ドクターベルモンテが教えるウェルネス道

正しい姿勢、座り方と立ち方

正しい姿勢、座り方と立ち方(Vol.40)

現代に生きる老若男女が健康でいるための生活のポイントを、カイロプラクターのドクターベルモンテが教えてくれる連載。


椅子に座るときは深く 歩く際に胸を反らない

5月もそろそろ終わりですね。今回は本題に入る前に、ご報告があります。実はこの5月で、私が初めてマンハッタン区にカイロプラクティックのクリニックを開いてから30周年です。来月のこのコラムでは初心に戻る意味で、私が開院するに当たってどんなカイロプラクターを目指したか、そして多くの皆さんにカイロプラクターを便利に使っていただきたいことなどについて、お話ししたいと思います。

今回は、前回の「正しい姿勢」の続きといきましょう。前回は、日頃の姿勢が骨格や筋肉、内臓にまで影響すること、良い姿勢が健康維持・向上、集中力アップを助けること、同じ姿勢を長時間続けず、45分〜1時間ごとに体を動かすことについてお話ししました。今回は、正しい座り方と立ち方について紹介します。

正しい座り方、立ち方

椅子に座って仕事や勉強をするときに、以下のことに気をつけてください。

①お尻が椅子の背もたれにぴったり付くように、深く座る。
②腰と背中をしっかり背もたれに付け、自分の背中全体が背もたれに支えられていることを確認する。
③両肩はリラックスさせ、胸骨を上に向ける気持ちで(前屈みにならない)。
④耳と肩の中央を結ぶ線が、地面に対して垂直になるように座る。(これは立った時にも当てはまります=イラスト参照)
⑤足の裏全部を床に着けること。そのためには椅子の高さを調整するか、または足置きを使う。

背骨は緩いS字にカーブしています。作業用の椅子には、背もたれがS字にカーブしたデザインのものがあるので、そうした椅子を選ぶといいでしょう。背もたれが真っ直ぐな椅子は、カイロプラクティック用の背もたれクッション(アマゾンなどで安価で売っています)を買って使うか、背もたれと背骨の間の空間を埋めて、背骨のS字をサポートするために、クッションやタオルを巻いて置くのもおすすめです。

コンピューター画面の位置も重要。座った姿勢で、目線が真っ直ぐに画面を向くように、画面の位置を調整しましょう。ラップトップでは難しいですが、別売りのキーボードを使うようにすれば問題解決です。ラップトップをそのまま使う時は、どうしても目線が下を向くので、長時間の作業を避け、45分ごとに体を動かすことを徹底しましょう。ちなみに、立って作業ができるように高さを調整できるスタンディングデスクの導入も検討してみてはどうでしょうか。

次は立ち方です。まずダメ出しすると、猫背や、首が前に傾いて顎が出た姿勢は問題外です。姿勢を意識して胸を張り過ぎて、背骨が不自然に反るのもいけませんし、胸と腹を突き出すようにすると腰に負担がかかります。

ではどうすればいいかというと、まず胸骨の中央にペンを垂直に当てて立ってみてください。ペン先が少しだけ上向きになるくらいが、ちょうどいい立ち姿勢です。鏡を見ながらやってみてください。

運動+カイロ健診

姿勢維持に欠かせないのが、脊柱起立筋(erector muscle of spine)という筋肉です。この筋肉は悪い姿勢を続けるとすぐに弱ってしまいますが、同時に、エクササイズやストレッチを習慣化することで強化することが可能です。エクササイズボールをご存じですよね。あれに座って体幹を鍛えるのも一手です。ヨガやピラティスで内層筋肉を鍛えて、ストレッチするのもいいでしょう。

しかし、カイロプラクターの私としては、背骨の健診に定期的に来院してほしいと思います。エクササイズとカイロ健診を組み合わせるのがベストですよ。

 

ジョン・J・ベルモンテ 先生
John J. Belmonte, DC

E. 53 Wellness院長。カイロプラクター(Doctor of Chiropractic)。全米カイロプラクティック協会会員、ゴルフPGAツアー・スポーツ医学チーム所属。アスリートのけがの治療、妊娠中の痛みの緩和、成長期の子供のカイロ治療も手掛ける。

E. 53 Wellness

211 E. 53rd St./TEL: 212-980-4211
e53wellnessnyc.com


今月の教訓!

「座って疲れたら立って」

スタンディングデスクが一頃流行りましたが、実は私も愛用していました。椅子に座った時用と、立った時用にデスクの高さを調節できるので、座って仕事・勉強するのに疲れたら立ってすることができます。デスクワークは座ってするものという固定観念を捨てて、フレキシブルに座ったり立ったりしてみましょう。エルゴノミクスという、職場や生活空間と体の関係を研究する人間工学の考え方からもおすすめです。

リクエスト募集中ドクターベルモンテへの質問や取り上げてほしいテーマについてはeditor@nyjapion.comまで!

               

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