こだわりいっぱい 町のお肉屋さん
地元で愛され人々の食卓を支える町のお肉屋さん。店主が直接目利きした肉を仕入れ、常連客のリクエストに応える精肉店で購入するメリットは、いつでも新鮮な肉が手に入るのと、気のおけない店員から肉の選び方や調理法を教えてもらえることだ。本号ではそんな町で愛されている精肉店を調べてみた。
朝晩の肌寒さに秋の深まりを感じるとともに、10月7日が巡ってきたことに気づく。1年が経つのか…。パレスチナでは、昨年のあの日を境に激化した投爆をはじめ、悍ましい暴力が今も続いている。恐れられてきたように、それは周辺にも拡大している。
とはいえ、この状態は昨秋に急に始まったわけではない。2023年10月7日を強調することで、それまでパレスチナで何十年も続いてきた不条理を覆い隠すのは本意ではない。けれども1年の節目は非常に重く、ニューヨークに住む市井のひととして見てきたことや、考えてきたことを振り返る日になった。
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金が力になり、力が金になるニューヨークで
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この1年間、私はパレスチナに関するプロテストに幾度と参加してきた。出向くたびに強く印象に残るものの一つに、多様な人々がそれぞれの観点から表明する、パレスチナでの暴力を可能にする米国と、ニューヨークの金と力の使い方に対する怒りがある。無論、かれらは全てを金の話にしたいわけではないだろう。倫理や人道といったものも意識しているはずだ。しかし、金が力となり、力が金となる米国そしてニューヨークに住む限り、金の話は避けられない。むしろ、市民として避けてはならないとも感じている。
私自身、個人的な経験だけを鑑みてもこの問題は不可避である。たとえば、私は界隈では名門と呼ばれる市内の美術大学を卒業したが、在校生たちの運動によって、その大学がイスラエルと結びつく武器製造業などに多額の投資をしていることが明らかになった。夢を叶えるために必死に払った高額の学費が暴力に費やされていると知り、落胆し、憤った。何が名門だ。「創造」の場であるはずの美術教育機関が、人々の命、生活や尊厳の「破壊」に加担しているなんて耐えられない。
全米中の大学キャンパスで展開され、春頃にピークを迎えた学生や教員・職員による抵抗キャンプは、大学機関に対する抗議を共有する場となり、多くの卒業生にも共鳴をもたらしたはずだ。
また、私は数年前から地域の図書館でボランティアをしている。公共図書館は、本を通して教育や文化を守るだけでなく、家庭の事情や経済的困難から居場所や助けを必要とする人々にその支援を提供する、最後の砦のような存在。その意義を広め、資金を確保する市民活動をしてきた。しかし、私が知るここ数年だけでも、予算削減の危機に毎シーズン直面する。物価・家賃上昇で図書館の必要性は増しているにもかかわらず、予算がないと言われ続ける。その一方で、私たちの払う税金は遠い土地での武器に変わっていく。そんなの、どう考えてもおかしい。
さらに、平和的にパレスチナ解放を求める市民活動を、時に暴力的に制圧する市警の予算が大幅に拡大している状況も、無視できない。
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金への抵抗に、ものを言わせる
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「こんなにも金がものを言うならば、私たちは金への抵抗に、ものを言わせようじゃないか」10月7日にこの1年を振り返っていたら、あるプロテストに参加した日の日記にこう書いていたのを思い出した。「金がない」私たちが「持つ力」を認識したのだろう。そして、倫理や人道を軽視しているわけではないことも確認できた。なぜなら、私たちが抵抗するのは、倫理的でも人道的でもない金の使い方なのだから。見渡せば、金が適切に使われるべき場所が無数に存在する。自分が必死に払ってきた学費や税金などの使い道に異議を申し立てるのは、市民として実に真っ当で、直接的で、正直な反応だと思うのだ。
ここに記せることには限りがあるけれど、最後にどうしても書き残したいことがある。ニュースやソーシャルメディアで、遠い地での爆撃をさながらライブストリームのように目撃するたび、私たちは己に問うべきである…こんな金の使い方を受け入れられるのか? こんなことを望んでいるのか?
覚える抵抗にものを言わせるべく、行動に転じる決定的な時が訪れてから1年が経過した。そして、各人に可能な範囲で行動するのは、今からでも遅くない。
COOKIEHEAD
東京出身、2013年よりニューヨーク在住。ファッション業界で働くかたわら、市井のひととして、「木を見て森を見ず」になりがちなことを考え、文章を綴る。ブルックリンの自宅にて保護猫の隣で本を読む時間が、もっとも幸せ。
ウェブサイト: thelittlewhim.com
インスタグラム: @thelittlewhim
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HISと日系メディ
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