小さなインディペンデント上映スペースまで、あらゆる映画体験の場が点在している。そんなニューヨークの映画文化(フィルムカルチャー)の最前線を探ってみたい。

Vol. 1310

私たち、こんなことやってます!

事業発展に伴う税務を全米対応でサポートするAA&TC, Inc. 代表・税理士のナムさん、日米の複雑な国際案件にも対応するGIIP 日米国際会計事務所マネージングパートナー・公認会計士の佐藤さん、パートナー・税理士の伊東さんに話を伺った。

Vol. 1309

夏の夜にレコードを  〜響き続けるアナログの魅力〜

今、日米でレコード人気が勢いづいている。特に若年層を中心に音楽配信とは異なる魅力で、特別な体験や満足感を得ようとする傾向が主流になりつつあるようだ。いつまでも大人たちを魅了してやまないレコード。こよいは夜風に吹かれながらレコードで音楽鑑賞を楽しんでみては。

Vol. 1308

直前対策 USオープンテニス2025

世界トップクラスの選手やスリリングな試合を間近で観られるまたとない機会、USオープンテニス。楽しみ方や注目選手を紹介する。