巻頭特集

華麗にこなしてステップアップ ジャピオン読者の出張事情


出張のエキスパート・旅行代理店に聞く
移動がちょっと楽になる知識

出張に関するアドバイスは、やはり飛行機やレンタカーを手配する、旅行会社に聞くに限る。今回は、IACEの河合範征さんに話を聞いた。



河合さんがよく対応する出張の種類は?

当社の出張手配利用者は、6割が米国内、2割が日本行き、残り2割が南米行きです。出発の2週間前に出張が決まった人など、ギリギリのケースが多いです。そういった時、特に南米への出張はビザの手配を失念している人が多いので、手配はお忘れなく。


空港にはどのくらい前に到着すべき?

私たちが普段ご案内しているのは、国際線なら出発の3時間前、国内線なら最低でも1時間30分前の到着です。空港での時短のために、事前のオンラインチェックインを推奨します。

飛行機の遅延やキャンセルへの対処法は?

遅延の最も多い原因は悪天候。夏より冬の方が空の便の乱れが懸念されます。特にシカゴのオヘア国際空港は、冬場は凍結によ欠航が多々発生します。

各空港は緊急時の際、国内線よりも国際便の出発を優先する傾向があります。なので遅延・欠航が予想される国外出張では、直行便の方が安心ですね。

欠航の場合、もし旅行代理店を通じて手配をしていたのであれば、代理店に電話して振替便の手配を頼むのが一番です。代理店は航空会社への特別な直通番号を持っているので、お客さまがオンラインで航空券を購入する場合と異なり、席の空き状況なども瞬時に分かります。また欠航理由によっては、料金差額の免除を掛け合えます。


空港でストが起きた場合はどうすれば?

落ち着いて代替便を手配しましょう。ストによる欠航の過失は航空会社にあるとみなされるので、振り替え便予約で発生した追加料金は免除される可能性が高いです。予約時に確認してください。ストは欧州でまれに起こりますが、米国内では滅多に発生しない印象があります。

 

 

近年新しくなった、航空会社のルールは?

少し前ですが、「ベーシックエコノミー」が導入されました。従来のエコノミークラスよりもさらに運賃が安くなりますが、事前の座席指定ができない、機内持ち込み荷物1個から料金が発生する、変更や払い戻しができない、マイレージの積算状況が変わる、などの条件があります(航空会社により異なる)。

またベーシックエコノミーではありませんが、ANAの安いエコノミークラスは、割り当てられる枠が決まっています。あらかじめ通路側・窓側といった席の希望の指定が、難しい場合があります。発券後に希望の座席が空いていれば、別途追加料金で指定することは可能です。

 

レンタカー手続きをスマートにこなすには?

レンタカーをよく利用するのであれば、会員登録をして、飛行機のように事前のオンラインチェックインを済ませるのがオススメ。スマホアプリなどで、できますよ。会社にもよりますが、現地カウンターでの書類手続きを大幅にカットすることができます。

 

河合さんが出張を快適にするため、個人的に心掛けていることは?

荷物はなるべく預け荷物(チェックイン)ではなく、持ち込み(キャリーオン)にしています。預けたスーツケースが紛失して、翌日の会議に着ていくスーツがない…という事態は避けたいところです。

出張は、普段なかなか足を運べない場所に行けるチャンスでもあります。その街ならではの経験を、ぜひ楽しんでください!

 

 

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