巻頭特集

ビジネスオーナー必見!知らないと損する! アメリカ政府からの 税額控除について

雇用を守るERCと
技術発展を後押しするR&D

パンデミックの影響をもろに受け、営業停止や大幅な利益減少を経験したビジネスオーナーも少なくないだろう。今回はEmployee Retention Credit(ERC)及びResearch & Development Tax Credit(R&D)に着目し、アメリカ政府が打ち出している企業救済策について詳しく紹介する。

まずERCとは何か、誰がどれくらいもらえるのか、どのように申請するのかを専門家のヴィヴェック・アローラ氏に詳しく聞いてみた。

Q. ERCとはなんですか?

A.

Employee Retention Credit(ERC)とは、CARES法に基づいた返金が可能な税額控除のことで、企業への救済処置として、従業員の給与支給が維持、確保されることを目的として制定されました。

ERCにより給与税が控除され、すでに申告済みの給与税に関しては返金が可能です。従業員一人につき最大2万6000ドルの控除を受けることができます。

Q. すでにPPPローンを申請済みなのですが、ERCも申請可能ですか?

A.

はい、申請可能です。元々ERCは、新型コロナウイルスにより打撃を受けた企業への救済処置(CARES法)として、2020年3月に制定されました。コロナ禍でも企業が雇用制度を守り、従業員を解雇することが無いようにするためです。当初CARES法ではPaycheck Protection Program(PPP)ローンとERCを同時に申請することは出来ませんでしたが、20年12月にConsolidated Appropriations Actが新たに制定され、PPPローンとERCのどちらも同時に申請可能となりました。

Q. ERCの申請条件を教えてもらえますか?

A.

2つの条件のうち、どちらかを満たしている必要があります。まず一つ目は、政府の命令により、ビジネスの一部、もしくはビジネス全体が完全な営業停止になってしまった場合。二つ目は、以前と比べてある一定以上の利益減少が見られるという場合です。

Q. 以前と比べてある一定以上の利益減少というと、実際にはどれくらいの割合なのでしょうか?

A.

まずERCの対象となるのは20年度、そして21年度です。20年度の実績を四半期ごとに19年度の実績と比較し、50%以上の利益減少が見られる場合は、ERCの対象となります。同じように21年度の実績を四半期ごとに19年度の実績と比較し、20%以上の利益減少が見られる場合は、ERCの対象となります。

Q. ERCの対象となる場合は、実際どれくらいもらえるのでしょうか?

A.

20年度は3月から12月までの期間で従業員一人につき、条件を満たした給与の50%がERCの対象となります。一人につき最大1万ドルの給与が対象となるため、年間で最大5000ドルが申請可能です。21年度はさらに控除額が増え、1月から9月までの期間で従業員一人につき、条件を満たした給与の70%がERCの対象となります。21年度は1万ドルの対象期間が年間ではなく四半期ごとになるため、従業員一人につき四半期で最大7000ドル、三四半期で合計最大2万1000ドルまで申請が可能です。

Q.どのように申請するのですか?

A.

ERCは連邦政府による税額控除なので、給与税を申告する際に提出するForm941を使用します。すでに過去の期間の給与税が申告済みだったとしても、新たに修正したフォームを提出し、ERCを申請することができます。

 

 

 

ヴィヴェック・アローラ

レイトン社の戦略開発シニアマネージャー。
事業開発及び、コンサルタントとして10年以上の実績を積む。
家族が営むビジネスのサポートをしてきた経験から、中小企業が有効に活用できる方法や戦略に精通。
金融の専門家や公認会計士とも連携し、当社の税金サービスを通して多くのビジネスに協力している。
当社クライアントの税額控除は昨年だけで総額15億ドルに上る。
www.leyton.com

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