今週のニュースダイジェスト<〜6月7日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<ニューヨークシティー>

暫定契約で昇給へ 公立病院の研修医

ニューヨーク市のヘルス+ホスピタルズ・システムの研修医2000人以上が昇給を得られる見込みとなった。1日付ゴッサミストが伝えた。暫定合意が発表されるまで2年以上契約がないままだったが、新契約は承認されると2027年6月まで有効となり、2012年12月に遡る遡及昇給も含め、期間終了時には約16%の賃上げとなる。市のデータでは、初任給は6万6200ドルから2025年12月に8万1200ドル強に増額する。エリック・アダムス市長は声明で、パンデミック期に最前線で人々を救った医療労働者が最低限受けるべき公正な賃金であると述べた。

<マンハッタン>

イスラエルデー 6万人が行進

5アベニューで2日、第60回イスラエルデーパレードが開催された。同日付CBSニューヨークが伝えた。主催者によると約6万人が参加し、「ブリング・ゼム・ホーム」をテーマに、ハマスに拘束された人の名前と顔を示した看板を掲げながら125人の人質解放を求め行進した。バリケード、検問所が設置され、長銃を持った警官やドローンによる厳重警備のもと、パレードは平和的に行われたが、イスラエルの継続的なガザ攻撃に不満を持つユダヤ人によるデモがあった。行進を先導したニューヨーク州のキャシー・ホークル州知事は、反ユダヤ主義との闘いを約束した。

トランプ前大統領 全罪状で有罪評決

ドナルド・トランプ前大統領が不倫口止め料の支払いをめぐって記録改ざんの罪に問われた裁判で、ニューヨークの陪審は先月30日、前大統領に34件の全罪状で有罪の評決を下した。先月31日付ABC7ニューヨークが伝えた。大統領経験者が刑事事件で有罪になる初めてのケースとなった。裁判が不正かつ不公平であると主張するトランプ前大統領は、31日朝、トランプタワーで会見を開き、評決を不服として控訴する考えを表明した。判決は7月11日、ミルウォーキーで開かれる共和党の全国大会の4日前にフアン・マーチャン判事によって言い渡されることになっている。

ジョンのギター落札 ビートルズで最高額

競売会社ジュリアンズオークションは、50年行方不明となっていたジョン・レノン使用のギターが先月29日、ハードロックカフェで競売にかけられ、285万7500ドルで落札されたと発表した。先月30日付NBCニュースが伝えた。アルバム『ヘルプ!』などの制作で使われた1964年製フラマス・フーテナニーの12弦ギターは、歌手のゴードン・ウォーラー氏に贈られた後にマネージャーの手に渡り、長年屋根裏に保管されていた。オリジナルのケースもタグ付きで残っていた。ピックガードの特徴などから本物と確認され、ビートルズの遺品では最高額の落札となった。

<ブルックリン>

ギャング18人逮捕 多くが未成年者

ブルックリン区で大規模なギャング取り締まりが行われ、18人が逮捕された。多くは10代で罪を犯しており、14歳〜16歳の少年も含まれる。先月30日付NY1が伝えた。同区のエリック・ゴンザレス検事は、容疑者らはギャング団「Hブロック」と「ナイン・トレイン・ビリー」のメンバーで、12件の発砲事件で、殺人、共謀、武器所持など85件の起訴状に名を連ねている。2021年、ギャングの縄張り争いによる発砲が引き金となり報復が相次ぎ、これまで16歳の2人が死亡、通行人8人を含む10人が負傷。犯行の様子を容疑者らがSNSに投稿したことから逮捕につながった。

<クイーンズ>

金庫に10 万ドル 湖から釣り上げる

先月31日、クイーンズ区コロナパークの湖で磁石釣りをしていたカップルが現金10万ドル入りの金庫を引き上げた。1日付ニューヨークポストが伝えた。ジェームズ・ケインさんとバービー・アゴスティーニさんが先端に強力な磁石を付けたロープを水中に投げ込むと古い金庫がかかり、中からビニール袋に入った100ドル札の厚い札束二つが見つかった。紙幣はずぶ濡れでかなり破損していたが、法的なトラブルを避けるためNYPDに通報。盗難の可能性が高い金庫は持ち主特定の手段がなく、発見者の二人が受け取りを許可された。

<コネティカット>

新学長にマクニス氏 イエール大学

イエール大学は先月29日、同大学の卒業生で理事会メンバーのモーリー・マクニス氏を新学長に迎えると発表した。ピーター・サロヴィー学長の後任として7月1日付けで就任する。同日付CBSニューヨークが伝えた。58歳のマクニス氏は過去4年ストーニーブルック大学の学長を務め、サイモンズ財団からの大口寄付金獲得や、米国ニュース&ワールドレポートのベストカレッジリストに、同大を過去最高でランキング入りさせるなどの功績をあげた。学長選考委員長は理事会を代表して「30年間の彼女の経験と業績はイエール大学を率いるのにふさわしい」とメッセージを送った。

<ロングアイランド>

不穏な投稿に警戒 クリケットW杯直前

ナッソー郡で開催されるクリケットの「ICCワールドカップ2024」を目前に、テロ組織ISIS支持派が不穏な投稿をしたことを受け、法執行機関の高官は先月28日、FBIナッソー郡支局と警察が警備を強化すると発表した。同日付NBCニューヨークが伝えた。投稿にはアイゼンハワースタジアムとドローンの画像、「あなたは試合を待ち、我々はあなたを待つ」の文と「6月9日」の日付が示されていた。9日のインド対パキスタン戦には大観衆が予想されるが、特定の試合を標的とした証拠はなく、当局はISISがプロパガンダを流し、人々を扇動しようとしたものと見ている。

<ニュージャージー>

無所属で再選目指す メネンデス上院議員

ボブ・メネンデス上院議員は、今秋のニュージャージー州上院選に無所属候補として正式に出馬申請を行った。3日付ABC7ニューヨークが伝えた。メネンデス議員は妻と共に汚職裁判を受ける中、再選に向け民主党からは出馬しないと表明していた。同氏は3日、ユニオンシティーなどの自治体で友人やビジネスネットワークを頼りに集めた2465人の署名を同州選挙局に提出。今後、民主、共和両党の予備選の勝者と議席を争うことになる。世論調査で再選見込みは薄いとされるが、出馬により訴訟費用を賄うため資金集めを続けることが可能になる。

 

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