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パンデミックで極端に増えた自宅でのデスクワーク。会社の椅子や机のような環境が整っていない状態で長時間の作業をし、この1年で腰や首を痛めてしまった人は少なくない。疲れにくく、不調を引き起こしにくい体を作るには、まずは毎日の基本姿勢が大切。そこで、姿勢や補助ツールなどについて、石谷ヘルスセンターの石谷三佳先生にアドバイスしてもらった。
Q1 自宅でのデスクワークやソファの上でのコンピューター作業をする際の注意点は?
まずソファに座っての作業はしてはいけません。体がふわっと沈むようなふかふかしたクッションのソファーは、仕事以外の時も使わない方がいいです。
また、床に座っての作業もやめましょう。どうしても床に座らなければいけないときは、姿勢的には正座がいいのですが、膝にも負担がかかりますし、現代人は慣れていないので逆に苦しいかもしれません。
一番いいのはエルゴノミックチェアといって、肘かけの位置や高さを変えられたり、背もたれが頭の方までついている機能的なもの。自分の体型に合わせて調整でき、正しい姿勢を取ることができるようになるので、長時間の作業が楽になります。
Q2 エルゴノミックチェアがないときはどのような椅子がいいですか?
ある程度クッション性(指で押して1センチぐらいまで沈むもの)があり、背もたれが背中を上から下まで保護してくれる椅子であれば適用可能です。背もたれの上部と椅子の下がパイプでつながっているものや、折り畳み椅子はNG。また奥行きが深すぎるのも良くないです。
Q3 ベストなデスクワークの姿勢とは?
座っている状態の体を横から見たときに、耳、肩、ヒップのラインが直線になるのが理想です。椅子の奥まで腰掛けて、ももの裏を椅子にしっかり付けることで、骨盤全体が安定して楽に座れます。
股関節の位置で90度になるような形を描き、膝も90度がいいです。背中が背もたれにしっかり付くように座り、足も床に付くように。もし椅子が高すぎて足が床に届かないときは、床に台か何かを置いて膝が90度になるように調整しましょう。
また、腰掛けの前にちょこんと浅く座ると、だんだん体が前かがみになってしまい、背骨、腰、首に悪影響を及ぼします。さらに筋肉でサポートしようとするので、今度は筋肉が硬直してきてしまいますから、浅く座るのは避けましょう。
Q4 コンピューターの高さやキーボードの位置は?
スクリーンの真ん中の位置が、目のまっすぐ前にくるように設定し、手の位置は肩をリラックスさせ、肘を90度に曲げた状態で、ちょうど指がキーボードに届くところがいいです。手首も曲げずにニュートラルにしましょう。
スクリーンとキーボードが別々になっていないと、この姿勢を取れないので、コンピューターはラップトップではなくデスクトップがいいですね。長時間仕事をする人がラップトップを使うと、いろんなところに故障をきたします。
(次ページに続く)
お話を聞いた人
石谷三佳さん
カイロプラクターで、ホリスティッククリニック「石谷ヘルスセンター」院長。同センターではカイロプラクティク、鍼、フィジカルセラピー、減圧治療、レーザー治療などを中心に、薬を使わずに、人間の持つ自己治癒力を高める療法を用いて治療にあたる。正しい診断と的確な治療のため、原因を追求する検査を確実にして治療に臨むことを大切にしている。
石谷ヘルスセンター
1600 Parker Ave.
Fort Lee, NJ 07024
TEL: 201-302-9993
ishitaniclinic.com
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