巻頭特集

毎日をよりハッピーにしてくれるさまざまなフレグランスをご紹介

目まぐるしく不安の尽きない日々の中、好きな香りに身を包まれると不思議と心も安らぐもの。今号では毎日をよりハッピーにしてくれるさまざまなフレグランスをご紹介。香水好きもそうじゃない人も、この機会にトライしてみよう!


ビューティーディレクターに聞くニューヨークで楽しめるフレグランスって?

気分をリラックスさせてくれたり時には気合いを入れてくれたり、私たちの日常に欠かせないのが香りだ。欧米人に比べて日本人には香水文化があまり浸透しないともいわれるが、香水だけでなく香りを楽しめるアイテムはさまざまある。日々の身だしなみやリフレッシュのために、そんなフレグランスアイテムを日々嗜好しているという人も多いはず。

そこで、ブルックリンにあるライフスタイルセレクトショップ、ブルックリン・ビューティ・ファッション・ラボのクリエーティブディレクター、佐賀関等(さがせき・ひとし)さんにニューヨークで注目のフレグランスアイテムについて話を聞いた。

セルフケアがキーワード

「これまでは他人に向けてアピールするために香りを選ぶことが多かった中で、自宅で過ごす時間が増え、最近は自分をケアするための香りを選ぶ方向へと変化しています」と佐賀関さんは語る。

男女問わず「生活空間を充実したものにしたい」と考える人が増え、キャンドル、デュフューザー、ミストなど空間に使用するホームフレグランス商品に人気が集まっているという。

また、サステナブルを掲げる商品も続々登場し、地球環境に配慮したパッケージや香料を使用したビーガン、パラベンフリーといったフレグランス商材も主流になってきているそう。

人気の香りは、ベルガモットやラベンダー、ローズマリーといったフローラル系から、セージ、ネロリなどの爽やかな柑橘・ハーブ系など。「ゆっくりと自分自身と向き合えるような優しい香りや、屋外、自然を感じさせるようなグリーン系の香りも売れ筋です」。

中でも注目なのが、南米ペルーで自生する天然の香木で「聖なる木」としても知られるパロサントだ。空気を浄化したり、幸運をもたらす香りとして近年人気で、置くだけで森の中にいるような爽快感を味わうことができ、焚くことでバニラのような甘い香りに変化する。キャンドルやエッセンシャルオイルなどで楽しむのもおすすめだという。

香りで旅行気分も

さらに、「コロナ禍で気軽に旅行に行けない中、香りで旅行気分を味わうという人も増えています。行きたい場所の香りを家で楽しむのも今ならではの楽しみ方でしょう」と佐賀関さん。

ブルックリン・ビューティ・ファッション・ラボでは、ブルックリンの7つの地域に着想したシリーズ「セブンアロマズ」を販売しているが、ニューヨークの各エリアをテーマにした「ボンドナンバーナイン」など、さまざまな場所をテーマにした香りで好きな地に思いを馳せるのもまたいいだろう。

またニューヨークは、ナチュラルやハンドメイド志向のユニークなローカルブランドが充実しているといい、コロナ禍には香り付きのサニタイザーやステイホーム用の香りキットなどをいち早くECで販売するブランドも多くあった。当地でしか手に入らないブランドもチェックしてみよう。

「香水はちょっと苦手…」という人も、ホームフレグランスやサニタイザーなどは比較的取り入れやすいはず。好きな香りに包まれると気分もアップする。自分のライフスタイルに合わせたフレグランスアイテムをぜひ取り入れてみよう。

 

 

 

佐賀関等さん

1996年、資生堂入社。
05年から資生堂コスメティックアメリカに駐在で来米、宣伝部部長としてデザイン全般を統括。
09年に独立。
14年、ブルックリンをコンセプトにした地球と未来に優しいライフスタイルブランド「Brooklyn Beauty/Fashion Labo」を創設。
コスメを中心に大手メーカーのブランディングも務める。


 

「セブンアロマズ」はグリーンポイント、グワナス、ダンボなどの7つのエリア別に、せっけん、キャンドル、ミストなどの香り商材を打ち出している

 

 

Brooklyn Beauty/Fashion Labo

300 7th St.
Brooklyn, NY 11215
TEL: 347-987-3217
brooklynbbfl.com

NYジャピオン 最新号

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。

Vol. 1271

冬に飲みたくなる、贈りたくなる ウイスキー魅力再発見

ウイスキーといえば、近年ジャパニーズウイスキーが世界で注目を集め、希少価値も上がっているようだ。ウイスキーには、シングルモルトや、ブレンデッド、グレーンなど種類によって味が異なり、銘柄ごとの個性を楽しめるのも魅力だ。そこで今回は、ニューヨークでウイスキーの魅力を再発見してみよう。