巻頭特集

夏の夜にレコードを 〜響き続けるアナログの魅力〜

レコード初心者からマニアまで集まる
珠玉のレコードショップ4店

かつて市内に多く点在していたレコードショップは、家賃高騰問題により、今や減少傾向にあり貴重な店として生き残っている。その中から今回は、オールジャンルを扱いビギナーから玄人まで満足できる店舗を紹介。

米ロックシーンに絶大な貢献
ミュージアム級レコードショップ
Generation Records

Credit: Generation Records

1992年にグリニッジビレッジ地区に設立されたジェネレーションレコードは、ハードコアパンク、メタル、スカファンに絶大な支持を集める。ブート盤やライブ音源などもそろうのもこの店の特徴の一つだ。貴重な大判のポスターやカセット、アクセサリー、バンドTシャツなども扱っている。地下フロアに行くのをお忘れなく。

210 Thompson St.
TEL: 212 254-11000/generationrecords.com

 

ローリングストーン誌が米国で最も
優れたレコード店の一つと絶賛
Academy Record Annex

Credit:Academy Record Annex

一昨年グリーンポイント地区内で移転したアカデミー・レコード・アネックスは、マンハッタン区内に本店を構え、他店とのコラボレーションセールなども不定期で開催するほど膨大な数のレコードを取り扱う。いつ訪れてもとっておきの一枚が見つかるはず。また同店オリジナルTシャルはレコードに負けぬ人気商品。

242 Banker St., Brooklyn, NY 11222
TEL: 718-218-8200/academy-lps.com

 

ジャズを一枚買ってみたい…
そんな要望にぴったりのスポット
Ergot Records

Credit:Ergot Records

エルゴットレコーズは、オールジャンルを扱いつつ、特にジャズやソウル、ファンクなどの掘り出し物好きにはたまらない穴場。中でも同店の1ドルコーナーやユニークな中古版をお目当てに訪れる客も少なくないそうだ。オーナーのエイドリアンさんはフレンドリーでレコード初心者の質問にも快く対応してくれると客から評判だ。

32 E. 2nd St.
TEL: 312-351-3232/ergotrecords.blogspot.com

ハウス系レーベルが手がける
レコードショップ&店頭DJイベント
Razor N Tape

Credit:Razor N Tape

レイザー・アンド・テープは、ディスコ/ハウスのエディット作品を中心にリリースするインディーレーベルの凱旋店がグリーンポイント地区に存在する。定期的に開催されるゲストDJを招いてのインストア・パフォーマンス・イベントの様子は店内だけでなく、ライブ配信されることもあり、国内外で人気のイベントだ。

110 Meserole Ave., Brooklyn, NY 11222
TEL: 929-250-2155/razor-n-tape.bandcamp.com


レコードを聴きながらお酒を嗜む大人なスポット

こだわりの音響システムで聴くアノ一枚。お酒が別格においしくなるレコードバーで夏の夜をムーディーに過ごしてみては。

雰囲気はベスト!圧倒的にデートで評判の大人系リスニングバー

Credit:Eavesdrop

リスニングバーの魅力は雰囲気に尽きるという言葉をまさに体現したイーブスドロップ。照明から選曲まで、スタイリッシュでありながらも家にいるようなリラックスした雰囲気を醸し出す。音楽と共に同店オリジナルカクテルやナチュラルワイン、小皿料理を楽しみながら過ごせる空間だ。一人でも、お友達同士でも訪れたくなる、そんなリスニングバーにデートで訪れてみては。
Eavesdrop
674 Manhattan Ave., Brooklyn, NY 11222
eavesdrop.nyc

 

レコードと美食を楽しむ大人の隠れ家
カクテルバーでのDJによる選曲も格別

Credit::Tokyo Record Bar

ミシュランレストランで活躍したシェフ、イグナシア・バルデスが手がける、居酒屋スタイルのおまかせコースが楽しめる。来店者は用意されたレコードリストから好みの曲を選び、その日のプレーリストとして流れるというユニークな演出も魅力だ。さらに、併設されたカクテルバーでは毎晩午後7時からDJによるレコードプレーが行われ、夜が更けるほど盛り上がる。
Tokyo Record Bar
127 MacDougal St.
tokyorecordbar.com

 

オーナーのこだわりが満載のクラフトビール&レコード専門のバー

Credit:BierWax

プロスペクトハイツ地区にあるビアワックスはニューヨークで最初にオープンしたレコードバーの一つ。オーナーのクリスさんによるヒップホップやファンク、ソウルを中心にした5000枚以上ものレコードコレクションを誇る。そんな彼が夢中になったもう一つのものがクラフトビール。おいしいビールを片手に『モータウン・マンデー』からスロージャムまで、ビートに乗ってみては。
BierWax
556 Vanderbilt Ave., Brooklyn, NY 11238
bierwaxnyc.com


レコードを聴くならこの2ブランド

オーディオテクニカオーディオファンから圧倒的な支持を集める高音質

オーディオテクニカは1962年創業の日本ブランドで、ターンテーブルやイヤホン、マイクなど幅広い製品を開発している。全自動のターンテーブルというだけありスクラッチや再生速度の調整などより高度な操作が可能。

349ドル(Fully Automatic Wireless Belt-Drive Turntable)
audio-technica.com

クロスレイラジオビンテージ風のデザインが愛らしいレコードプレーヤー

どこか古くて新しいデザインが特徴のトランク型レコードプレーヤー。軽量で持ち運びが可能なのもうれしい。20色以上ものカラーバリエーションがあり、インテリアのアクセントやプレゼントに喜ばれそうだ。

79ドル(CRUISER PLUS RECORD PLAYER)
crosleyradio.com

               

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