今週のニュースダイジェスト<〜5月10日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<マンハッタン>

コロンビア大学 デモにより卒業式中止

マンハッタン区のコロンビア大学は6日、学内でのテント設置や建物占拠など継続する親パレスチナ派の抗議活動の混乱を受け、15日に予定していた卒業式を中止すると発表した。同日付ゴッサミストが伝えた。同大学ではここ数週間で逮捕者が200人以上出ており、ミヌーシュ・シャフィク学長は15日以降も警察に学内にとどまるよう要請。「全学的な卒業式の代わりに、スクール・オブ・ジェネラル・スタディーズのクラスデーや学部レベルの式典を行う」とする。同様の学生運動はニューヨーク市内や全国各地の大学にも広がり、各大学は卒業式の開催に頭を悩ませている。

 

<ニューヨークシティー>

無料の犬用トイレ袋 全ゴミ箱に設置を検討

ニューヨーク市議会の公衆衛生委員会は1日、犬のフン問題解決を目指す議案を受理した。同日付amニューヨークが伝えた。議案が成立すれば、市清掃局に市内のゴミ箱2万3000個全てに犬のトイレ袋用ディスペンサー設置を義務付ける。環境保護庁によると地域の水域を有害なバクテリアや栄養素で汚染する可能性があり、議案を提出した民主党のジュリー・メニン議員は公衆衛生の問題だと主張した。昨年は犬のフンに関する311通報が2300件以上あり、同議員と問題に取り組むダニエル・アビサールさんはパンデミック中に多くの人が犬を飼い始めたのが原因とした。

カトリック系5校 今年度末で閉校決定

ニューヨーク大司教区とブルックリン教区はカトリック系学校5校の今年度末での閉校を発表した。2日付NY1が伝えた。ブルックリン区の聖キャサリン・聖テレーズ・カトリック・アカデミー(CA)とサルベレジーナCA、クイーンズ区の聖マティアスCAは「過去5年の入学者数と財政面の維持不可能な傾向」、ブロンクス区の聖サイモンストックスクール、ウエストチェスター郡のトランスフィギュレーションスクールは「人口動態の変化と入学者数減少」が原因で、「生徒は近隣校で受け入れ、財政的援助や奨学金申請も可能」とする。昨年も市内12校が閉校となった。

 

<ブルックリン>

動物の部位を販売 州環境保全法に違反

2日、クーガーの頭部をおとり捜査官に違法販売したアッシャー・ワイス被告(26歳)が州環境保全法違反で有罪を認めた。同日付パッチが伝えた。昨年11月、同被告はブルックリン区ボローパークの建物の地下でおとり捜査官にクーガーの頭部を900ドルで販売したうえ、1万ドルの取引を持ちかけ、12月にもチーターの頭部、大型ネコ科動物の頭蓋骨、アザラシの幼獣の皮、鳥の剥製を販売した。またクレイグスリストやオファーアップで仕入れたワニの剥製、チーターの毛皮、ゾウの足などの違法品を所持しており、罰金5000ドルと違法品の放棄が課された。

 

<クイーンズ>

メッツのマスコット 運営マネージャー募集

クイーンズ区本拠地のMBL球団ニューヨーク・メッツがマスコット「ミスターメット」と「ミセスメット」のマネージャーを募集している。1日付ニューヨークポストが伝えた。先月29日の求人は注目を集め、100人以上が応募。マスコット経験か同等の経歴が必要で、予算や日程管理など週20〜24時間の事務、訓練やリハーサルなど週6〜24時間のパフォーマンス業務を担う。年棒は6 万7 4 2 6 〜8万9902ドルで15日に面接を行う。ミスターメットは1964年、ミセスメットは70年代に登場。80年代に姿を消したがミスターは94年、ミセスは2013年に復活した。

 

<コネティカット>

高速道路で事故 数日通行止めに

2日にノーウォークで発生した交通事故による火災で一部通行止めとなっていた州間高速道路95号線全車線が5日に再開した。5日付FOX5ニューヨークが伝えた。午前5時半頃に橋の高架下で、右車線から合流した乗用車に衝突された3万2000リットルのガソリンを積んだタンクローリーが別車線のトレーラーに衝突して炎上。15番出口付近の一部が通行止めになり、ラッシュアワー時は数十マイルに及ぶ交通渋滞が起き、大きな影響が出た。コネティカット州のネッド・ラモント知事は「この仕事を80時間で終わらせたのは非常に驚くべきことだ」とXに投稿した。

 

<ニュージャージー>

未成年者の外出禁止 当初は週末3日間実施

ニューアーク市では3日、先月に発効予定だったが理由不明で延期となった未成年者の夜間外出禁止令が施行された。同日付NBCニューヨークが伝えた。外出禁止令は午後11時から翌午前5時30分までで、当初は金・土・日曜のみだが、6月21日の学期終了後は毎日となり、その間は自宅から100ヤード以内にいなければならない。警察は大人の同伴がない未成年者を見かけた場合、個人情報を入手した上で暴力防止・心的外傷回復局(OVPTR)に連絡する。誰とも連絡が取れない場合は病院で診断を受け、4時間後も連絡不能の場合は州児童保護パーマネンシー局に通報される。

 

<ロングアイランド>

初の州営住宅建設 リパブリック空港敷地

ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は3日、州有地を活用し住宅供給を行う初の州営住宅開発計画の一環として、サフォーク郡イースト・ファーミングデールのリパブリック空港の敷地の再開発計画を発表した。同日付NBCニューヨークが伝えた。この13エーカーの土地は航空機製造促進のために使われていたが、1990年代以降は空き地となり、現在は州運輸局が所有している。最近成立した州予算がプロジェクトへの資金提供を助け、アフォーダブル住宅、オープンスペース、コミュニティー施設などを建設し、その約20%がアフォーダブル住宅に割り当てられる。

 

<ウェストチェスター>

エアビーが予約受付 「XMEN」体

Airbnbはマーベルアニメ『XMEN』の舞台であるウェストチェスター州で「恵まれし子らの学園」体験を提供する。1日付タイムアウトが伝えた。音楽、映画、アート、スポーツなどの特別体験をする新プログラム「Icons」の一環で、ハイキャッスルの邸宅で新入生オリエンテーションや研究室での実験などの後、ジュビリーやウルバリンの寝室、研究室、学生寮に宿泊。ミュータントパワーを学び、卒業証書とクラス写真を受け取る。予約締切は13日午後11時59分(太平洋時間)で1泊1人97ドル。宿泊者は希望者から無作為に選ばれる。

NYジャピオン 最新号

Vol. 1275

国内旅行で人気再燃 ハワイを満喫しよう ─ハワイ最新情報・前編─

今年9月にアラスカ航空とハワイアン航空が統合し、ホノルルを第2の主要ハブとして確立させると発表。また、今年の国内旅行(*1)の人気ランキング第4位は、オアフ島が選ばれるなど今再び注目されている。小さな子供連れからシニア世代まで十分に楽しめるオアフ島を中心にハワイの魅力を特集してみた。来年春休みの旅先として計画してみては!(*1)U.S. News Travel調べ

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。