今週のニュースダイジェスト<〜12月22日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<ニューヨークシティー>

トライステート地域 暴風雨で各地に被害

17日夜から18日朝にかけてニューヨーク近辺を強い暴風雨が襲い、各地に大きな影響が出た。18日付NBCニューヨークが伝えた。暴風雨は約12時間続き、トライステート地域で4〜6インチの大雨を記録。沿岸地域を含む各地で洪水が発生し、数十万件の停電を引き起こした。時速60マイルの風は木々をなぎ倒し、ニューヨーク市内で倒木が90件以上報告された。市は移動を避けるよう市民に勧告。多くの学区で休校や授業の遅延を行なった。交通網にも支障が出て、近辺の空港では約80便が欠航、90便以上が遅延したほか、鉄道網も遅延が発生、ベラッツアーノ橋は一時閉鎖された。

「市内最悪の家主」  2年連続でサンタナ氏

ニューヨーク市のジュマーン・ウィリアムズ市政監督官は13日、「市内最悪の家主100人」を発表した。同日付パッチが伝えた。1位は2年連続でジョナサン・サンタナ氏で、その上司で悪名高い家主のダニエル・オヘブシャロム氏と共に、昨年の約3000を上回る3300近くの違反で新記録を更新した。オヘブシャロム氏は同ウォッチリストの常連で、ネズミや水道管の破裂、壁に生えたキノコなどの苦情に対して市当局は今年、同氏を相手取った3件の訴訟で400万ドルを勝ち取った。また11日にブロンクス区で一部倒壊したビルの責任者は同リスト50位の家主と関連があった。

<マンハッタン>

MET美術館 盗難品を返還

連邦検察は15日、マンハッタン区のメトロポリタン美術館所蔵の盗難品であるクメール美術彫刻13点をカンボジアに返還すると発表した。同日付ゴッサミストが伝えた。9〜14世紀に制作されたこれらの作品は、大規模な東南アジア骨董品密売網を運営し、2019年に盗難骨董品密売で起訴され、20年に死亡したイギリス人美術商・収集家のダグラス・ラッチフォード氏が違法に取引したもの。娘は相続したクメール美術品全てをカンボジア政府に寄贈した。美術界やメディアの批判が高まる中、同館はこの13点に加え、カンボジアに彫刻1点、タイに2点の計16点を返還すると述べた。

チューバ奏者が集結 ホリデーコンサート

10日、全米から集結した年齢も技量も違う338人のチューバ奏者がロックフェラーセンターのツリーの下で、人気のホリデーキャロルを演奏した。11日付amニューヨークが伝えた。「チューバ・クリスマス」は、チューバの名手、ハーヴェイ・フィリップス氏が始めた伝統行事で、毎年12月に世界中の都市で開催。コンサートのコーディネーターで司会者のマイケル・サルツマン氏は、ロックフェラーで演奏団の50周年を祝えることを喜んだ。ミシガン州からの奏者は、ほとんどのメンバーは面識がなく、約1時間のリハーサルを経て披露すると説明した。

<ブルックリン>

変電所で事故発生 市内で電力供給に混乱

14日深夜前、ブルックリン区にあるコンエジソンの変電所の設備の一部にショートが起き、市内全域で電力供給に混乱が生じた。15日付PIX11が伝えた。同社によると、これにより過電圧が発生して空中で発火し、黒煙が立ち上った。このためインターネットの停止や照明の明滅のほか、急激な電圧変動に弱いエレベーターやエスカレーターが各地で停止し、エレベーターに閉じ込められた人々の救出活動は10件に上った。グランドセントラル駅でもエレベーターは停止したが、電車の運行に影響はなかった。NYPDによると、この事故に犯罪性はなく、負傷者はいなかった。

<クイーンズ>

バスルート見直し 住民の不満解消目指す

MTAは13日、クイーンズ区のバスサービスを全面的に見直す計画を発表した。同日付FOX5ニューヨークが伝えた。取材に応じた住民らは区内のバス運行状況に長年不満があったと語る。2019年に提案された当初の計画は住民の反発を受け破棄されたが、通勤時間の短縮を目的に変更が加えられた。新計画では、同区南東部からマンハッタン区への高速バスを含む5つの新ルートが追加され、現7路線は夜間も拡大し、年中無休で24時間のサービスを提供。バス停数は削減し、QM3高速バスは廃止する。MTAはこの提案に関し、来年早々に市民の意見を募る予定だ。

<ロングアイランド>

医師が処方薬偽造 リアリティー番組出演

サフォーク郡フォート・サロンガ地区の泌尿器科医フランシス・マルティニス被告(55歳)と妻ジェシカ被告(38歳)がオピオイド処方箋偽造で起訴された。14日付CBSニューヨークが伝えた。夫妻は2019年にブラボーのリアリティー番組『ビロウ・デック』のスピンオフに出演。フランシス被告が共演者の名前でオキシコドンの処方箋を書き、ジェシカ被告が受け取っていたが、今年1月に偽造が発覚。捜査の結果、多数の偽造処方箋が発見された。両被告は5月に逮捕され、14日に規制薬物の処方箋不正販売と業務記録偽造で州裁判所に出廷したが無罪を主張している。

<ブロンクス>

商業地区で大火災 数店舗が全焼

13日、ブロンクス区キングスブリッジ地区の商業地区で最大規模の5アラームの火災が発生し、数店舗が全焼した。同日付NY1が伝えた。午前3時30分半頃、コールドカットシティー・バニー・デリで火災が発生したと通報があった。消防隊到着時、火は既に広がり、デリ、鮮魚店、生花店などが延焼したが、負傷者は煙の吸入による軽傷1名のみだった。FDNYによると、これらの店舗には長年に渡って複数の天井が作られており、それを壊して消火活動を行うのは難しく、現場に約200人もの消防士が出動した。また煙の影響で地下鉄1ラインが一時迂回を強いられた。

<ニュージャージー>

雄牛が線路に侵入 列車運行に支障

14日朝、ニュージャージー州のニューアーク・ペンステーションに雄牛が迷い込み、同州とニューヨーク市間の列車運行に遅延が生じた。同日付amニューヨークが伝えた。雄牛は線路を走り回り、アムトラックは約40分間停止、ニュージャージートランジットは最大45分の遅れが出た。午前10時45分頃に警察が出動、駅から3マイル離れたフリーリングハイゼン・アベニューとビクトリア・ストリート付近で雄牛を捕獲した。出没の経緯は不明だが、捕獲場所はハラール食肉加工施設の近くで、屠殺用の黄色い角のタグが監視カメラに映っていた。

<スタテンアイランド>

元NYPD警官起訴 未成年者への性犯罪で

14日、スタテンアイランド区121分署の元NYP D 警官、クリストファー・テラノバ被告(34歳)が未成年の少年3人への性的虐待で起訴された。同日付ニューヨークポストが伝えた。警察歴12年の同被告は昨年2月以降、SNSを使い、知り合った12歳児を含む少年2人に性的なやり取りを求めたほか、家族ぐるみの付き合いだった15歳少年に自身のヌード写真を送ったり、友人宅から車で送ると偽り性的暴行を加えた。今年5月、児童ポルノ容疑で逮捕され無休停職処分となり、9月に自主退職した。有罪判決の場合、15年以上の有期刑か無期懲役となる。

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