巻頭特集

ニューヨーク在住ランナーたちが紹介してくれるランニングスポットをチェックしてみよう

2年ぶりに開催されるNYCマラソン。今大会の概要やレースの魅力、ニューヨーク在住ランナーたちが紹介してくれるおすすめランニングスポットをチェックしてみよう。

All Photos by Aya Kishimoto

2年ぶりに復活! 今年のNYCマラソンの見どころは?

世界最大規模のマラソン大会、ニューヨークシティー(NYC)マラソンが11月7日、2年ぶりに開催される。記念すべき第50回目を迎える今年のレースは、前回大会の60%に人数制限され、3万3000人が参加する。

ランナーは最低1回分のワクチン接種証明を提示するか、大会当日の48時間以内の陰性証明が必要。23日から11月7日まではランニングアプリ「Strava」を使って、去年に引き続きバーチャルマラソンに参加することも可能だ。

NYCマラソン2011大会で日本人2位の成績(2時間47分04秒)を収めた、ランナーの河本健一さんに話を伺った。

──NYCマラソンの魅力は何ですか?

スタートからゴールまでの26・2マイル(42・195キロメートル)を走っている間、沿道からたくさんの人が応援してくれることです。コースはニューヨークの5つの地区にまたがって設定されていて、いろんな街並みを見ながら走れるのも魅力なんです。

──コースの特徴を教えてください。

NYCマラソンのコースは、世界6大マラソン(ロンドン、ベルリン、東京、シカゴ、ボストン、ニューヨーク)の中でも1、2を争うほどタフだと言えます。

まずスタテンアイランドからベラザノ・ナローズ・ブリッジを渡りブルックリンに入ります。北上してクイーンズを通過し、クイーンズボロブリッジを渡るのですが、ここの上りが結構厳しいんです。この橋で、すでに歩いている人を何人も見かけます。

その後マンハッタンからブロンクスに入り、再びマンハッタンに戻ってセントラルパークでゴールを迎えます。パーク東側の5アベニューを南下する、上りの傾斜も結構きついんですよ。

──どうすればNYCマラソンに参加できますか?

今年は特殊なので例年の話になりますが、基本的には抽選で、年齢と性別ごとに設定された基準タイムをクリアしたランナーは、出場が保証されます。ただこの基準はハードルが高いので「9+1」を使って出場する人が多いです。これはニューヨークロードランナーズが開催するロードレース大会に9回以上出場し、大会運営のボランティアに1回以上参加すると出場資格がもらえる、というものです。

誰もが一度は参加してみたいNYCマラソン。フルマラソン完走はハードルが高いという人にも、ニューヨークには楽しく走れる場所がたくさんある。次ページからはおすすめのランニングスポットを紹介する。

 

バーチャルNYCマラソンの参加に必要な公式ランニングアプリ「Strava」。GPS機能を使用し走行距離や速度、所要時間などを記録できる。SNSとしての機能もあり、活動記録を友人とシェアして楽しめる

 

 

河本健一さん

ジェトロニューヨーク事務所長。
2010年〜13年の駐在中に全米3大マラソン5回を含む計8回の大会を完走。
東京を含む4つの世界大会でサブスリー(フルマラソンで3時間を切ること)を達成。
20年より再来米。

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1244

オーェックしよ

コロナ禍で飲食店の入れ替わりが激しかったニューヨーク。パン屋においても新店が続々とオープンしている最近、こだわりのサワードウ生地のパンや個性的なクロワッサン、日本スタイルのサンドイッチなどが話題だ。今号では、2022年から今年にかけてオープンした注目のベーカリーを一挙紹介。

Vol. 1243

お引越し

新年度スタートの今頃から初夏にかけては帰国や転勤、子供の独立などさまざまな引越しが街中で繰り広げられる。一方で、米国での引越しには、遅延、破損などトラブルがつきもの、とも言われる。話題の米系業者への独占取材をはじめ、安心して引越しするための「すぐに役立つ」アドバイスや心得をまとめた。