巻頭特集

直前対策!USオープンテニス2025

世界トップクラスの選手やスリリングな試合を間近で観られるまたとない機会、USオープンテニス。楽しみ方や注目選手を紹介する。


まずはファンウィークで熱気と興奮を先取り

テニスのグランドスラムは、全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権、USオープンの四つ。米国在住者にとってはUSオープンが最も身近なゲームだ。熱気と興奮は決勝戦で最高潮に達するが、USオープンを毎年大いに盛り上げているのが、無料の名物イベント「ファンウィーク」である(今年は18日から23日まで)。

期間中は予選や出場選手の練習が無料で一般公開される他、子供向けのスポーツ体験やフェイスペインティング、エアブラシタトゥーなどのアクティビティー、各種エンターテインメントなど家族で楽しめるプログラムが盛りだくさん。

また、「ファン・アクセス・パス」に登録すれば、アーサー・アッシュ・スタジアムでの公開練習を見学でき、スペシャルイベントの際にはコートに近いVIP席を確保できる。また、男女・決勝戦チケットが当たる抽選に応募できるなど特典も充実。さらに今年初めて18日午後7時から9時まで、ファウンテンプラザで開催されるサイレントディスコにも入場できる。ファウンテンプラザでは、ライブポッドキャストの収録、DJセット、選手とのQ&A、サプライズゲストの登場など、さまざまなイベントが予定されている。

予選は18日から21日 屋外コートで開催

予選では、男子と女子それぞれ128人の選手がシングルスドローの最後の32人(男女各16人)の出場枠を争う。選手は3勝を挙げることが本戦出場の条件だ。トップシード選手や「推し活」中の選手の練習時間は、前日および当日に公式ウェブサイト内「練習スケジュール」にアップされるので要チェック。

トップ選手やレジェンドが登場「スターズ・オブ・ジ・オープン」

コリ・ガウフ、ジョアン・フォンセカ、アンドレ・アガシ、ビーナス・ウィリアムズ、ジョン・マッケンローなどの現役スター選手と伝説のチャンピオンたちが参加する特別企画。スター選手によるエキシビションマッチの他、トーナメントのテーマ曲「Kaleidoscope」のコラボに参加したアリシア・キーズも出席予定。アーサー・アッシュ・スタジアムで21日午後7時から。

デー・セッション・チケットで一日中観戦

限られた予算でUSオープンをとことん堪能したいなら、デー・セッション・チケットを購入しよう。日中はアッシュに加え、テニスセンター敷地内の全コートに入場でき、夕方からはアッシュを除く全コートでの試合を観戦できる。

アームストロングとグランドスタンドのコートサイド

アッシュの次に主会場となるルイ・アームストロング・スタジアム(1万4053席)とグランド・スタジオ・スタジアム(8125席)は収容人数が少ない分、より親密な体験ができる。USオープンはスター選手を優先的にアッシュに配置する傾向があるが、スター選手の試合すなわち記憶に残る「ベストマッチ」とは一概に言えないのが勝負の世界の面白さ。中でもおすすめはアームストロングとグランドスタンドのコートサイドの指定席。チケットはもちろん高額だが、トップクラスの選手たちが壮絶な戦いを繰り広げるのを間近で観戦できる。また、無名だが新しい才能を発見できるチャンスもある。

両スタジアム共に先着順の一般入場席もあるが、良い席を確保するのは難しく、人気のある試合では長い行列ができる。指定席を確保しておけば安心だ。


USオープンテニス

〈公式ウェブサイト〉www.usopen.org
〈日時〉8月18日(月)~9月7日(日)
〈会場〉フラッシング・メドウズ・コロナ・パーク内USTAビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニス・センター
〈行き方〉地下鉄7番線またはロングアイランド鉄道(LIRR)の「Mets-Willets Point」駅下車
〈チケット購入〉www.usopen.org/en_US/tickets/individual_tickets.html

*28日は入場無料、女子ダブルスの試合も無料で観戦可
*チケットマスターとリセールサイトのスタブハブ(www.stubhub.com)を使い分けるのがコツ。準決勝や決勝までに注目選手が敗退すると、チケットが売りに出されることも。

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USオープンテニス
知っとくと便利なことあれこれ

◎日程の予想
初日と2日目のスケジュールは前週の木または金曜午後ごろ、公式ウェブサイトとアプリで発表される。ここで発表された組み合わせを基に、応援している選手が準々決勝までどの日程で戦うかを予想できる。すなわち、初日に組まれた選手は3、5、7、9日目に、2日目に組まれた選手は4、6、8、10日目にプレーする

◎デーゲームは午前9時30分、ナイトゲームは午後6時までに入場すること

◎入場前にセキュリティーチェックあり。手荷物の規則は事前に公式ウェブサイトで要確認

               

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