巻頭特集

みんなもう始めてる? サステナブルな生活のススメ

プラントベース食品をチェック

買わない、消費を減らすこともサステナブルな行動だが、日々の食材を賢く選ぶことも地球に優しいアクションの一つといえるだろう。


肉食が地球に与える負荷が大きいことは、近年周知の事実となっている。畜産の際に伐採される森林、飼育の際に消費される大量の水の問題、家畜から出される二酸化炭素は深刻な地球温暖化の原因になっている。

そうした理由から最近では肉食を減らす動きが活発化している。臨機応変に肉食を減らすことで食肉製品の生産を減らし、地球温暖化を食い止めようという動きは、日々の心掛けで行えるアクションだ。

こうした動きがある中で、プラントベース(植物由来)の代替肉市場も拡大している。「ビヨンドミート」や「インポッシブルフーズ」が有名だが、最近は多くのブランドがこの市場に参入している。見た目からは気が付かない精巧な見た目の肉は、大豆などの植物由来から作られたものだ。今ではパテだけでなく、鶏や魚、「ジャストエッグ」のように卵までも植物由来でできている。

肉とは違う、プラントベースの良さ

実際に食べてみると、生肉のような動物特有の脂の感じはなく、サラリと食べられる。味はブランドにより、生肉に近いものからそうでないものまでさまざまだ。ただ、食後にお腹が軽く、体が楽な感じがする。そこが植物由来の特徴なんだと実感する食べ応えだ。肉を食べるのをやめる必要はない。生肉でしか味わえない肉の魅力はもちろんあるからだ。健康のために、地球環境のために、気分に合わせてプラントベースの食品を取り入れてみるという選択もあると心得よう。


Beyond Meat

Photo by Beyond Meat

えんどう豆ベースのイタリアンスタイルの代替肉ミートボール。チーズやスパイスを配合し、風味豊かな仕上がりになっている。パスタにも最適。

Beyond Meatballs
beyondmeat.com


Impossible Foods

Photo by Impossible Foods

代替肉のパテはさまざまなメニューに使うことができる。ウェブサイトには牛肉と比較し、どれだけヘルシーか、生産過程でどれだけ地球に配慮されているかが記されている。

Impossible Burger
impossiblefoods.com


Field Roast

Photo by Field Roast

セージ&ガーリックで味付けされた植物由来のローストも登場。特別な日の食卓を彩る豪華なローストにもヘルシーな選択肢が加わった。玉ネギやバターナッツスクウォッシュ、レンズ豆などで作られている。

Sage & Garlic Plant-Based Celebration Roast
fieldroast.com


Morning Star Farms

Photo by Morning Star Farms

大豆由来の代替肉ナゲット。オーブンやマイクロウェーブで簡単に調理でき、表面のサクサク感が好評だ。従来のチキンナゲットに比べ、脂質を約49%カット。罪悪感も減りそうだ。

Veggie BBQ Chik’n Nuggets
morningstarfarms.com


Just Egg

植物由来の卵は、いわゆる卵を割ってかき混ぜたような状態の液状で販売されている。緑豆を主原料に作られ、味わいは本物の卵に近い。ターメリックなどスパイスが程よく効いて食べやすい。

Just Egg
ju.st


Gardein

Photo by Gardein

オメガ3配合のフィッシュフィレももちろん植物由来。大豆由来で作られたプロテインを9g配合。見た目からは植物由来と分からない完成度の高さとなっている。

f’sh filets
gardein.com


お買い物や外食もエコなショップへGO!

ニューヨークはサステナブルを意識したお店が多い。各ショップが理念を持ってサステナブルな取り組みをしているため、共感できるショップで買い物をするのもおもしろい。

PACKAGE FREE

できる限りパッケージのないものを販売し、パッケージがあってもプラスティック不使用のものを厳選。店内にはリフィルができる液状せっけんなども売られており、小さな心掛けでごみを減らす努力を問いかけている。セレクトしたブランドだけでなく、オリジナル商品も扱う。

25 Bond St./support@packagefreeshop.com
packagefreeshop.com


PANGAIA

科学者集団がサステナブルな独自の素材開発を行っているのが「パンガイア」だ。植物や果物から作られた糸を使用し、野花の繊維を使用したダウンなど、さまざまな自然素材を使っている。ECがメインだが、現在マンハッタン57丁目をはじめとする「ノードストローム」13店でポップアップショップを5月まで開催中。

pangaia.com


ROSELLA

地元の魚にフォーカスし、持続可能な方法で養殖されたものや環境負荷を最低限にした捕獲法で捕られた天然物の多くを取り扱うレストラン。珊瑚礁にダメージを与える捕獲は避け、内陸の養殖場から仕入れ、再循環型養殖システムを採用している。

137 Ave. A/TEL: 646-422-7729
rosellanyc.com

 

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1245

春到来! 週末のプチお出かけ 〜ハドソン川流域・キャッツキル山麓編〜

桜の花も満開を迎え春の行楽シーズンがやって来た。ニューヨーク市内から日帰りできるハドソン川流域・キャッツキル山麓の人気のスポットを紹介しよう。

Vol. 1244

オーェックしよ

コロナ禍で飲食店の入れ替わりが激しかったニューヨーク。パン屋においても新店が続々とオープンしている最近、こだわりのサワードウ生地のパンや個性的なクロワッサン、日本スタイルのサンドイッチなどが話題だ。今号では、2022年から今年にかけてオープンした注目のベーカリーを一挙紹介。

Vol. 1243

お引越し

新年度スタートの今頃から初夏にかけては帰国や転勤、子供の独立などさまざまな引越しが街中で繰り広げられる。一方で、米国での引越しには、遅延、破損などトラブルがつきもの、とも言われる。話題の米系業者への独占取材をはじめ、安心して引越しするための「すぐに役立つ」アドバイスや心得をまとめた。