歴史的名盤レコードを掘る! 今週の1枚

第25回 今週のレコード:Dr. Siegel’s Fried Egg Shooting Machine(Flied Egg)

今、米国の若い世代の間で1970年代後半から80年代にかけて日本で大流行したシティーポップを中心に熱狂的なファンが増えている。ブルックリン区に店を構え、レアものを揃えるフェイスレコードの間宮さんが選ぶ名曲を通して、その魅力を探ってみたい。


米国ロックファンを今も魅了する 日本ハードロック初期の名盤

日本のハードロック・プログレの金字塔の1枚で、ロックの名門レーベルVertigoから出たレアレコード。特殊な被せ帯のため、現存するものが希少で、完品は10万円近い価格だ。

メンバーはギターの成毛滋、ドラムのつのだ・ひろ、ベースの高中正義。非常に完成度の高いバンドながら、2枚のアルバムしかリリースされていない。

高中の初期キャリアのバンドであり、驚くことに当時はベースを担当。時は1972年、ハードロック・プログレの創成期で、いわゆるアートロックといわれていた。

A面は『Rolling Down The Broadway』のハードロックから駆け抜ける。そして『Mary Jane』の大ヒットが有名なつのだ・ひろの甘いバラード『I Love You』。白眉は高中作曲の『Plastic Fantasy』で、切ないイントロで始まり、後半は貯めのあるドラムとピアノが絡み合う。B面も『I’m Gonna See My Baby Tonight』をはじめ、名曲が並ぶ。


フェイスレコード

2018年にウィリアムズバーグ地区にオープン(営業は木曜日から日曜日の午後1時〜7時)。シティーポップをはじめ、山下達郎、竹内まりや、坂本龍一、YMOなどに代表される日本の音楽を中心に、ヒップホップや日本盤のジャズロックなども豊富に取り扱う。在庫数は8000枚、新入荷は毎週金曜日。レコードの買い取りも受け付け中。1994年に東京で創業し、現在は日本全国に全6店舗展開中。


間宮祐一

横浜市出身。脱サラし、2015年からニューヨーク在住。18年に同店をオープン。自身も筋金入りのレコードコレクター。また、ヒップホップの楽曲制作も行い、2020年に客演に『Freddie Gibbs』(グラミー賞ノミネーター)を迎えたシングルレコードを発表。座右の銘は「NO VINYL NO LIFE」。

               

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