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ドクタークラーク(チャイナタウン)
北海道を観光で訪れたことのある人なら、見たことがある「ドクタークラーク像」。北海道に先進的な農業を伝えたアメリカ人として知られるクラーク氏の名前を掲げ、「北海道文化を伝える場にしたい」という思いで、今年3月に上陸した。
オープン日が、新型コロナ感染拡大に伴うニューヨーク州のクオモ知事による非常事態宣言の日だったため、営業2時間で自粛へと追い込まれ、せっかくの船出を阻まれる事態になったそうだ。
メインのジンギスカンは、北海道出身で漁師兼料理人として活躍する、尾形宗威さんがプロデュース。現在、屋内・屋外席で食べることができるが、屋外席に設けた掘りごたつで楽しむがオススメだ。店のオーナーによると、堀ごたつを屋外席に設置するのは、ニューヨークでも初めてだったそうだ。
「日本人にとっては懐かしく感じられますし、外国人のお客さまも、靴を抵抗なく自然と脱いで、こたつという空間で料理を楽しんでくれています」
ジンギスカンは、定番のクラシックからスパイシーなものまであり、特別にペンシルベニア州の有名牧場から仕入れているラム肉もあるという。
その他、サーモンを発酵させた飯(い)ずしや、サーモンジャーキー(鮭とば)、ホタテやウニなど、魚介を使った北海道料理を豊富に取りそろえている。そして冬の定番といえば、鍋! 北海道自慢の石狩鍋も最近メニューに加わった。シメにはうどんが合うそうだが、今後は北海道産の白米も出す予定。
さらに、北海道の酒蔵から取り寄せた日本酒やニッカのウイスキー、限定の昆布梅酒などもそろえ、どこまでも北海道愛を感じるおもてなしが受けられる。
<店舗情報>
Dr. Clark
104 Bayard St.
drclarkhouse.com
もつ鍋木村(イーストビレッジ)
学生が夜な夜な盛り上がるセントマークス・プレースにおいて、落ち着いたジャズミュージックが流れる、ゆったりとした雰囲気の「もつ鍋木村」は異色だ。
今年10月に旧名「博多禅」からのれん変えした際、ニューヨークでも食べられる場所が数少ない、モツ鍋を店名にした。「元々メニューにはあったのですが、店名に入れたことで、『モツ鍋を探してたんです!』と、新規のお客さまに喜んでいただけるようになりました」と、マネジャーの篠原拓也さんはほほえむ。
「モツは滋養たっぷりで、一緒に野菜をたくさん食べられるのも魅力。免疫力も高まりますし、ゆううつな気分も晴れるので、今の時期にはぴったりですよ」
丸一日煮込んでから少しずつ注ぎ足している、同店秘伝のクラシックベースのスープで、新鮮なうちに下処理したモツを煮込む。別盛りの調味料で好きなあんばいに「味変(あじへん)」できるよう、スープはさっぱり塩味に仕立てた。
篠原さんのオススメの食べ方は、「まず何も付けずに食べて、ゆずコショウとガーリックセサミをほんの1さじずつ。最後の味変は、さんしょうが効いた自家製チリソースで」。
ニンニクとニラのツンとした刺激が食欲をかき立てる。コリコリのモツは、かんきつの爽やかな香りにも、チリソースのぴりりとした刺激にもよく合う。
豊富に取りそろえた日本酒は、好みに合わせて緻密なペアリングが可能。さっぱりモツを楽しむなら新潟産の「八海山」、こってりしたうま味を引き出すなら高知産の「酔鯨(すいげい)」あたりが外れない。
現在メニューを拡充中で、すしの他、日本の家庭料理も続々と追加予定。もつ鍋になじみのない人でも気軽に立ち寄れる店を目指している。
<店舗情報>
Kimura
31 St. Marks Pl.
TEL: 212-598-1188
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