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「ドロ・スク、ドロ・スク、ドンドンドンドンッ!」。和太鼓グループ「タイコマサラ ブルックリン道場」を率いる倉島ヒロさんの掛け声に合わせて、生徒たちが打ち鳴らす力強い和太鼓の音が、床や壁に鳴り響く。
同グループは、大小の和太鼓を中心に組み合わせて、全員で奏でる「組太鼓」という形式で演奏する、御諏訪(おすわ)太鼓の集団で、諏訪太鼓の伝統曲と倉島さんのオリジナル曲を演奏する。
この日は初心者対象のクラスだったが、レベルを超えて中級者や上級者も自由に参加。ちなみに初心者は、まずバチの持ち方や足の位置などを学んだ後、基本的な打ち方やリズムを学んで、簡単なメロディーとフリを入れた曲の練習に入る。
みんなで輪になって、太鼓を叩く「円陣太鼓」の練習が始まった。「ドン・ドン、ドドドンッ、ドン・ドン」と、倉島さんが掛け声と共にバチで拍子を取り、生徒は音に合わせて、体で覚えていくというやり方だ。
中太鼓と大太鼓のグループがリズムを合わせ、音を重ねていく。「こっちのグループはドンッドンッ、ドドドン、こっちのグループはンパッ、ンパッ、ンパッ」との倉島さんの指示に従って、繰り返し練習が続く。
そこに、今度は締太鼓も登場。「まず僕がやってみます。そんなに難しくないので」と、倉島さんが生徒2人を指導するが、なかなか他の太鼓の音と合わなくて何度もやり直す。
何度も練習を重ねるうちに、ようやく三つの太鼓の音がオーケストラのように、ぴったりと重なり、最後のポーズも「ハッ!」と決まって、歓声が上がった。
国連のグラフィックデザイナーでインドネシア出身のディタ・アングラエニさん(中級)は、参加して1年。「友達が太鼓ゲームをしているのを見て、太鼓っておもしろそうだなと思って、参加しました。どんなレベルの人もオーケーで、みんなで練習して一緒に上達していくのがすごくいいです」と話し、練習日を楽しみにしている。
アナリストのケイト・カティグバックさん(初級)は、「ドレミを習う感覚でドンドコドンのリズムを学ぶので、分かりやすいです。太鼓は音楽に乗せて踊るので、いいエクササイズになり、特に、肩や腕の筋トレになる上に、頭も使うので脳トレにもなります」と笑顔。
太鼓歴6年の、ニュージャージー州立大学心理学科の教授の小川由美子さん(上級)は「日本の伝統文化が学びたくて参加しました。仕事でストレスがたまった時に、みんなで組太鼓を打つとすっきりします。特に全員の音がピタッと合った瞬間は、気持ちよくて病みつきになります」と声を弾ませる。
「間違ってもいいから、たたいて覚えてほしい」という倉島さん。そんな教え方に生徒たちは、大きな信頼を寄せている。
太鼓をたたくことを通じて、自分を表現してほしいと思っています。人生をリセットしたい人や、二度目の人生を楽しみたいという人など、誰でも大歓迎です。最初はストレス発散でも構いません。クラスでは、みんなで教え合いながら、上達していきます。太鼓をたたいて音楽の伝道師になっていただき、普段と違う、非日常を楽しんでほしいです。
Taiko Masala Brooklyn
毎週土曜日にブルックリンのスタジオ(781 Kent Ave., Brooklyn, NY 11205)で、
午後1時〜初心者、2時〜中級者、3時〜上級者の各クラスを開催。
5歳〜参加可。日曜日にリズムクラスも実施。
【問い合わせ】
info@taikomasala.com/taikomasala.com
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