春も目前になり、春夏ものが店頭を賑わせるこの季節。タウンユースも出来るスポーツ&アウトドアブランドはお洒落で着心地も良く、機能的。本号では街着でも取り入れられるスポーツ&アウトドアブランドを紹介する。
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ブロンクスで用事があるのは、ヤンキースタジアムだけ…なんて思い込んでいる読者も多いのでは? 実はマンハッタンにも近いサウスブロンクスは、最先端のアートやカルチャーを発信している。今号は、ニューヨーク生活で一度は行っておきたい同エリアを紹介。 (取材・文/キム・クンミ)
かつての危険地帯の、現在の姿とは? まずはこのエリアの概要からチェック。
ジェントリフィケーション(貧困地域に中産階級の市民が流入する現象)の影響を受け、急激に変わりつつあるサウスブロンクス。国勢調査局によると、ブロンクスは国内で、最も人種や民族性が多様な地域の一つだ(2010年度調査より)。無作為に住民2人を選んだ場合に人種や民族が異なる可能性は、およそ90%に上るそうだ。
サウスブロンクスは、ニューヨーク市の財政悪化が進んだ1970〜80年代にかけて、市内で最も荒廃した地域だった。放火が多発し、まるで砲撃をあびた市街地のようだった街並みの中から、ストリートアートやヒップホップが生まれたことは有名だ。
一方でラテン・ヒスパニック系住民が市内で最も多く住む地域でもあるため、古くからサルサやマンボといったラテン系音楽も盛ん。市内最古のラテンミュージック・ストア「Casa Amadeo, antigua Casa Hernandez」も、歴的景観を保つ建物の一階で、営業を続けている。
サウスブロンクスの中心はニューヨーク市地下鉄の緑・赤ラインの駅がある149ストリートと3アベニュー。ここから南が、開発が最も進むモットヘブン地区だ。モットヘブンは2017年に、そして隣接するハンツポイント地区は19年に、歴史地区評議会が毎年選出する「保存に値する6地区」に選ばれている。
モットヘブンの南を走るブルックナー大通りは、かつてはアンティークショップが並び、週末になると遠方からの客が訪れる場所だった。現在は一軒を残して姿を消したが、代わりにコーヒーショップや書店、そしてブロンクスならではなストリートアートをテーマにした、ヒップホップレストランなどが並ぶ。
隣り合うハンツポイントでは、地ビール醸造所「ブロンクスブリューワリー」が営業中。その2ブロック南「ポート・モリス・ディスティラリー」では、プエルトリコのムーンシャイン(元は密造酒の意)、ピトロのテイスティングも楽しめる。
サウスブロンクスは文化活動もめざましい。各アート施設で地元アーティストの作品を一般公開する傍ら、アフタースクールプログラムを通じて、地元の子供たちにアートに触れる機会を提供している。
ブロンクス区の公式サイト(ilovethebronx.com)では、ウオーキングツアーも多数紹介しているので、ニューヨークの「穴場」を、この機会に一度訪れてみてはいかが?
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