スタンドアップコメディーを見に行こう!
マイク1本で客を笑わせるスタンドアップコメディー。その内容は時事ネタや政治・経済、人種、宗教からジョークや下ネタまで幅広い。今回は、ニューヨークで奮闘する日本のお笑い芸人・村本大輔さんや、コメディーショーのプロデューサーとして活躍するドリュー・ビークラーさんらに、ニューヨークのスタンドアップコメディーについて話を聞いた。
今知っておくべき注目の経済・金融ニュースとは何か。経済アナリスト・藤代宏一が日米、そして世界の経済・金融事情の「今」をわかりやすく解説する。
バブル期と異なる日経平均株価
2023年11月に筆者は日経平均株価が12カ月以内に3・6万円へ到達するとの予想を示しました。正直なところ、その僅か2カ月後に日経平均株価が一時3・7万円を突破したことには驚きを禁じ得ませんでした。こうした株価上昇を受け、巷では「バブルの再来か?」と言った具合に株価水準の妥当性に疑問を投げかける声も増えてきました。そこで今回の記事ではバブル時と比較する上で重要となる三つの点を指摘します。
バブル期と比較する三つのポイント
まず一つめとして、最も基本的な尺度であるPERを比較してみましょう。PERとは企業の一株当たり利益に対して株価がその何倍まで買われているのかを示す指標です。この指標は投資家が極度の楽観に浸っていた1989年12月に約60倍まで膨れ上がっていました。それに対して現在の日経平均のPERは約20倍であり、そこには約3倍の開きがあります。
当時のPERを現在に当てはめると日経平均株価は約11万円となりますので、当時との違いは明白です。現在のPERは過去数年との比較でやや高いものの、これを以ってバブルとするのは違和感を禁じ得えません。
二つめは、普段私達がみている株価指数は配当を考慮していないという点です。投資家の直面する損益を考える際は、単純に株価を比較するのではなく、保有期間中の受取配当金の総額を加味する必要があります。そこで配当金を加味した日経平均株価トータルリターン・インデックスに目を向けると、現在の水準は約6・3万円となっており、1989年12月の水準を遥かに上回っていることがわかります。
三つめは、バブル期と似ている、あるいはバブル期以上に株価を押し上げているかもしれないデータです。それは名目GDP成長率と長期金利(10年金利)の関係です。現在、名目GDPはインフレ率の高まりを背景に直近四半期は4%超の基調で拡大し、0%台後半で推移する10年金利を明確に上回っています。こうした「名目成長率 長期金利」の関係は、バブル期にあたる80年代後半にも観察されており、それが過剰投資の温床になったとの指摘もあります。というのも、この状態はマクロ的にみれば調達金利を上回る投資機会が豊富に存在する状態を意味するからです。
仮に人々がその状態が長く続くと確信するなら、企業は借り入れを可能な限り増やし投資・雇用を拡大し、同時に投資家は株式の購入を進めるのが最適解になります。これは投資家にとって「おいしい」状況と言え、それがマクロレベルで実現し過剰投資を招いたのがバブル期であった、と振り返ることもできるでしょう。
今後、日本経済がデフレに舞い戻ったりすれば話は変わってきますが、当分の間、インフレが定着した現状を踏まえると、名目成長率が長期金利を上回る状態が期待され、そうした下で積極的な投資が報われ易いと判断されます。これは日本経済、日本株の両方にとってポジティブな話です。
金融政策の正常化はいかに
一方で日銀の金融引き締めが株価下落を引き起こすとの見方もあります。日銀が金融引き締めに転じ、長期金利が上昇すれば上記のおいしい状態が崩れてしまう危険性があるかです。しかしながら、筆者の想定通りであれば、そうした懸念は杞憂に終わります。それは良くも悪くも日本の賃金が日銀の物価目標を上振れ方向に脅かすほどには強く伸びず、結果として金融引き締めが実施されるとは考えにくいためです。
筆者は、日銀が4月にマイナス金利という極端な金融緩和に終止符を打った後、当分の間、政策金利を据え置くと予想しています。端的に言えば、金融政策の正常化はそこで終わりということです。
物価上昇率を抑え込むことを目的とする利上げは、賃金上昇率が強すぎて金融引き締めを講じる必要が生じたときに実施されるはずです。しかしながら、現在の日本の賃金上昇率は約30年ぶりの高い伸びとはいえ、所定内給与(≒基本給)は2%弱の上昇に過ぎず、2024年度も同程度の推移が予想されています。こうした状況では、インフレ抑制を目的とする連続利上げが必要になるとは考えにくいです。
藤代宏一
第一生命経済研究所経済調査部主席エコノミスト。
2005年に第一生命保険入社。10年第一生命経済研究所出向を経て、内閣府経済財政分析担当へ出向し、2年間経済財政白書の執筆、月例経済報告の作成を担当する。12年に第一生命経済研究所に帰任。その後、第一生命保険より転籍し現職に至る。
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